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内外情勢の回顧と展望(平成17年1月)

第3  平成16年の国内情勢


 1  オウム真理教



(1)    死刑判決を機に「麻原回帰」を一層強めたオウム真理教


  ― 信徒の動揺を抑えるため,麻原絶対の指導を強化―
  ― 組織運営をめぐって,集団指導体制に対する信徒の不満が表面化し,上祐復帰を求める声も―


〈麻原の影響力増大の兆し,「封印」した麻原の説法ビデオも解禁〉

 教団は,平成15年10月,正大師・上祐史浩が指導部から外れた後,正悟師5人による集団指導体制に移行し,「麻原隠し」から「麻原回帰」へ方針を転換した。
 また,2月の麻原彰晃こと松本智津夫被告に対する第一審判決公判に際しては,信徒が不法事犯を起こすようなことがあれば組織が存続できなくなるとの危機感を抱き,「麻原に対する死刑判決回避」をひたすら祈願すること及び越軌行動を起こさないことを指示・指導するなど,信徒統制を強化した。
 松本・地下鉄両サリン事件など13事件で殺人などの罪に問われた麻原は,2月27日,東京地方裁判所において全事件で首謀者と認定され,死刑を言い渡されたが,同判決を受けて教団は,死刑判決による信徒の動揺を抑えるため,幹部信徒が麻原への絶対的帰依を強調する説法を行うなど,「麻原回帰」をより一層鮮明にした。とりわけ,4月の出家信徒を対象としたセミナーでは,7日間不眠不休で催眠状態に陥らせ麻原への帰依を誓わせる修行を実施し,「夏期集中セミナー」でも,参加者を過呼吸状態にし意識を混濁させた上で,麻原のマントラ(呪文)を大音響で聞かせる修行を実施するなど,麻原への帰依心の扶植に努めた。さらに,8月には,在家信徒を対象にした新教学システムを導入し,「タントラ・ヴァジラヤーナ」に言及した麻原の説法ビデオの教学も組み込むなど,一時「封印」していたとされる麻原の説く危険な教義を“復活”させる動きも現れている。
 こうした中,9月には,高温の湯に浸かる「温熱修行」により在家信徒が死亡したほか,「カルマ落とし」と称して竹刀で体を殴打する修行のため分派グループ「ケロヨンクラブ」の信徒が死亡する(11月11日,傷害致死罪などで7人起訴)など,麻原の教えに基づく危険な修行を継続している事実が明らかになった。また,地震や台風の多発などの自然災害を利用し,麻原の説くハルマゲドン(最終戦争)や天変地異などの終末思想を再び持ち出して,信徒の不安感・危機感をあおり,信徒の結束を図った。

〈集団指導体制に対する信徒の不満が表面化し,上祐復帰を求める声も〉

 教団は,19の中央部署の半数以上を東京都・南烏山施設に配置し,正悟師5人による合議制で運営されていたが,正悟師のうち,4月に村岡達子が長期修行に入り(10月下旬復帰),7月に野田成人が薬事法違反により逮捕・起訴され,さらに,10月には杉浦茂と二ノ宮耕一が体調不良などを理由に指導部を離れたため,杉浦実が教団運営を主導することとなった。こうした事態に,現指導部の指導・統率力を疑問視する信徒の不満が表面化し,教団を財政面から支えてきた有力信徒が相次いで脱会したことなどから,正大師の上祐やアーチャリーこと松本麗華(麻原の三女)の指導部復帰を待望する声も出ている。

〈全国26か所の拠点施設を維持,信徒名義による“自前施設”が増加〉

 教団は,北海道・札幌施設や石川県・金沢施設など6施設を新たに確保する一方,家主からの退去要請などによって茨城県・水戸施設など6施設から退去した結果,11月末現在,17都道府県下に,平成15年12月末と同数の26か所の拠点施設を保有している。新たに確保した施設のうち,札幌,金沢の両施設は信徒名義で購入した物件であり,教団の“自前施設”は合計5か所になった。教団が,“自前施設”の確保を進めた背景には,平成15年6月に岡山県・岡山施設の確保をめぐり,賃貸借契約の際に使用目的を偽ったとして信徒3人が詐欺罪で逮捕,起訴(7月21日,2人に一審有罪判決,1人は一審係属中)されたことから,施設確保に際し,刑事事件となることを避けようとの思惑があるとみられる。

〈教団名を秘匿したヨーガ教室などにおいて,信徒が講師となり一般人を勧誘〉

 教団は,新たな信徒の獲得を目指し,全国各地の主要都市にヨーガ,自己啓発セミナーや占星術鑑定などの教室を仮装したり,民間・公共施設を利用した「ヨーガ講習会」や「瞑想講座」などのサークルを結成するなどして,教団名を秘匿した勧誘活動に取り組んだ。これら勧誘活動では,インターネットの出会い系サイトを活用してヨーガ教室などへの参加を呼び掛けたり,ビラの配布,公共掲示板へのポスター掲示や情報誌への掲載などによって生徒を募り,信徒が講師となって人間関係を構築・醸成した上で,教団名を明らかにして入信を説得するなどした。

