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最近の内外情勢 2003年3月

3月20日
  • 米英軍が現地時間20日5時30分頃(日本時間同11時30分頃),「イラクの自由作戦」と銘打つ対イラク軍事作戦を開始した。
    ※日本政府,安全保障会議やイラク問題対策本部の初会合を開き,日本人の安全確保や国内でのテロへの警戒強化など,5項目の対処方針を決定。
    ※アロヨ・フィリピン大統領,イラク攻撃の開始を受け,世界中での報復テロと,同国内でのモロ・イスラム解放戦線(MILF)や共産党・新人民軍(NPA)による攻撃の可能性を警告。
    ※右翼団体等,イラク攻撃直後に在日米国大使館に抗議活動を実施。
3月21日
  • 米英軍,3方向からバグダッドに向け侵攻。
  • 米軍,イラク西部に特殊部隊を投入。2つの空港を制圧。
    ※中核派幹部ら日本人10人,「人間の盾」を志願しイラクに向け出国。
    ※北朝鮮外務省,「米国の対イラク攻撃を重大な主権侵害行為」と非難。
3月22日
  • 米英軍,首都バグダッドの大統領宮殿付近や政府庁舎・軍関係者居住地域,北部の要衝モスル,油田地帯を抱えるキルクークなどで開戦後初めて大規模空爆実施。
  • 米,トルコの駐留拒否でイラク北部からの侵攻断念。
    ※イスラム過激派組織「イスラム青年運動」,インドネシア国内の米国人に対し,2日以内に国外へ退去するように警告。
    ※オーストラリア外務貿易省,23日前後にインドネシアで,欧米人や欧米関係施設を標的とするテロ攻撃の可能性を指摘。
3月23日
  • 米国防総省,「バグダッドへ進軍中の米地上軍がナシリヤでユーフラテス川を渡河した」旨発表。
  • カタールの衛星テレビ,アルジャジーラが,イラクが捕虜にしたという複数米兵の姿を放映。
3月24日
  • 首都バグダッドを開戦以来最大規模の空爆。
  • フセイン大統領,「我々は勝利を収める。敵の侵略と不正義は明らかだ」などと演説。
  • 米英軍,バグダッド南部80kmのカルバラに到達,イラクの共和国防衛隊と初交戦。
    ※米政府,イラク戦争中は特にテロを警戒する必要があるとして,ニューヨーク上空の24時間警戒飛行を開始。
3月25日
  • 米海兵隊がイラク南部ナシリアでガスマスクなどを押収。
  • 米テレビが米当局者の話として「米軍がバグダッド周辺に侵攻した場合にはイラク軍が化学兵器を使用する可能性がある」と報道。
  • フセイン・イラク大統領が国営テレビを通じて,イラクの各部族に米英軍に対するゲリラ戦を指示。
  • クウェート軍関係者,「イラクがクウェートにミサイルを発射したが,パトリオット・ミサイルが撃墜した」と語る。
3月26日
  • バスラで反フセイン政権の民衆蜂起。
  • 首都バグダッド南方のナジャフ付近で,開戦以来最大の地上戦。
  • イラク国営テレビと衛星放送・通信施設などに空爆。新兵器の電磁波爆弾を初めて使用。
  • 米英軍,バグダッドに集中空爆。
3月27日
  • 「クルド愛国同盟」が放棄された前線陣地を制圧。
  • バグダッド空爆再開。
  • イラク北部チャムチャマル近くで開戦後初めて,クルド人武装勢力が自治区からイラク政府支配地に越境し複数の拠点を確保。
3月28日
  • 英首相,「対イラク攻撃が“厳しく困難な”時期となる」と慎重な見方を示す。
3月29日
  • イラク,車爆弾による初の自爆攻撃。米兵4名死亡。
  • イラクのラマダン副大統領,米英軍への自爆攻撃続くと警告。
  • イラクのミサイル,クウェート市内に着弾。
    ※朝鮮労働党機関誌「労働新聞」,米国の対イラク攻撃に関し「我々はいささかの譲歩も妥協もしない」と題する論評を掲載。
