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行刑改革会議第2回会議議事概要

1 日時

平成15年5月19日(月)14時から16時40分

2 場所

法務省第1会議室(20階)

3 出席者

(委員等,敬称略)
 (相談役)後藤田正晴(元副総理),(座長)宮澤弘(元法務大臣),(座長代理)成田豊((株)電通会長)
 (委員)井嶋一友(弁護士・元最高裁判所判事),江川紹子(ジャーナリスト),大平光代(弁護士),菊田幸一(明治大学法学部教授),久保井一匡(弁護士・前日本弁護士連合会会長),瀬川晃(同志社大学法学部長),曾野綾子(作家・日本財団会長),高久史麿(自治医科大学学長),滝鼻卓雄((株)読売新聞東京本社専務・社長室長),野崎幸雄(弁護士・元名古屋高等裁判所長官),広瀬道貞(全国朝日放送(株)(テレビ朝日)社長),南博方(一橋大学名誉教授),宮澤浩一(慶応義塾大学名誉教授)(委員・50音順)
(法務省)
森山眞弓法務大臣,増田敏男法務副大臣,中野清法務大臣政務官
(事務局)
但木敬一事務局長,倉吉敬事務局長代理

4 議題

(1) 委員自己紹介
(2) 我が国及び諸外国の行刑事情について(矯正局説明)
(3) 国際的視点から見た日本の行刑について(アムネスティ・インターナショナル日本ヒアリング)
(4) 会議の進め方等について

5 会議経過

(1) 長谷部委員の辞任に伴い,新たに会議に加わった瀬川委員及び南委員が自己紹介を行った。
(2) 会議の公開について,別室に設置したモニターにより報道関係者に公開することが確認された。
(3) 法務省の柴田元始官房参事官(矯正局担当)から,我が国及び諸外国の行刑事情について,別紙1【PDF】のとおり説明がなされ,以上の説明に関して,以下のとおり質疑応答がなされた。
・ 電話や喫煙は,それぞれどの国で許されているのか。
(回答:電話は,アメリカ,イギリス,フランス及びドイツで(スウェーデンは未確認),喫煙は,アメリカ,イギリス,フランス及びドイツで,ラジオ等の所有は,少なくともイギリスで,それぞれ許されている。)
・ 作業により支払われる金員は,諸外国の場合,賃金として払われているのか。
(回答:すべての国で報酬であると明確にされているとは限らないが,少なくとも作業が刑罰の内容でないという点で,日本とは違うといえる。)
・ 我が国の職員負担率の4.0という数字は,それ自体高率であるが,特に夜間は高いのではないか。
(回答:負担率は,被収容者を行刑施設の全職員で除したものなのでそのような数字になっている。実際には,1人の刑務官が,昼間,工場では50人くらいを見ており,夜間には200人~300人くらいを見ている場合がある。)
・ 名古屋刑務所の事件について,何が原因だと考えているか。
(回答:多数の職員が常に同じレベルで「獄は人を仁愛するところ」という精神を持ち続けられなかったこと,幹部と一般職員の意思疎通が不十分であったことなどが,複合的な原因となっていると思われる。)

(4) アムネスティ・インターナショナル日本の寺中誠事務局長から,国際的視点から見た日本の行刑について,別紙2【PDF】及び以下のとおり説明がなされた。
・ 担当制は,きめ細かい処遇ができる反面,それにより非常に限られた数のコミュニティができ,外からの目が入りにくく,隠蔽を容易にしている。
・ 日本の刑務所の職員の多くは保安関係者であり,医師やカウンセラー等の専門家が少ない。
・ 情願制度は,法務省内の不服申立制度に過ぎず,不十分である。
・ 国際機関・国内機関による拘禁施設に対する査察制度を定めている拷問等禁止条約の選択議定書を批准すべきである。
・ 人権委員会の最終見解が出た後も,監獄関係法令が改正されていないのは問題である。
以上の説明に関して,以下のとおり質疑応答がなされた。
・ 拷問等禁止条約の選択議定書について,各国はどのような対応をしたのか。
(回答:否定的であったのはアメリカ,オーストラリア,日本及びアフリカ諸国等であり,他方,ヨーロッパ及びラテンアメリカ諸国は強く賛成していた。)
・ 海外の刑務所内部の規則は入手できるのか。
(回答:少なくともイギリスでは,収容者に渡すパンフレットや,不服申立制度等について詳しく説明したハンドブックが市販されている。)
・ 我が国の行刑は,監獄法制定時には国際基準に合致していたが,現在は遅れていると言われるが,このような結果となった理由は何か。
(回答:日本では,監獄法のとおりに運用されておらず,行刑累進処遇令等の通達が重要な役割を担っている。また,世界的な傾向として,開放処遇化,受刑者の法的地位の明確化,自由刑の純化等があったことが背景にあると思われる。)

(5) 会議の進め方
 今後の進め方について,別紙3のとおり座長案が示され,これに対し,以下のような意見が述べられた。
・ 今回の行刑改革は,我が国の刑務所を国際水準に合致させるためのものであるので,そのためには海外視察をする必要があるのではないか。
・ 我が国の行刑は,社会復帰を目的とすべきか,自由の剥奪を目的とすべきかといった本質的な問題について,まず討論することが必要である。そのため,次回からヒアリングと並行して議論を始めるべきである。
・ 名古屋事件の原因について,腹蔵なく議論する必要がある。
・ 行刑改革は大きな課題であり,年末までに答申を出すべき緊急の課題がある一方,内容によっては,2~3年かけて検討すべき問題もあると考える。
・ 全受刑者とはいかないまでも,多数の受刑者及び刑務官にアンケートを実施して,現場の意見を吸い上げながら検討する必要がある。
・ 革手錠廃止のように,会議の判断を待つまでもなく実行可能な改善策があるはずであり,矯正局にそのリストを作成させ,次回の会議で検討すべきである。
・ 刑とは何かという点については,非常に悲痛な「許し」の下に受刑者を扱わなければならないということがある。
 このような意見交換の結果,a.次回会議から,我が国の行刑が何をすべきかという基本的視点からの議論を開始することとし,そのための具体的スケジュールを事務局において立案すること,b.受刑者及び刑務官に対して,アンケートを実施することとし,その方法等について,事務局において検討し,次回会議に諮ること,c.早急に改善できることに関する矯正局の検討結果を,次回会議において,議論することがそれぞれ決定された。

6 今後の日程等

・ 次回は,6月16日(月曜日)午後2時開催。
・ 次回は,元受刑者及び刑務官等からヒアリングを行った上,我が国行刑が何をすべきかという基本的視点からの議論を行う予定。
(文責行刑改革会議事務局)
-速報のため,事後修正の可能性あり-

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