〈活発な資金獲得活動を展開する中,信徒による違法な事業活動も発覚〉

 教団は,正悟師による説法会を全国の支部・道場で毎月開催して参加費や布施を徴収したほか,3月には,「スーパー・グルヨーガ・マントラ」と称するイニシエーションを実施して4,000万円以上を,また,毎年恒例の5月と8月の集中セミナーでは計5,000万円以上の資金を獲得した。
 事業関係では,教団名を秘匿して,インターネット上で通信販売専門のパソコンショップを運営するとともに,一般企業からソフトウェア開発を受注し,両事業合わせて月額数千万円の収入を得た。さらに,多数の出家信徒が一般企業で就労する「財施ワーク」に従事した。
 こうした中,野田ら信徒十数人が「桃源クリーム」と称する皮膚薬を無許可で販売したとして薬事法違反により,また,在家信徒が大手予備校の衛星放送番組を無断で複製・販売したとして著作権法違反により逮捕・起訴されるなど,教団の違法な資金獲得の実態が明らかになった。

〈モスクワ市を拠点に日本国内と同様の指導体制を確立〉

 教団は,ロシアにおいて,ロシア人信徒名義の非営利組織を隠れ蓑として活動し,幹部信徒をモスクワ市に常駐させるほか,複数の正悟師を随時派遣し,ロシア人信徒約300人に対して,ロシア語に翻訳した麻原の説法集を経典として使用するなどして麻原の教えに基づく修行・教学の指導を行った。また,同市内の公共施設に一般市民を集め,ロシア人信徒を講師としたヨーガセミナーを開催するなど,教団名を秘匿した布教活動にも取り組んだ。
 そのほか,ロシア人信徒約50人を出家信徒として同市内数か所の教団施設に分散居住させるほか,幹部信徒をサンクトペテルブルグ市などにも派遣し,遠隔地に居住する信徒の指導・連絡体制の構築を図った。




(2)    オウム真理教の施設延べ36か所に対して立入検査を実施


  ― 麻原判決公判を前に,教団施設に対する全国一斉立入検査を実施―
  ― 団体規制法の見直しの検討とその存続―


〈麻原判決公判を前に,教団施設に対する全国一斉立入検査を実施〉

 公安調査庁は,団体規制法に基づき,1月以降11月末までの間,17都道府県,延べ36か所の教団施設に対し,立入検査を実施した(平成12年2月の第1回以降では,19都道府県,延べ152施設)。
 このうち,麻原判決公判を目前に控えた2月16日には,教団の実質的本部として機能している南烏山施設や教団の分派グループ「ケロヨンクラブ」の東京都・石神井台施設を含む10都道府県下11か所の教団施設に対し,公安調査官約200名を動員して一斉に立入検査を実施した。なお,分派グループに対する立入検査は,平成12年1月の観察処分決定以来初めてである。
 これら立入検査の結果,各施設において,主神・シヴァ神のパネルを掲げた祭壇が設置され,麻原の唱えるマントラが流されていたほか,同人の写真や著書,説法を収録したビデオテープなどが多数保管されており,同人を絶対視し,同人の説く教義に従って修行している実態が改めて確認された。特に,分派グループでは,危険な教義「タントラ・ヴァジラヤーナ」が収載された「尊師ファイナルスピーチ」などの書籍が多数保管されていたほか,麻原と同じ瞑想状態を作ることができるとするPSI(電極ヘッドギア)を信徒が使用するなど,同グループの実態が初めて明らかとなった。
 また,平成15年7月29日に実施した大阪府・大阪施設に対する立入検査の際,常駐信徒が検査対象物の書類多数を施設備付けの裁断機で破砕する検査忌避事件をじゃっ起した。同事件については,当庁の告発に基づき,捜査・起訴が行われ,1月20日,大阪地方裁判所で,懲役8月,執行猶予4年の判決が言い渡されたが,その後に実施された立入検査においても,各施設の信徒が「教団法務部からの指示である」として,検査に逐一異議を申し立てたり,検査官の質問に対して「答える義務はない」と対応するなど,依然として非協力的姿勢に終始した。
 なお,公安調査庁は,本年4回にわたり,教団から3か月ごとに組織の現状に関する報告書を徴取した(平成12年3月の第1回以来,通算20回)。そして,団体規制法第32条に基づき,1月から11月末までの間,延べ46回(平成12年2月から通算39自治体,延べ255回)にわたり,4都府県13市区町村に対して教団からの報告内容や立入検査結果などの調査結果を提供した。
 教団施設をめぐっては,地域住民が,今なお精神的苦痛や不安感を訴え,修行に伴う騒音などの被害に悩まされており,南烏山施設,埼玉県・八潮大瀬施設及び大阪施設では,施設の退去を求めるデモや集会など活発な反対運動が展開された。