    ※北朝鮮の外務省スポークスマン,米国の対イラク攻撃を「重大な主権侵害行為であり,絶対に許されない国家テロ行為の典型」と非難。
3月30日
  • 米統合参謀本部のマクリスタル作戦副部長が,開戦以来,精密誘導爆弾6000発,巡航ミサイル675発の使用を発表。
  • 英海兵隊とイラク民兵がバスラで激しく交戦。
  • イラク軍スポークスマンが,「数千人のアラブ人が義勇兵としてバグダッド入り」と発言。
    ※イスラエル中部ネタニヤで自爆テロが発生,58人が負傷。パレスチナのイスラム原理主義組織「イスラム聖戦」が犯行声明を出し,今回の自爆テロを「イラク国民への贈り物」として表現。
3月31日
  • 米英軍,バグダッド空爆を再開。イラク情報省の建物一帯を集中的に攻撃。
  • イラク中部のカルバラで,米陸軍部隊とイラクの共和国防衛隊が交戦。
    ※朝鮮総聯機関紙「朝鮮新報」,米国のイラク攻撃を非難するとともに,我が国に対しては,「小泉首相は世界でいち早くブッシュ政権に指示を表明し,アジア全体を戦争の危機に巻き込もうとしている」とした上で,「愚かな対米追従行動を直ちに止めるべき」などと強調。
4月 1日
  • イラク国営テレビ,フセイン大統領と息子のウダイ氏,クサイ氏を放映。
  • 米国防総省のクラーク報道官,「フセインの家族とイラク高官の家族が出国を計画」と発言。
  • クサイ氏が使っているバグダッドの大統領宮殿を爆撃。
  • ブッシュ米大統領,「イラクの西部・南部はほぼ制圧」と発表。
4月 2日
  • イラクのサハフ情報相がフセイン大統領の声明を代読し,「ジハード(聖戦)はイスラム教徒の義務」として国民に徹底抗戦を呼び掛け。
  • 米軍,カルバラを包囲。開戦以来最大級の地上戦。
  • イラク衛星放送,「勝利は手中に」とのフセイン大統領声明を報道。
4月 3日
  • イラク中部のカルバラ周辺の大規模攻撃で,イラク軍兵士約1,200人が死亡,と米軍発表。
  • 米軍部隊がバグダッド南西のサダム国際空港周辺に到着。
    ※イラク問題に関連して米軍・自衛隊厚木基地を狙ったとみられるゲリラ事件が発生。
4月 4日
  • ホワイトハウスのフライシャー報道官,イラクのフセイン大統領の身柄を確保しなくとも,(1)イラクが武装解除,(2)フセイン政権が機能不全となり新政権が発足-とブッシュ大統領が判断した段階で,対イラク戦争の勝利とみなす考えを表明。
    ※東南アジアのテロ組織「ジェマア・イスラミア」(JI)傘下のイスラム過激派組織の幹部,インドネシア人の義勇兵10人をバグダッドに派遣したと発言。
4月 5日
  • ブッシュ大統領,週末恒例のラジオ演説で,「イラクのフセイン政権が今回の戦争で自国民をテロ行為の対象にしている」と述べ,「一般市民の犠牲を大きくするためにあらゆる手段を取り,戦争で市民が犠牲になっている」と強く非難。
  • 米国防総省,イラク戦争で新たに米兵8人の死亡が確認され,開戦以来の米軍の死者数が75人に上ったことを発表。行方不明者は8人,捕虜は7人。
    ※イスラム教スンニ派最高権威機関アズハルのムハマンド・タンタウィ師,米英軍の攻撃に対するジハードはイスラム教徒の義務と発言。
4月 6日
  • イラク国営テレビ,軍服姿のフセイン大統領と長男ウダイ氏,次男クサイ氏らが話し合う場面を放映。
    ※タリバンが,カタールの衛星テレビ,アルジャジーラに対し,イスラム教徒に米英軍へのジハードを呼びかける内容のファックスを送付。
4月 7日
  • ラムズフェルド国防長官,「サダムは統治能力を失った」と発言。
  • ペース米統合参謀本部副議長,米英軍のバグダッド包囲網完成を確認。
  • 米地上軍,バグダッド中心部を本格攻撃,大統領宮殿を制圧との報道。
  • 英軍がマジド元イラク国防相とみられる遺体発見の情報。
4月 8日
