検索

検索

×閉じる

平成14年度司法試験第二次試験結果について


平成14年11月13日
担当:司法試験管理委員会

~出願者数は過去最高を更新し,4万5,000人超~

 本年11月13日に,本年度の司法試験の最終合格者1,183人が発表されました(昨年度最終合格者は990人)。司法制度改革審議会意見において,「平成14(2002)年の司法試験合格者数を1,200人程度とするなど,現行司法試験合格者数の増加に直ちに着手すること」が提言されたことを踏まえ,司法試験管理委員会は,同13年11月9日,「平成14年度以降の司法試験について,司法制度改革審議会意見を最大限尊重する」ことを決定し,本年度の最終合格者の決定にあたっては,同意見の内容に沿った措置が講じられました。
 また,出願者数は,45,622人となり,初めて4万人を超えました(昨年度と比較して,約6,700人,率にして17.2%増加)。合格枠制における初回出願者数は,制度開始の平成8年度及び同9年度は,5,000人台,同10年度から同13年度までは,7,000人台と横ばいの状態が続いていましたが,本年度は,約12,300人と,前年度を約5,300人上回り,急激に増加しています。出願者増加の要因は,平成16年度以降に行われる論文式試験における合格者の決定方法について合格枠制によらないこととされたことにより,従来受験年数を意識して受験を控えていた在学生の出願が増加したことなどにあると考えられます。

 第二次試験出願者数・合格者数等

表:第二次試験出願者数・合格者数等

グラフ:司法試験第二次試験の出願者と合格者の推移(平成元年度~14年度)

 合格者の受験期間別分布状況等
 (1)  受験開始から3年以内5年以内の短期間受験での合格者の割合は,次のとおりです。
 合格枠制が実施された平成8年度以降で見ると,ほぼ横ばいの状態が続いていましたが,昨年から減少傾向にあり,本年度の3年以内合格者は30%台後半となっています。

表:合格者の受験期間別分布状況等

グラフ:受験期間3年以内の合格者の比率と5年以内の合格者の比率(平成元年度~14年度)

表:合格者の受験期間別分布状況等

グラフ:受験期間3年以内の合格者の内訳

 (2)  合格者の平均受験期間は5.49年となっています。
 最長だった平成元年度の平均6.66年以上に比べると,本年度は1.17年短縮されましたが,合格枠制が実施された平成8年度以降で見ると,同12年度まで4年台で推移していた平均受験期間が,昨年に引き続き5年台となっています。

 合格者の年齢別分布状況等
 (1)  合格者の平均年齢は27.57歳となっています。
 最も高かった平成元年度の28.91歳に比べると,本年度は1.34歳若年化しましたが,平成8年度以降で見ると,同12年度まで26歳台で推移していた平均年齢が,昨年に引き続き27歳台となっています。

グラフ:司法試験合格者の平均年齢(平成元年度~14年度)

 (2)  24歳以下の合格者数は332人で,全合格者の28.1%となっています。
 24歳以下の合格者は,昭和46年度に246人,46.2%を占めたのを最後に,平成元年度には83人,16.4%にまで落ち込みましたが,本年度は,平成元年度に比較し,4.0倍となっています。
 25歳以下の合格者は443人で,全合格者の37.4%となっています。

グラフ:司法試験合格者の年齢別構成

 大学生の合格者数
 大学生の合格者数は,284人,全合格者の24.0%となりました。
 【平成13年度 265人・26.8%,平成元年度 95人・18.8%】

 合格者の性別
 男性は906人(76.6%),女性は277人(23.4%)となりました。
 【平成13年度 男性767人(77.5%),女性223人(22.5%)】

 論文式試験について
 本年度から,司法試験合格者数が1,200人程度になることが見込まれたことから,合格枠制における無制限枠と制限枠の比率が「7対2」から「9対2」に変更されております。
 本年度の結果については,制限枠の最下位合格者と無制限枠の最下位合格者の合格点の差は1科目当たり0.58点(平成13年度0.67点),その順位差は738番程度(平成13年度748番程度)にとどまり,両者の成績の差は,平成3年当時の予想値(合格点差1科目当たり2点強,順位差1,000番以上)よりも小さいものとなっています。
 なお,平成16年度以降に行われる論文式試験における合格者の決定方法は,合格枠制によらないこととなっています。詳細は,ホームページ上の「司法制度改革審議会意見(司法試験関係)に関する司法試験管理委員会決定について」を御覧下さい。