〈団体規制法の見直しとその存続〉

 団体規制法については,平成11年12月27日の施行日から5年ごとに廃止を含めて見直しを行うこととされている。
 教団の進出に反対する地域住民や自治体によって結成された対策組織は,11月末日現在,全国約280自治体に約350組織存在しているが,このうち,35自治体で構成する「オウム真理教対策関係市町村連絡会」では,団体規制法の見直しに向けて,信徒の集団居住の制限などを内容とする新法の制定や,公安調査庁に対し,観察処分の強化及び地方公共団体に対する情報提供の拡充を求めて署名活動などに取り組み,11月8日に約4万8,000人分の署名を添えて総理大臣,法務大臣,公安調査庁長官などに陳情を行った。
 公安調査庁では,団体規制法の見直しに関して検討した結果,「教団には依然として危険性が認められ,今後も規制の必要性が高い」との判断から同法を廃止せずに存続させるとともに,関係自治体などの前記要望に関しては,観察処分の厳正な執行と関係自治体に対する情報提供の充実など,法運用の改善により対応することとした。
 なお,教団が提起した観察処分の期間更新決定取消請求訴訟(平成15年3月27日提訴)について,東京地方裁判所は,10月29日,「教団は,今なお無差別大量殺人行為に関連する危険な要素を持ち続けている」などとして請求棄却の判決を言い渡した(確定)。

 2 イラク情勢をめぐる国内諸団体の動向



     イラク情勢をめぐり国内諸団体が様々な運動を展開


  ― 共産党や過激派などは,自衛隊イラク派遣反対運動やイラク人質事件を契機に自衛隊撤退を求める活動などを展開―
  ― 右翼団体は,大半が自衛隊派遣を高く評価―


〈共産党や過激派は,各地で自衛隊イラク派遣反対運動を展開,過激派のゲリラ事件も発生〉

 共産党や過激派などは,イラク人道復興支援特別措置法に基づく自衛隊イラク派遣の基本計画が閣議決定されると(平成15年12月),「日帝が再び侵略戦争の道に突入する画期をなす攻撃である」,「戦後初めて地上軍を海外に出す歴史的な暴挙」などと強く批判し,年初から,国会や防衛庁,自衛隊施設の周辺などで,「自衛隊のイラク派遣反対」を訴える抗議行動を展開した。陸上自衛隊の第1次派遣(1~3月)に対しては,出発地の航空自衛隊千歳基地周辺を始めとする各地で,集会・デモや申入れなどの抗議行動を繰り広げ,「戦争に突き進む小泉政権を断じて許さない」などと訴えた。
 これらの行動は,反戦市民団体を軸にして過激派などが介入・連携するなどの形で取り組まれ,特に,米国の反戦連合団体「A.N.S.W.E.R.」などが呼び掛けた3月20日の「イラク開戦1周年国際統一行動」では,呼応した反戦市民団体や過激派などが,「自衛隊イラク派兵反対運動の山場」と位置付けて大量動員を図り,過激派活動家や市民運動家ら延べ約7万7,000人が,各地で集会・デモや米国総領事館に対する抗議行動を実施した。このうち,東京では,過激派が関与する団体や反戦市民団体などで組織する「WORLDPEACENOW」実行委員会が,「終わらせようイラク占領,撤退させよう自衛隊」をスローガンに,一般市民にも参加を呼び掛けて反戦集会を開催した。しかし,イラク開戦時の高揚した反戦運動を再現するまでには至らず,その動員数は,約6,500人にとどまった。 こうした中,革労協解放派・反主流派は,年初から,機関紙において,「日帝国家権力・帝国主義軍隊を心底震撼せしめるような実力武装の革命的反戦闘争をたたきつける」などと強硬姿勢を鮮明にし,防衛庁庁舎(2月)及び陸上自衛隊朝霞駐屯地(11月)に向けて金属弾を発射するゲリラ事件を引き起こした。同派は,これらの犯行声明の中で,自衛隊イラク派遣を実力で阻止する闘いである旨を主張して,その危険な体質を改めて示した。

〈右翼団体は,大半が自衛隊派遣を高く評価〉

 他方,右翼団体は,自衛隊イラク派遣に対し,「反米」を主張する新右翼などの一部団体が,「無謀な米国追従」と派遣反対を訴えたものの,大半の団体は派遣に賛成し,「憲法を改正し国軍として派遣すべき」とする立場をとった。特に,日本人外交官殺害事件(平成15年11月)を契機に,「機を逸せず早期に派遣すべき」との主張を強め,1月の第1次派遣に際し,多くの団体が各地で激励活動を実施した。

