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オウム真理教施設に対する立入検査の実施について

2007年5月10日 更新
公安調査庁

オウム真理教施設に対する立入検査の実施について

公安調査庁は,本日,団体規制法に基づき,警視庁を始め,各府県警察の支援・協力を得て,全国のオウム真理教施設15か所に対して立入検査を実施しました。
オウム真理教につきましては,一昨年来,「麻原隠し」路線を推進する上祐派と,麻原への絶対的帰依を強調する反上祐派との対立が顕在化していたところ,昨日,上祐史浩が,出家信徒ら約160人と共に「ひかりの輪」と称する団体を設立した旨記者発表をしました。一方,反上祐派内においても,「麻原絶対」の姿勢を強めるグループと,上祐に代わって「宗教団体アーレフ」の代表に就任した正悟師・野田成人ら幹部信徒との軋轢が深まるなど,組織内で混乱がみられることから,公安調査庁においては,教団の組織と活動の実態把握の必要性があると判断し,本日,一斉立入検査を実施したものであり,東京都世田谷区の南烏山施設を始め,宮城,千葉,神奈川,愛知,大阪,徳島,福岡など12都府県の15施設に対して,公安調査官約190人を動員し,施設内の状況確認と信徒の動静把握等を行いました。
その結果,反上祐派の施設においては,
○ 麻原の肖像写真を始め,同人の著書で「三大教典」と称される書籍,同人の説法が収録されたDVD等を多数保管していたこと 
など,麻原崇拝の実態が改めて確認されたほか,上祐派の施設においても, 
○ 複数の幹部信徒が麻原及び同人の長男と次男の肖像写真を保管していたこと
○ 出家信徒がパソコン内に麻原の唱えるマントラ(呪文)等の音声ファイルを保管していたこと
○ 麻原がその化身とされるシヴァ神の絵を祭壇の陰の押入れに保管していたこと
など,上祐派信徒についても,依然として,麻原の影響下にあることは否定できないと判断されます。
公安調査庁としては,引き続き,観察処分を厳正に実施し,教団の実態把握に努め,公共の安全の確保に万全を期してまいります。

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