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福島原子力発電所事故に伴う国家賠償請求訴訟

訴訟の概要

   福島原子力発電所事故に伴う国家賠償請求訴訟には、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う津波の影響で福島第一原子力発電所から放射性物質が放出される事故が発生したことにより、居住していた地域から退避を余儀なくされ、又は放射線被ばくによる健康被害を危惧しながら生活せざるを得なくなったとする方々が、国には東京電力株式会社に対し規制権限の行使を怠った違法があるなどとして、避難生活に伴う損害及びコミュニティを喪失したことによる損害の賠償を求めている事案、上記損害賠償に加え、原状回復(平成23年3月11日に居住していた地における空間線量率の低減)を求めている事案などがあります。また、上記事故により、無用の被ばくを事実上強要され、健康被害が生じるのではないかとの不安を抱くことを余儀なくされているなどとして、慰謝料を求めている事案もあります。
 福島原子力発電所事故に伴う国家賠償請求訴訟をめぐっては、平成25年3月以降、福島原子力発電所事故からの避難者らを原告とする集団訴訟が相次いで提起されています。
 なお、先行する4件の訴訟について、令和4年6月17日に最高裁判所において、国の損害賠償責任を否定する判決が言い渡されました。

国側の主張

   最高裁判所判例(筑豊じん肺訴訟最高裁判所判決等)において、国の規制権限の不行使が国家賠償法上違法か否かを判断するに当たり、予見可能性や結果回避可能性などの諸事情が総合的に考慮されていることを踏まえ、国は、福島第一原子力発電所に主要建屋の敷地高を超える津波が到来することについて予見可能性はなく、また、福島原子力発電所事故の結果回避可能性もなかったから、規制権限の不行使の違法性は認められないと主張し、原告らの国に対する損害賠償請求を棄却するよう求めています。
 また、最高裁判所判例(大阪空港訴訟最高裁判所判決等)において、請求内容を実現するために行政権の発動・行使等が不可欠となる訴訟は、民事訴訟としては不適法であるとされていることを踏まえ、国は、原告らの国に対する原状回復請求に係る訴えについては、訴えの却下を求めています。

係属裁判所

 最高裁判所、東京高等裁判所、大阪高等裁判所、名古屋高等裁判所、福岡高等裁判所、仙台高等裁判所、札幌高等裁判所、広島高等裁判所岡山支部、東京地方裁判所、横浜地方裁判所、大阪地方裁判所、神戸地方裁判所、広島地方裁判所、福岡地方裁判所、福島地方裁判所(令和6年1月31日現在)