〈共産党,過激派などは,「在イラク邦人人質事件」を契機に自衛隊撤退を求める運動を展開〉

 4月に発生した「在イラク邦人人質事件」をめぐり,共産党や過激派は,「WORLDPEACENOW」実行委員会が,連日,首相官邸前などで繰り広げた「人質救出・自衛隊即時撤退」を求める政府要請行動に積極的に参加した。特に過激派は,「今回の事態の責任は自衛隊イラク派遣を強行した小泉政権にある」との政府批判活動を展開した。一方,共産党は,4月9日から11日までを「緊急行動期間」に設定し,党幹部や議員らが,各地で「政府は日本人の生命を失わせる立場をとるべきではない」などと訴える街頭宣伝行動を実施した。
 人質の解放,帰国後は,被害者の自己責任問題が取り沙汰されたことから,共産党や過激派などは,「自己責任は政府が邦人保護の義務を放棄する理由にはならない」として,これに反論する宣伝活動を実施するとともに,事件の被害者による「イラク現地報告会」などを各地で連日開催し,「自衛隊撤退」の世論喚起を図った。また,10月に発生した邦人人質殺害事件では,「最悪の結果を招いた責任は,米英のイラク攻撃を支持し,自衛隊を派遣した日本政府にある」とけん伝し,12月14日に期限切れとなる自衛隊派遣期間の延長問題に焦点を当てて「自衛隊撤退」を訴える活動に取り組んだ。
 この間,外務省が退避勧告を繰り返し行う中で,共産党系団体幹部や過激派活動家らが,救援物資の提供などを行うとして,相次いでイラクに渡航した。また,5月にイラク入りした中核派活動家は,サマワの自衛隊宿営地に赴いて「即時撤退」の申入れを行った。

〈右翼団体は,自衛隊撤退を求める活動に対し批判活動を展開〉

 他方,右翼団体は,4月の人質事件について,小泉首相が武装勢力の「自衛隊の撤退」要求を拒否したことを評価する一方,被害者家族らが政府に自衛隊の撤退を求めるなどしたことに反発し,各地で批判活動を行った。こうした中,同事件の直後に新右翼団体の幹部ら2人が,「人質解放の手助けをしたい」としてイラクに向けて出国したが,イラクには入国できずに隣国のヨルダンにとどまった。

〈過激派などは,多様な取組で自衛隊イラク撤退の世論喚起を企図〉

 自衛隊の第1次ないし第4次イラク派遣に際しては,その都度,共産党や過激派などが,出発地などで抗議行動に取り組んだが,参加者数は回を重ねるごとに減少した。こうした中,過激派は,反戦市民団体などが展開した,米軍がイラクで使用しているとされる劣化ウラン弾により駐留する自衛隊員が被ばくしていると訴える劣化ウラン兵器廃絶運動や,ブッシュ米国大統領及び小泉首相の戦争責任を追及する「イラク国際戦犯民衆法廷」運動,全国紙への「自衛隊即時撤退」を求める意見広告掲載運動,自衛隊派遣を違憲として派遣差止めを求める「自衛隊派遣違憲訴訟運動」などに積極的に介入・連携するなどして,「自衛隊イラク撤退」を求める国民世論の再高揚に努めた。

 3 共産党・過激派等



(1)    共産党や過激派などは,沖縄などで反米軍基地運動に力を注ぐ


  ― 沖縄・米軍ヘリ墜落事故を契機に「普天間基地即時返還」などを求める運動が活発化―
  ― 米軍再編計画問題で反対運動を展開―


 共産党や過激派などは,8月に沖縄県宜野湾市で発生した米軍ヘリ墜落事故や,米軍再編計画の一環として浮上した在日米軍再編問題をめぐり,「普天間基地即時返還・代替施設建設反対」などを掲げて反基地運動に力を注いだ。

〈米軍ヘリ墜落事故を契機に「普天間基地即時返還」などを求める運動が活発化〉

 沖縄県内の共産党や過激派などは,5月の「普天間基地包囲行動」を始めとして,「沖縄米軍基地撤去」を掲げた活動に継続して取り組み,さらに,8月,米海兵隊のヘリコプター1機が,普天間基地に隣接する沖縄国際大学構内に墜落・炎上する事故が発生したのを契機に,「普天間基地即時返還」を求める運動を活発化させた。沖縄国際大学の革マル派系学生が,米軍による墜落現場での現場検証に執拗に抗議を繰り返したほか,共産党や過激派は,宜野湾市が官民あげて取り組んだ9月の宜野湾市民大会や,沖縄県内の反基地団体が結集して開催した10月の反基地集会に,本土から多数の活動家を動員するなどして,運動の盛り上げに努めた。

