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記者が行く!
~新たな開催日程が決定!京都コングレスについて改めて教えてください~
- 【記 者】
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皆さま,こんにちは!
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により,延期となっていた京都コングレスが,いよいよ2021年3月7日(日)から開催することとなりました。
気持ちが引き締まりワクワクしてきます。改めて京都コングレスについて,法務省大臣官房国際課の京都コングレス開催準備室の方に,お話を伺ってきました。
京都コングレスは,オンライン会議システムを幅広く活用し,来場参加とオンライン参加を組み合わせたハイブリッド方式による開催を予定しています。会場内においても,参加者の検温や消毒を行うなど,感染症拡大防止対策に万全を期していきます。
コングレスは,正式名称を「国連犯罪防止刑事司法会議」と言い,5年に一度開催される,犯罪防止・刑事司法分野における国連最大の国際会議です。本年3月7日(日)から12日(金)までの6日間,京都市の国立京都国際会館で開催される第14回コングレス(京都コングレス)は,約50年ぶりの日本開催となります。
また,京都コングレス開催前の2月27日(土)及び28日(日)には,世界の若者たちが,犯罪防止,刑事司法について議論する「京都コングレス・ユースフォーラム」が開催され,その結果は,勧告として京都コングレスに提出されます。

国立京都国際会館

国際会館内(メインホール)
京都コングレスでは,成果文書として「京都宣言」が採択され,これにより打ち出された方針に基づいて,国連や各国が取組を進めていきます。日本は,京都コングレスのホスト国として,その準備段階や本番の議論,さらには「京都宣言」の実施に当たって,リーダーシップを発揮することになり,犯罪防止・刑事司法分野における国際的プレゼンスの向上につながります。
また,京都コングレスは,「法の支配」の重要性や日本における「世界一安全・安心な社会」を世界に発信する機会にもなり,これらが日本で開催することの大きな意義だと考えられます。
犯罪防止・刑事司法分野における日本の取組を紹介するサイドイベントや展示などの各種イベントはもちろんですが,海外からの参加者の方々には日本の伝統文化に触れていただけるよう,地元京都の皆さまと連携した着付け体験などのアトラクションも企画しています。
京都コングレスは,SDGsを含む2030アジェンダが国連総会で採択された後,初めて開催されるコングレスであり,その全体テーマは「2030アジェンダの達成に向けた犯罪防止,刑事司法及び法の支配の推進」です。
SDGs各ゴールのうち,ゴール16「平和と公正をすべての人に」は,刑事司法の分野に大きく関わりがあるだけでなく,全てのゴールの礎となるものと考えています。
また,ゴール16を達成する上では,官民連携,マルチステークホルダー・パートナーシップが不可欠であり,ゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」も重要です。京都コングレスでは,こうしたゴールの達成に向けて,刑事司法実務家等の果たすべき具体的役割が議論されます。
さらに,ユースフォーラムにおいても,「安全・安心な社会の実現へ~SDGsの達成に向けた私たちの取組~」を全体テーマとして,世界各国の高校生や大学生などの若者たちが議論を行います。

京都コングレスロゴマーク

京都コングレス・
ユースフォーラムロゴマーク

SDGs17の目標のアイコン
京都コングレスでは,法の支配や基本的人権の尊重といった普遍的・基本的価値や国際協力の重要性を国際社会に強く打ち出し,「司法外交」の取組を推進していきます。
また,この機会に,日本の刑事司法制度に対する正しい理解を得るために,積極的に国際発信を行う予定です。
さらに,ユースフォーラムでは,未来を担う世界の若者に,犯罪防止・刑事司法に対する関心を高めてもらうとともに,グローバル人材の育成への貢献を目指します。
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「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で,「エス・ディー・ジーズ」と読みます。
2030年までに,「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある,より良い世界をつくろうと,2015年9月の国連サミットで採択された国際目標(17のゴール・169のターゲット)です。