  • ブッシュ米大統領とブレア英首相,英国・北アイルランドで会談。
4月 9日
  • 米統合参謀本部のマクリスタル作戦副部長,イラク全土で制空権を確保と述べる。
  • 米軍とクルド人部隊がイラク北部のモスル近郊の要衝を掌握。
  • 米軍がバグダッドのサダム・シティーに侵攻。
  • 米海兵隊がバグダッドのイラク秘密警察本部を確保。
  • 市民と米軍がバグダッドのフセイン大統領の像を引き倒す。
4月10日
  • イラク反体制派「イラク国民会議」(INC)のチャラビ代表,フセイン大統領と次男のクサイ氏が7日の米軍の空爆から逃れ,生存との見方を表明。
  • イラク北部キルクークを米軍に支援されたクルド人部隊が制圧。
  • 米中央軍のレニュアート少将,米軍がイラク国土の60%を掌握したと発表。
    ※CIA,ウサマ・ビンラディンがイスラム教徒に米英両国の関連施設への自爆攻撃を呼びかけたとされるテープについて,同人自身の声である可能性が高いとの見解を提示。
4月11日
  • ブッシュ米大統領,記者団の質問に答え,フセイン大統領について「もはや権力を失った」と政権崩壊を確認,イラク戦争は「現地の司令官たちが目的を達したと報告した時に終わる」と述べ,フランクス中央軍司令官らの判断に基づいて勝利宣言を行う考えを表明。
  • 中部ナジャフでイスラム教シーア派の反体制指導者で高位法学者のアブドル・マジド・ホーイ師刺殺。
  • バグダッド中心部で初の自爆攻撃,米海兵隊員4人と衛生兵1人負傷(当初「1人死亡,3人負傷」との報道),犯人死亡。
  • 対イラク戦での米兵死者数計105人,負傷者399人,捕虜7人,行方不明11人(米国防総省発表)
  • ブッシュ大統領,フセイン政権崩壊を明言。
    ※トルコ治安当局,11日までにアルカイダ等によるテロに対し,最高度の警戒態勢発動。
4月12日
  • 米軍部隊,12日朝までに,情報省や外務省があるチグリス川西岸のバグダッド主要地域を制圧。
  • バグダッド市内の医療施設付近にある検問所で,庭師を装った男2人が警備中の海兵隊員1人を殺害。海兵隊員らが応戦して犯人のうちの1人を射殺。もう1人は逃走。射殺された男はシリアの身分証明書を所持。
4月13日
  • 米中央軍のフランクス司令官,ティクリットに米軍が侵入,イラク部隊の反撃はないと述べた。
  • ラムズフェルド米国防長官,複数のフセイン政権幹部のシリア逃亡を確認と語る。
  • フセイン大統領の異父弟の元内相がイラク北部で米軍に拘束。
4月14日
  • ティクリット制圧,米英軍はイラクの主要都市をすべて掌握。
  • ブッシュ大統領,「シリアがイラク政府幹部の逃亡先となっており,大量破壊兵器の開発も継続している」と批判。
    ※北朝鮮の金永南・最高人民会議常任委員長,イラク戦争に関して,「米国とその他の追従勢力は,『反テロ』の口実の元,世界の平和と安全を破壊しており,国際情勢を極度に緊張させている」と非難。
4月15日
  • 米統合参謀本部のマクリスタル副作戦部長,「大規模な戦闘の段階は終わった」と,イラク軍が壊滅状態との認識表明。イラク周辺海域に展開の米空母の任務完了も明言。
  • イラクの核開発責任者とされる科学者ジャファル氏の身柄を拘束と報道。
  • フランスの公共ラジオ,イラク西部アンバル州のイラク軍司令官が約1万6,000人のイラク兵とともに米軍に投降したと報道。
  • イラクで暫定政権樹立に向けた第1回準備会合が開かれ,民主的な連邦国家の創設,フセイン政権時の支配政党であるバース党の解体など13項目を合意(ナシリヤ)
  • アルジャジーラ・テレビ,ナシリヤの住民ら2万人以上が,暫定政権準備会議への抗議行動に参加と報道
  • イラク北部のモスルで水道や電気の停止に抗議する住民が暴徒化し,米軍が発砲。10人が死亡,多数が負傷と報道。