〈名護市での普天間基地代替施設建設反対運動にも注力〉

 沖縄県内の共産党や過激派などは,4月,那覇防衛施設局が米軍普天間基地の代替施設建設に向けた名護市辺野古沖での海底ボーリング調査に着手したことに対し,新基地建設に反対する地元住民とともに抗議活動に取り組んだ。以降,反対派住民と一体となり,調査再開を警戒し,辺野古漁港付近にテントを設営して座込み監視行動を継続した。さらに,9月に海底ボーリング調査(予定期間約6か月)が再開されると,機関紙やインターネットなどを通じて調査阻止のため現地に結集するよう呼び掛け,調査が行われる度に,チャーターした小型船などで調査船を取り囲む海上抗議行動などを繰り広げた。
 また,共産党や過激派などは,東京や大阪などで,沖縄反基地運動の全国的な高揚を企図した「沖縄連帯集会」を開催し,「米軍普天間基地の即時返還」や「辺野古への新基地建設反対」を訴えた。

〈在日米軍再編問題で反対運動を展開〉

 共産党や過激派などは,米陸軍第一司令部の座間基地移転や沖縄駐留海兵隊の本土移転などが取り沙汰されたことに強く反発し,在日米軍基地のある地域などで反対運動に取り組んだ。
 共産党は,「再編は在日米軍の機能の拡大強化を意味している」との認識を示し,地方議員団などが,在日米軍基地を抱える自治体首長に,米海兵隊の編入拒否を求める要請行動などを実施した。また,過激派は,「米軍基地再編・強化の中で一層沖縄に犠牲を押し付ける日帝・小泉を打倒しなければならない」などと主張して,沖縄米軍基地撤去を求める沖縄での取組に集中した。
 米軍基地問題をめぐっては,引き続き反基地運動が活発に展開されるものとみられ,今後,こうした運動が不法事犯に発展することも懸念される。また,近年,米軍や自衛隊基地に対する金属弾発射事件を繰り返している革労協解放派・反主流派が,在日米軍基地問題やイラク情勢などを絡めて同種事件を引き起こすおそれもあり,警戒を要する。




(2)    共産党や過激派などは,憲法及び教育基本法の改正問題,年金制度改革をめぐり,反対運動の盛り上げを図る


共産党,過激派などは,憲法や教育基本法の改正問題,年金制度改革など“国の在り方”にかかわる重要課題をめぐり,政府との対決姿勢を強め,反対運動の盛り上げを図った。

〈憲法改正が政治課題に浮上したとして,反対運動を本格化〉

 共産党や過激派などは,憲法改正を是認する世論の高まりや,自民党が結党50周年に当たる平成17年中に憲法改正草案をまとめる方針であることなどをとらえ,改正問題が具体的な政治課題に浮上しているとして危機感を強め,自衛隊のイラク派遣反対闘争と絡めて憲法改正に反対する運動を本格化させた。
 共産党は,1月の第23回党大会で「憲法改悪反対の一点での,広い国民的共同を呼びかける」との方針を打ち出し,社民党や市民団体などと連携しながら,憲法第9条の改正反対に焦点を絞った署名活動や集会・デモに取り組むなどして改憲反対の気運醸成に努めた。また,7月の参院選後,同党は,「憲法改悪反対闘争」を「歴史的闘争」と位置付け,9人の学者・文化人が6月に結成した「九条の会」の呼び掛けに応じて全国運動を組織していくことを明確にした。この方針を踏まえ,同党は同会のアピールに賛同する会を各地で発足させるとともに,全国5都市で開催された地方講演会に党員らを積極的に参加させるなどして,「九条の会」の活動を支援した。
 過激派は,衆院憲法調査会・地方公聴会粉砕闘争(3月15日,広島市)を行ったのを始め,改正に反対する全国各地の市民団体が開催した学習会や集会に活動家を参加させるなどして,運動の盛り上げを図った。

〈教育基本法改正案の国会上程「阻止」を目指し,反対運動を強化〉

 共産党や過激派などは,「与党教育基本法改正に関する協議会」が改正に関する中間報告を発表(6月)して以降,「改正案が来年の通常国会に上程される可能性が高まった」として,同法の改正に反対する取組を強化した。
 特に,共産党系の全日本教職員組合(全教)は,「憲法と教育基本法改悪反対の闘いを結合させて進める」(7月,第21回定期大会)として,全国各地で職場集会や学習会を開催したり,地方議会に「反対意見書」を採択させるなどの運動に取り組んだ。
 過激派も,教育基本法と憲法の改正に反対する学者・文化人を招いた集会や学習会の開催,署名活動などを通じて改正阻止を訴えた。

〈憲法が保障する生存権を侵害するとして,政府の年金制度改革に反対〉

 年金制度改革関連法案をめぐっては,共産党は,「憲法で保障された国民の生存権を侵害する歴史的な大改悪」などとして反対し,全額国庫負担による月額5万円の最低保障年金制度の実現などを求める党独自案を発表(3月31日)した。また,全国労働組合総連合(全労連)などの同党系諸団体が,「4・15年金ストライキ」と銘打って実施した全国統一行動に,党国会議員や参院選予定候補らを参加させて党の主張を訴えたほか,これら団体の国会前座込みや国会請願行動などを支援した。
 なお,共産党は,同法が6月5日の参院本会議で成立した後は,今後,同法の実施を許さない取組を国会内外で強めると訴えた。さらに,参院選後の臨時国会では,年金制度改革についての議論をやり直すように求めた。

