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行刑改革会議第3分科会 第1回会議議事概要

1 日時

平成15年9月8日(月)15時45分から17時

2 場所

法務省第1会議室(20階)

3 出席者

(委員等,敬称略)
 (会長)高久史麿(自治医科大学学長)
 (委員)江川紹子(ジャーナリスト),野﨑幸雄(弁護士・元名古屋高等裁判所長官),広瀬道貞(全国朝日放送(株)(テレビ朝日)社長),宮澤弘(元法務大臣)(委員・50音順)

4 議題

(1) 分科会の進め方について
(2) 行刑施設に勤務する医師に対するアンケート結果について(法務省矯正局の説明)
(3) 海渡雄一弁護士(監獄人権センター事務局長)からのヒアリング
(4) その他

5 会議経過

(1) 事務局から今後のスケジュール案について別紙1【PDF】のとおり説明があった。これに対し,以下のとおりの発言を受け,同案を基本としつつ,医療体制のテーマについて,可能であれば9月29日に議論を終え,以下の議論を繰り上げて行うこととされた。
・ 薬物依存の傾向がある受刑者の処遇は重要な問題であるが,第3分科会で取り上げるのか
(会長:そのような受刑者の処遇には医療問題が当然かかわってくるので,取り上げたい。精神科医療と薬物医療は密接に関連する。)。
・ 第3分科会のテーマは互いに独立しているが,いずれも重要なものである。スケジュール案を見ると医療問題に重きが置かれているようだが,人的物的体制の整備や職員の人権意識の改革も重要な課題である。短期間でもしっかり議論できるようにしなければならない。
・ 医療問題はできることとできないことがはっきりしているので,議論を円滑に進め,人的物的体制の整備等にも十分時間を取りたい。

(2) 矯正局大橋秀夫医療分類課長から,矯正医療問題対策プロジェクトチームが実施した行刑施設に勤務する医師を対象としたアンケートの結果について,別紙2【PDF】に基づき説明がなされた。主な質疑応答は以下のとおり。
・ 想像していたよりも勤務内容に対する満足度が高いが,どうしてか。
(回答:2日程度研修日のある現在の勤務条件のためだろう。行刑施設には若い医師が多いが,若い医師にとっては現在の勤務条件はそれほど悪くない。)
・ 先日刑務所で医師の名義貸しが行われているとの新聞報道があったが,どのように対応しているのか。
(回答:常勤の医師に研修日を与えず毎日の勤務を命じたならば医師の確保は困難。勤務日と研修日のバランスの取れた勤務にすることが大切であり,適正なバランスを保つよう指導している。それが不可能な場合にどうするかは,これから考えなければならない。)
・ 勤務年数が1年未満の医師が多いのは長く続かないせいか。
(回答:現在は,医局人事により1~2年のローテーションで刑務所勤務をする医師が多いからである。)

(3) 海渡雄一弁護士からヒアリングを行い,別紙3【PDF】の趣旨の発言があった。主な質疑応答は以下のとおり。
・ フランスのような改革を実施するとなぜ詐病が減るのか。
(回答:金がある場合は治療費を取る。自分が保険料を負担するなら詐病がなくなるだろう。フランスでは改革により治療の待ち時間はなくなったと言われている。医療部門が刑務所の組織ではなくなるので,医師に刑務所に対する不満をぶつけるということはなくなるだろう。
・ 重度の薬物中毒者等の処遇困難者に対して医療費を負担するのは,国民の理解が得られないのではないか。
(回答:独居にいるからおかしくなってしまうという面がある。工場に出すと6~7割は良くなる。刑務所の取扱いによって変わってくるので,独居から積極的に出すことが必要だ。)
・ 薬物中毒者用の施設を作ってはどうか。
(回答:そのような施設が必要という意見も理解できるが,本当の性格異常者は少ないのではないか。元の処遇に戻せるルートも残しておくべきである。)

6 今後の日程等

・ 次回は,9月22日(月曜日)午後2時開催。
・ 次回は,矯正関係医師,厚生労働省関係者等からヒアリングを行う予定。
(文責行刑改革会議事務局)
-速報のため、事後修正の可能性あり-

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