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第20回法整備支援連絡会を開催しました

1 法整備支援連絡会とは

法務総合研究所は,アジア諸国に対して,民法など基本法令の起草・改正,司法制度の整備,法曹人材の育成支援といった法整備支援を行っています。法整備支援連絡会は,こうした活動に携わる関係者間の情報共有・意見交換の場として,年1回,独立行政法人国際協力機構(JICA)との共催で開催しています。

第20回を迎えた今年の法整備支援連絡会は,平成31年2月1日(金),東京都昭島市にある法務省国際法務総合センター「国際会議場A」と,大阪市にある大阪中之島合同庁舎2階国際会議室とをテレビ会議で接続して開催しました。両会場とも80名を超える参加者が集い,盛況でした。

【大塲所長による開会挨拶】

2 第20回法整備支援連絡会の内容

20回目という節目を迎えた今年の法整備支援連絡会では,「持続可能な開発目標(SDGs)と法整備支援」をテーマとしました。

SDGsとは,2015年に国連で採択された国際社会の目標であり,2030年を期限とする17の目標が定められています。国内でも,政府がSDGs推進本部を設置し,様々な取組を進めています。

このSDGsには,「法の支配」の促進が明記されており,法務省などは,「法の支配」の促進に関する国際協力を推進しています。

そこで,今回の法整備支援連絡会では,SDGsとの関わりという観点から,今後の日本の法整備支援の在り方,目標などについて議論しました。

第1部では,世界的に著名な経済学者であり,国連事務総長の特別顧問を務める米国コロンビア大学教授のジェフリー・サックス氏から,「SDGsと法の役割」と題する基調講演をしていただきました。

第2部では,国連開発計画(UNDP)バンコク地域ハブのニコラス・ブース氏(ガバナンス及び平和構築チーム担当オフィサー兼紛争防止・司法アクセス・人権アドバイザー)による,「開発支援の潮流と法整備支援」と題するプレゼンテーション及び慶應義塾大学大学院の松尾弘教授とのトークセッションを実施しました。

トークセッションの様子

【第2部 トークセッションの様子】

第3部では,法整備支援の関係機関による活動報告を行い,続く第4部においては,「日本の法整備支援の目的・役割は何か」をテーマにパネルディスカッションを実施して,SDGsとの関連における法整備支援の目的や役割,また,これからの日本の法整備支援はどうあるべきかについて,参加者による活発な議論が交わされました。

パネルディスカッションの様子

【第4部 パネルディスカッションの様子】

国際協力部のホームページに,本連絡会の詳しいプログラム等を掲載していますので,そちらも是非御覧ください。

3 法整備支援に興味のある方へ

法整備支援連絡会は,来年度も2月に開催予定です。開催日が近くなりましたら,国際協力部のホームページに御案内を掲載しますので,法整備支援に興味のある方は,是非御参加ください。