〈関係法案の国会上程をにらみ,反対運動を強化する構え〉

 共産党や過激派などは,政府・与党が検討している憲法改正の手続を定める国民投票法案や教育基本法改正案の国会上程の行方を注視しつつ,様々な反対運動を一層強化するものとみられる。また,年金制度改革問題に続き,今後の焦点となる介護・医療保険などの社会保障制度改革をめぐり,「財源確保を口実とした消費税の増税反対」を前面に掲げた政府批判や反対運動を本格化させることが予想される。




(3)    “新しい党”との印象付けに努める共産党


  ― 第23回大会を開催して綱領を大幅改定―
  ― 参院選では,「二大政党」の構図の中に埋没―


〈第23回大会を開催して綱領を大幅改定〉

 共産党は,1月に第23回大会を開催し,綱領を大幅に改定した。改定綱領には,天皇制論,政府樹立構想,民主主義革命論などにおいて,新しい見解が盛り込まれたが,主要な敵,当面する革命の性格,社会主義への移行など革命路線の根幹部分については,61年綱領の内容が堅持された。
 共産党は,改定綱領を「全面改定」した「新しい綱領」と強調し,改定綱領の党内学習に力を注ぐとともに,“新しい共産党”をアピールすることに努めた。

〈参院選では「二大政党」の構図の中に埋没〉

 7月の参院選では,「熱い焦点」として年金改革問題や消費税問題を取り上げるとともに,改定綱領の内容にのっとった政策や歴史,活動などの宣伝に努めたが,党員数は年初と同じ約40万人,「しんぶん赤旗」部数は目標の約220万部にほど遠い約180万部にとどまるなど党勢力が伸び悩み,「自民か民主か」という「二大政党」の構図の中に埋没し,改選15議席から4議席へと大きく後退した。

〈改定綱領の党内学習と党外宣伝を本格的に推進〉

 8月開催の第2回中央委員会総会では,「二大政党」の構図に抗して「新しい政治の軸」をつくる闘いは「階級闘争」であると指摘し,今後の活動方針として,ア 消費税増税と憲法改正に反対する闘い,イ 改定綱領と大会決定を活用した「党を語る大運動」の推進,ウ 強大な党の建設,を提起した。とりわけ,改定綱領については,「新しい政治の軸」をつくるための最大の指針と位置付け,党員に「党を語る」ための綱領学習を最優先で進めるよう督励するとともに,独習するよう指定していた宮本元議長の著作など23文献について,「情勢と理論が不断に発展するもとで,実情にあわなくなってきている」として指定文献から除外した。
 その後,共産党は,理論にたけた党中央幹部を総動員して綱領学習会を全国各地で実施したり,「党を語る大運動」における演説会や街頭宣伝を通じて,改定綱領が「新しい綱領」であることを強調するなどした。

〈「新しい政治の軸」づくりに専念〉

 今後,共産党は,「新しい政治の軸」づくりに向けて,改定綱領を指針とした「党を語る」活動を進めつつ,党勢の拡大に努めるものとみられる。




(4)    国内での活動基盤を失いつつある日本赤軍


  ― 日本赤軍の国内支援活動は停滞―
  ― 国際手配犯は依然として逃亡中―


〈国内支援者らの日本赤軍の記念日集会などへの取組は低調〉

 日本赤軍支援者らは,テルアビブ空港乱射事件(1972年〈昭和47年〉5月30日,日本赤軍は「リッダ闘争」と呼称)を「リッダ闘争記念日」とし,毎年,同日前後に集会を開催しており,2004年(平成16年)も5月30日に関東地区と関西地区に分かれて集会が開催された。しかし,これらの集会開催に当たっては,事前に呼び掛けビラの配付などの宣伝活動もみられず,参加した支援者らは両地区合わせて約40人にとどまるなど低調なものであった。
 また,日本赤軍の公然面での後継組織「ムーブメント連帯」は,これまで毎月発行していた機関紙「ニュースレターmovement連帯」を2004年(16年)1月から不定期刊としたほか,同組織主催のパレスチナ関係の集会の開催も見送った。

〈凶悪事件を引き起こしたメンバーは逃亡中〉

 日本赤軍メンバーのうち,レバノンに逃亡(レバノン政府は「政治亡命者」として受入れ)している岡本公三のほか,奥平純三,佐々木則夫,坂東国男ら過去にハイジャック事件など数々の凶悪事件を引き起こしたメンバーは,依然として逃亡を続けている。
 一方,国内では,日本赤軍リーダー重信房子が,関東地区で開催された「5・30集会」に2年ぶりに「声明」を送付し,その中で,日本赤軍の出発点となったテルアビブ空港乱射事件を引き続き評価するなど,日本赤軍の危険な体質には変化がなく,今後もこれらメンバーの動向等には注意を要する。




