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やさしい日本語を使おう!
~在留支援のためのやさしい日本語のガイドライン~

日本で生活する外国人の増加と国籍の多様化

日本に住む外国人は30年間で約3倍となり,現在,約293万人(2019年12月)の外国人が日本で暮らしていて,外国人の国籍も多様化しています。
 日本で働く外国人も約166万人(2019年10月)となっていて,今後も労働力人口の減少に伴う深刻な人手不足により,日本に住み,日本で働く外国人はこれからも増加していくものと考えられます。
 こうした状況を受け,日本政府は「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」を定め,全ての省庁で「外国人向けの行政情報・生活情報の更なる内容の充実と,多言語・やさしい日本語化による情報提供・発信を進める」ことを決めました。

注目されるやさしい日本語

やさしい日本語とは,難しい言葉を言い換えるなど,相手に配慮したわかりやすい日本語のことです。
 外国人が日本で安心して安全に生活するためには,法律などのルール,在留や社会保険などの手続,災害・避難情報をはじめとする国や地方公共団体からのお知らせなどを正しく理解することが必要です。
 このため,日本に住む外国人に情報を伝えるときに,多言語で翻訳・通訳することが重要ですが,それに加えて,やさしい日本語を活用することも重要です。

受け手の外国人の言葉のニーズはやさしい日本語

なぜ,やさしい日本語を活用することが重要なのでしょうか?
 日本に在留する外国人を対象に調査したところ,「日常生活に困らない言語」を「日本語」とした人は約63%で「英語」と答えた44%を大きく上回るという調査結果や,「希望する情報発信言語」に「やさしい日本語」を選んだ人が最も多かったという調査結果など,やさしい日本語は,情報の受け手である外国人にも高いニーズがあることがうかがえるからです。
 こうした背景を踏まえ,出入国在留管理庁と文化庁は,共生社会実現に向けたやさしい日本語の活用を促進するための「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」を作成しました。

日常生活に困らない言語
希望する情報発信言語

やさしい日本語をつくる3つのステップ

このガイドラインは,一方通行の情報発信となってしまう「書き言葉」に焦点をあてています。やさしい日本語を使うことで,日本に住む外国人にもしっかりと情報が届くようにするために,やさしい日本語の文章を作成する際のポイントを
・ステップ1 日本人にわかりやすい文章
・ステップ2 外国人にもわかりやすい文章
・ステップ3 わかりやすさの確認

という3つの作成ステップに分けて紹介しています。
 また,具体的な書き換え例なども掲載しています。
 「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」は,法務省ホームページ内の「外国人生活支援ポータルサイト」で公開しています。ぜひ,ご覧ください。

在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン
ことりん
やさしい日本語のイメージキャラクター「ことりん」です!
「ことば」が「鈴」の音のように響くよう願いをこめて,「ことりん」と名づけました。
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在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン

やさしい日本語を活用してみんなが安心して安全に暮らせる社会へ

制度やルールなどを説明する文章は,難しい単語や難しい表現などが多くなってしまい,外国人にとって難しい文章になりがちです。
 読む側に配慮したやさしい日本語を使って,日本人も外国人も安心して安全に暮らせる社会の実現を目指しましょう。

在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン

外国人生活支援ポータルサイトでは,新型コロナウイルスに関する情報などをやさしい日本語に書き換えて掲載しています。