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「国際テロリズム要覧」(2006)

2006年4月25日 更新

 公安調査庁は,平成18年4月25日,最近の国際テロ情勢や国際テロ組織の動向等についてとりまとめた「国際テロリズム要覧」(2006)を発表しました。その主なポイントは次のとおりです。

「国際テロリズム要覧」(2006)の主なポイント

1 世界のテロの現況とその特徴的動向

(1)アジア・オセアニア及び中東・北アフリカ地域を中心に続発するテロ・ゲリラ

・ 世界で発生した2005年のテロ・ゲリラ事件の発生件数は2,280件,死亡者数は巻き添えとなった一般市民などを含めて8,033人

・ これを地域別にみると,アジア・オセアニアと中東・北アフリカの両地域で80%以上を占め,類型別にみると,爆弾型が50%(その内自爆型が10%以上)を超え,攻撃対象別にみると,政府・軍・警察関係が50%を占めている

(2)「アルカイダ」ネットワークが最大の脅威,特に思想面を中心に影響力が伝播

・ 「アルカイダ」は,国際的なテロ取締りにより少なからず打撃を受けているものの,米国等に対するテロ警告声明を相次いで発出し,その健在振りを引き続き誇示

・ 「アルカイダ」の脅威は,(1)中枢勢力がテロ遂行に直接関与する,(2)反米感情を有するイスラム系の若者らに思想面中心に影響を与え,新たなテログループの発生を促す,などといった点にある

・ 特に最近は(2)の「アルカイダ」思想を伝播させる社会運動体としての性格がより強まる傾向。スペイン列車同時爆弾テロ事件やロンドン地下鉄等同時爆弾テロ事件等は,「アルカイダ」の思想に共鳴して自主的に構築されたグループにより,テロ手法を真似るなどして,無差別大量殺りく型テロとして引き起こされた。こうしたグループによるテロ活動は,当局による事前把握が困難であり,伝播しやすいことなどから,今後ますます要警戒

(3)イスラム過激派が「主戦場」とするイラクを起点にテロ活動が周辺国等に拡散する懸念

・ 「アルカイダ」等のイスラム過激派は,現在イラクを「主戦場」として,テロ活動を強化し,直接「対峙」する駐留米軍等を攻撃して,米国及びその主要同盟国に打撃を与えようと企てているほか,更に周辺諸国の「世俗政権」に対する将来的な「聖戦」をも視野に入れて,イラクで構築したテロ活動の基盤を拡散させるといった狙いも

・ イラクでの義勇兵らの「聖戦」の体験は今後,周辺諸国等にイスラム過激派の更なる増殖及び拡散を促すと予想され,大きな懸念要因に

(4)東南アジアでは,「ジェマー・イスラミア」の脅威が継続

・ 「ジェマー・イスラミア」(JI)による2度目のバリ島爆弾テロなど,テロ活動が継続

・ JI幹部とみられるものがイラク情勢等に触発され,米国等への攻撃声明を作成するなど,米国及び主要同盟国への攻撃姿勢を鮮明化

・ 域内の訓練拠点等でイスラム過激派とJIとが連携

2 我が国に対するテロの脅威

(1)対日テロ警告声明が相次いで続出

・ 「アルカイダ」関係者のものとされる,英国,スペイン等とともに我が国を対象としたテロ警告声明が2003年10月以降,9回にわたり続出

・ これら対日テロ警告声明は,イラク情勢を契機に,我が国を,米国に協力する主要同盟国の一つと位置付け,テロ攻撃の対象にしようとするもの

(2)国外,特にイラクで邦人が殺害されるなどの事件が続発

・ 国外では邦人が被害者となる事件が続発,特に,イラクでは,2003年11月以降,邦人が被害者となる事件が6件発生

・ 「アルカイダ」の影響を受けた過激派の中には,邦人そのものをテロの標的とみて,機会があれば攻撃を実行すると表明している組織も

(3)国内におけるテロの可能性

・ 我が国国内には,イスラム過激派がこれまでテロの攻撃対象としてきた米国関連施設・権益のほか,高速鉄道網や地下鉄網などの大量輸送機関をはじめとしたソフトターゲットが多数存在

・ テロ実行のためにイスラムコミュニティ等がテロインフラとして悪用される危険性

・ 我が国国内に国際テロ関係者の潜入事実の存在

(4)我が国・国民に対するテロの現実的脅威

・ テロ対象と名指しされたスペインや英国などは何らかの形でテロが実行されていること,上記国内外の状況から,我が国・国民に対するテロは現実的脅威として警戒が必要

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