(5)    海外団体との連携を強化する反グローバル化勢力


  ― アジア初の「世界社会フォーラム」に過去最大規模の参加者―
  ― 国内では,反WTO行動や日韓FTA問題を軸に海外団体との連携を強化―
  ― 2005年WTO閣僚会議に対する反対行動を計画―


〈各地で活動を継続し,警備当局との衝突も〉

 反グローバル化勢力は,1月16日から21日までインド・ムンバイにおいて「第4回世界社会フォーラム」を開催した。同フォーラムには,世界130か国から約12万人(主催者発表)が参加し,過去最大規模の大会となった。第1回から第3回まではブラジルで開催されてきたが,第4回の2004年(平成16年)は,初めてアジア地域で開催されることとなった。
 一方,最貧国の債務帳消しを訴える「JubileeUSANetwork」などは,6月に米国で開催された第30回主要国首脳会議(シーアイランド・サミット)の際にも,抗議活動への参加を一般市民に呼び掛けたが,参加者は最大でも200人程度にとどまり,抗議活動は低調に終わった。その背景には,各国警備当局間で,反グローバル化勢力対策のノウハウが確立されてきたことなどが挙げられる。
 さらに,反グローバル化勢力は,アテネ五輪を「商業主義」などと批判し,開幕前の7月にアテネで千人規模の抗議活動を実施したほか,閉幕直前の8月27日から28日にかけて,パウエル米国務長官のギリシャ訪問に対する抗議活動を展開した。同訪問は直前でキャンセルされたが,「ブラックブロック」(反グローバル主義指向のアナキスト組織)などに属する一部の抗議活動参加者が火炎瓶の投てきや放火などを行い,アテネ市内が一時騒然とした。
 また,9月には,「パレスチナ問題」などを討議する「反戦と反グローバリゼーション国際会議」がレバノン・ベイルートで開催され,日本人活動家ら数人も参加した。同会議には,「現地受入れ委員会」としてイスラム過激派組織「ヒズボラ」(レバノンのシーア派民兵組織)が関与しており,同勢力と中東のイスラム過激派との関係が注目された。

〈香港での世界貿易機関(WTO)閣僚会議に対して抗議活動を計画〉

 アジア地域においては,2005年(平成17年)12月,世界貿易機関(WTO)の閣僚会議が香港で予定されており,同勢力が抗議活動を計画している。2003年(15年)9月にメキシコ・カンクンで開催されたWTO閣僚会議では,抗議活動参加者と警備当局との衝突で約50人が負傷する事案が発生しており,次回WTO閣僚会議においても,同様の不法事案の発生が懸念される。

〈国内では,反WTO行動や日韓FTA問題を軸に海外団体との連携を強化〉

 国内の反グローバル化運動については,JRCL(旧第四インター派)主導の「ATTAC-Japan」を中心に,韓国を始めとするアジアの反グローバル化運動団体と連携した取組に力を注いだ。
 「ATTAC-Japan」は,1月の「第4回世界社会フォーラム」(インド・ムンバイ,約12万人)に代表団約100人を派遣して,我が国反グローバル化運動の牽引役であることをアピールするとともに,海外の反グローバル化運動団体との交流に努めた。6月の「世界経済フォーラム東アジア会議」(韓国・ソウル)に際しては,韓国の団体と連携・共闘して,東京とソウルで「日韓共同行動」と銘打った反対行動(延べ約1万2千人)に取り組んだ。このうち,「アジアの反グローバル化運動団体の総結集」を掲げたソウルでの取組には約100人を派遣し,韓国を始めタイ,インド,フィリピンなど10か国の団体とともに集会・デモを繰り広げた。さらに,これら団体と共同で「アジア民衆社会運動会議」を開催し,各団体間のネットワーク化を強めていくことで意思統一を図るとともに,2005年(平成17年)12月の世界貿易機関香港閣僚会議反対行動への結集を呼び掛ける「共同宣言」を採択した。
 また,「ATTAC-Japan」は,日韓自由貿易協定(FTA)を「WTOを補完し,日韓両国民の生活と人権を脅かすもの」ととらえ,特に11月の第6回政府間交渉(東京)では,交渉の進展に危機感を募らせ,韓国の団体と共闘して外務省などに対する初の一斉抗議行動を実施し,締結反対を訴えた。同行動には,共産同統一委員会主導の「アジア共同行動日本連絡会議」や「ACA」(反資本主義行動)も参加した。

〈2005年WTO閣僚会議に対する反対行動を計画〉

 「ATTAC-Japan」は,2005年(平成17年)WTO香港閣僚会議に対する反対行動を当面の最重要課題に位置付け,日韓自由貿易協定締結反対行動で共闘する韓国の団体など,アジアの反グローバル化運動団体との連携・交流を図りながら,闘争態勢づくりに力を注ぐものとみられる。