4月16日
  • 米国国土安全保障省,米国を標的としたテロの危険度(5段階)を上から2番目の「オレンジ(高度な危険)」から3番目の「黄(かなりの危険)」に1か月ぶりに戻すと発表。
  • シラク仏大統領,ブッシュ米大統領とイラク戦争開戦後初の電話会談。シラク大統領,中東地域の中東地域の緊張を高めないようとの要望表明。
  • シュレーダー独首相とブレア英首相がドイツ・ハノーバーで会談,イラク復興で「国連が重要な役割を果たす」との認識で一致。
  • 米NBCテレビ,フセイン大統領の側近,ヒジャジ氏がシリアに逃亡したと報道。
  • フランクス米中央軍司令官,フセイン体制崩壊後初めてのバグダッド入りを表明。
4月17日
  • マクレラン米大統領副報道官,対イラク経済制裁解除に向け,国連安保理の決議採択を近く求める考えを表明。
  • ブッシュ米大統領,演説の中で,イラクの経済制裁解除を強調。
  • 米軍特殊部隊がバグダッドでフセイン大統領の異父弟で大統領顧問であったバルザン・イブラヒム氏の身柄を拘束。
4月18日
  • 米中央軍ブルックス准将,イラク北部モスル近くでバース党幹部サミル・アブドルアジズ元石油相を拘束と発表。
  • 米国国防総省,イラク人捕虜のうち非戦闘員885人の釈放を発表。
    ※「人間の盾」に参加した中核派活動家が,帰国,記者会見の席上,「現在のイラクは,解放ではなく軍事占領状態にあり,戦争は終わっていない」などと発言。
4月19日
  • イラク周辺6カ国の緊急外相会議が,早期の米英軍撤退と国連主導の暫定政権樹立を要求する声明採択。
  • イラクの神経ガスVXの開発計画の責任者とされるイマド・フセイン氏が,米英軍に投降したと米CBSテレビが報道。
  • 米中央軍当局者,米国が手配したフセイン政権幹部55人のうち1人であるアザウイ副首相兼財務相をバグダッドで拘束したと発表。
    ※北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」,「軽挙盲動は百害あって一利なし」と題する論評を掲載。小泉総理や石破防衛庁長官の北朝鮮をめぐる発言などに関連して,「日本反動らは,米国の対イラク戦争を奇貨として,主人の対朝鮮敵視政策に便乗し,反共和国行為の度数をさらに高めている。日本は自身を取り戻して自主的に行動すべきである」などと主張。
4月20日
  • イラク国民会議(INC)のチャラビ代表,最低2年間の米軍駐留が必要との見解を示す。
  • イラク国民会議(INC)の報道官,フセイン大統領の娘婿ジャマル・ムスタファ氏が投降したと発言。
4月24日
  • ブッシュ米大統領,「サダム・フセインが大量破壊兵器を廃棄したとしても,いずれ真実を明らかにする」と発言し,大量破壊兵器が既に廃棄された可能性に言及。
4月25日
  • 国連人権委員会が,フセイン政権時代のイラクの人権侵害行為を非難し,国際社会が新生イラクの民主化に協力するとした決議案を圧倒的多数で採択。
4月28日
  • イラクの暫定政府づくりを協議する反フセイン各派の2回目会合がバグダッドで開催。前回欠席したシーア派有力組織「イラク・イスラム革命最高評議会」(SCIRI)も参加。4週間以内に暫定政府を樹立することで合意。
4月30日
  • 米国務省が国際テロに関する2002年の年次報告書を公表し,テロ支援国家として,引き続き,北朝鮮,イラク,イラン,シリア,リビア,スーダン,キューバの7か国を指定。米国務省によると,パウエル国務長官はイラクをリストから外すよう大統領に進言。
5月 1日
  • ブッシュ米大統領,米西海岸沖の空母「エイブラハム・リンカーン」の艦上で,戦闘終結を宣言。

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