CONTENTS

法務省で働くひと・しごと紹介 Vol.7
~訟務官~

氏 名:家本 由美子
採用年:平成3年
所 属:広島法務局 訟務部租税訟務部門

Q1
訟務官ってどんな仕事?
A1:

まず,私の所属する訟務部では,国の利害に関係ある争いごとについて,国の立場から裁判所に対して申立や主張・立証などの活動を行っています。国の利害に関係のある争いごとには,国に対して損害賠償を求める民事に関する裁判や,行政機関が行った処分の取消しを求める行政に関する裁判などがあります。訟務官は,それらの訴訟が提起された場合に,国や行政機関の代理人として,裁判所に提出する訴状,答弁書,準備書面の作成や法廷での対応等を,法曹有資格者である部付検事とともに行います。

テレビ会議の様子

テレビ会議の様子

Q2
最近のトピックスは?
A2:

訴訟では法廷において,証人尋問を行うことがありますので,毎年,尋問技術の習得・向上,法的知識の整理等を図ることを目的として,訟務官を原告及び被告代理人役に分け,「模擬裁判」を行っています。本年度は,新型コロナウイルスの影響により実施が危ぶまれましたが,しっかり対策をして10月に実施しました(写真は昨年の様子です。)。

模擬裁判の様子

模擬裁判の様子

Q3
訟務官のやりがいって何?
A3:

世間の注目を集める訴訟に携わり,ニュース等で訴訟に関する内容が報道され,自分の仕事が関連していると感じたときには,仕事の重大さを再認識するとともに充実感が得られます。
 また,国の利害に関係のある争いごとの種類は多く,一つとして同じ事件はないので,常に新しい発見があることもやりがいの一つです。

Q4
心に残っているエピソードがあれば教えてください
A3:

判決言渡しの日,大きい水たまりが歩道にいくつもできるほどの大雨の中を他の職員とともに歩いて裁判所まで行き,敗訴の判決言渡しを受けたことです。また,これに関して後日,裁判所に控訴状を提出しましたが,この事件は世間の注目を集める訴訟でしたので,無事に提出ができたことに安堵しました。判決の言渡しの際には,今も慣れずに毎回緊張しています。