 4 右翼諸団体



    右翼団体は,時局問題をとらえて,北朝鮮,中国批判を中心に活動


  ― 北朝鮮問題で様々な活動を展開,国会前での車両炎上事件などが発生―
  ― 中国人の尖閣諸島不法上陸事件を契機に反中国活動を活発化―


〈北朝鮮問題で様々な活動を展開,国会前での車両炎上事件などが発生〉

 右翼諸団体は,小泉首相の再訪朝(5月)で拉致被害者家族の帰国が実現したものの,日朝政府間協議(2月),日朝実務者協議(8月,9月,11月)では,「安否不明者10人の再調査に進展がみられなかった」として,同問題の真相究明と早期解決に向けて北朝鮮に対する経済制裁の実施を求める取組を活発化させた。この間,5月下旬には,政府関係機関に対して,食糧支援反対を申し入れたり,年初から特定船舶入港禁止特別措置法の早期成立を目指す運動に取り組み,朝鮮総聯中央本部に対する抗議活動とともに自民党や内閣府,外務省に対し陳情書を提出するなどする団体もみられた。
 また,拉致被害者支援4団体が4月30日に東京・日比谷公園で開催した「北朝鮮に拉致された日本人・家族を救出するぞ!今こそ経済制裁を!国民大集会Ⅵ」に参加する(約40団体,300人)などしたほか,「万景峰92」の入港に合わせて新潟市内で実施している入港阻止集会に継続的に参加したり,独自の抗議活動に取り組むなどの団体もみられた。
 こうした中,安否不明者10人の再調査などに進展がないことに反発して,国会議事堂・衆議院南通用門前で乗用車を炎上させる事件(9月)や,大手ゼネコンの北朝鮮訪問(10月)に抗議して,大成建設本社内でけん銃を発砲し立てこもる事件(11月)を引き起こした。

〈中国人の尖閣諸島不法上陸事件を契機に反中国活動を活発化〉

 右翼諸団体は,中国人活動家らによる尖閣諸島不法上陸事件(3月)を契機に中国に対する反発を強め,同諸島・魚釣島への上陸の動きをみせたり,逮捕した中国人を強制送還した政府の措置について,「政府の弱腰外交に憤りを感じる」などとして批判し,政府関係機関や在日中国公館などに対する抗議・要請活動を展開した。こうした中,在大阪中国総領事館に街頭宣伝車を突入,炎上させる事件を引き起こした(4月)。さらに,中国による東シナ海での石油・天然ガス田開発が明らかとなり,また,サッカーアジア杯で反日行動がじゃっ起されたことから,東京,大阪などで「反中共デー」に取り組む(9月)など反中国活動を活発化させた。

〈北朝鮮問題を中心に政府関係機関などへの働き掛けを強める〉

 右翼諸団体は,北朝鮮問題に進展がみられないことから,経済制裁発動などの強い対応を求めて,政府・自民党に対する働き掛けを強めていくなど,引き続き,同問題を中心に活動を展開していくものとみられ,また,中国原潜の領海侵犯事犯(11月)や中国首脳の「靖国神社参拝中止」発言などに敏感に反応して取組を活発化させる可能性もあり,これらの過程で各種事犯の発生も懸念されることから,その動向には今後一層の注目が必要である。

 5 特異集団



    自然災害による不安や不透明な朝鮮半島情勢に乗じて勢力拡大を図った特異集団


  ― 地震,異常気象などによる不安や不透明な朝鮮半島情勢などに乗じて会員を拡大―


〈地震,異常気象などによる不安や不透明な朝鮮半島情勢などに乗じて会員を拡大〉

 会員数100万人を達成したとする集団が,「自派の宗祖に帰依しなければ日本は滅びる」とする冊子を作成し,4月以降,これを各界関係者らに一方的に送付したほか,勧誘活動の一環として,全国規模での配布を実施した。同集団は,こうした活動を展開する中で,相次ぐ異常気象や地震による災害などを亡国の予兆ととらえ,「いよいよ亡国の大難が起こる時を迎えている」などと不安感をあおりながら勧誘活動を更に活発化させた。
 また,不透明な朝鮮半島情勢を背景に,「国内外の韓民族の和合と統一を図り,南北の平和統一に貢献する」として,我が国において,在日韓国・朝鮮人の糾合を目的とする新組織を設立し,これら在日関係者を取り込むことで勢力拡大を図る動きをみせた集団もあった。
 このほか,特異集団の多くは,独自の教義・理念に基づき,様々な主張を展開しており,クローン人間の実現を公言している集団が,日本国内に拠点施設を建設するとして会員にカンパを呼び掛けたり,各地を移動して注目を集めた白装束集団が,離散した会員の再結集を図るとして改めて“日本の壊滅”を予言する動きもみられた。
 こうした特異集団は,危機感や不安感をあおった上で,勢力拡大を図っており,その特異な言動には,引き続き注目を要する。

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