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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和4年11月11日(金)

 今朝の閣議において、法務省案件はありませんでした。
 委員会でしっかりと一昨日の私の発言について御説明していきたいと思います。

葉梨法務大臣の発言に関する質疑について

【記者】
 (本月)9日のパーティーでの発言について、昨日国会でも指摘が相次ぎましたが、もしあればこの発言の報道に触れた国民に今届けたいメッセージ、そして信頼回復へどのように御自身が努めていくかを伺います。加えて、当該発言では死刑執行に関しての言及もありました。大臣就任後、まだ死刑は執行されていませんが、今後の執行への影響をどのようにお考えかお聞かせください。

【大臣】
 一昨日の発言、昨日もお話させていただきましたが、法務省は重要な仕事をしていますけれども、なかなかマスコミに取り上げられることが少ないという趣旨で申し上げましたが、そういった意味で他のパーティーや地元の会合でも複数回そういった発言をさせていただいておりました。率直に申し上げて、非常に軽んじる印象を与えるという報道もなされていますし、私も色々な方と昨日もお話申し上げましたけれども、不愉快な思いをさせてしまったということ、率直に私の至らなさです。おわび申し上げなければならないと思います。
 そして、死刑の執行についてのお尋ねですけれども、死刑執行の判断についての発言は今までもしていませんが、今後の死刑執行については、やはり慎重かつ厳正に対応するという、今までの仕方をしっかりと踏襲していくということになろうかと思います。私が大臣になりましてから死刑執行の命令を下したことはありません。

【記者】
 先ほどの大臣の御発言の中で、他のパーティーや会合でも複数回同じような発言をされたというお話がありました。10月31日の岸田派の会合2件で同様の趣旨の発言をされたという報道がありますが、この御発言の御記憶があるかどうか。御記憶がある場合に、この発言について撤回される意思はあるかどうか。また、この2件以外に同様の発言を何回ほどされた御記憶があるか教えてください。

【大臣】
 今申し上げましたとおり、これらの発言というのは、先ほど言いましたとおり、なかなかマスコミへの登場が少ないということ、だけど大事な行政をやっているということを、逆説的に申し上げましたが、非常に誤解を生む発言だと思います。また、不愉快な思いをされる方も多いと思います。これらの発言全てについて、謝罪を申し上げるし、撤回させていただきたいと思います。地元の会合は色々な会合がありますので、正確な数を申し上げるのに必要な資料もありませんけれども、複数回ということで、何回かそういう発言もさせていただいたと記憶しています。

【記者】
 つまり、報道にある10月31日の岸田派の会合2件についてもお認めになって、撤回して謝罪されるということですか。

【大臣】
 はい。

【記者】
 そのほかに地元の会合でも複数回おっしゃっていたと思います。つまり、毎回のように御挨拶の中に述べられていたということですか。

【大臣】
 毎回のようにということではありません。

【記者】
 ただ、複数回という、何回か分からないですけれども、死刑執行という厳粛なことを御挨拶の中で複数回述べられるということは、(本月)9日の1回だけではなく、更に国民の不信感を招くかなと思いますが、いかがお考えでしょうか。

【大臣】
 その点については、しっかりと厳粛に受け止めたいと思います。現実に私が申し上げたのは、死刑の執行の判断基準や死刑の執行をやる・やらないということについて申し上げたことではなくて、マスコミが取り上げる機会がそれぐらいだということで申し上げたわけですが、それが不愉快な思いをさせたということは、私の至らなさだと思います。
 ですから、国民の間でそういった不信を招いたということについては、しっかり真摯に受け止めて、先ほどの冒頭の発言もそうですけれども、至らなさをしっかりと反省して、そして今後真意の説明だけではなく、確かに国民のための行政を行っていくということで、信頼の回復に努めていきたいと思います。

【記者】
 昨日、後段の部分は発言を御撤回されないということでしたが、そのお考えにお変わりがないかということと、昨日の段階で、例えば委員会の場で、なぜ過去に複数回同様の発言をされていたということをおっしゃらなかったのか、その2点について伺います。

【大臣】
 後者について申し上げますと、別に隠しているとかそういう意図は全くなかったし、また、報道が出てきたからここで明らかにするという意図でもありません。ですから、地元の会合というのも合わせてということですが。昨日の委員会それから記者会見は、非常にバタバタの中で、本当に聞かれたことに答えるのが精一杯でしたので、(本月)9日の会合のことについてお尋ねがありましたので、もうそれに答えるのが精一杯だったと。そして、実際に昨日、色々な方あるいは地元の記録等々を合わせて、地元とも確認しまして、回数までは何回というのは、なかなか今、手元にあるわけではないですが、地元の複数回というのがありますということを今日申し上げさせていただいたと、正確を期したいということです。
 前段のことですが、委員会の場で申し上げたいと実は思っていますけれども、もう委員会も9時から始まりますから。実際やはり、その後の色々な形での世論や報道を見ますと、やはり表現として、不正確な表現であるということだろうと思います。不正確なことを私から申し上げるというのも、これもまた不適当であるいうことで、この点についても、お詫びをして撤回をさせていただきたいと思います。

【記者】
 念のため確認させてください。複数回話されていたというのは、「死刑のはんこを押して、昼のニュースのトップになるのはそういうときだけ。」という部分でしょうか。それが本当に不適切だと考えているならば、何度もこういった発言をしないように思いますが、本当に不適切だとお考えでしょうか。

【大臣】
 現在、色々な印象を持たれる方のお話を聞いて、やはり至らなさであり、不適切だというふうに真摯に反省しなければならないと思います。当時、なぜそういう趣旨の発言をしたかというのは、今お答えしたとおりですけれども、そこのところは私の至らなさであり、色々な発言については、どういう印象を皆さん持つかということもしっかり確認をして色々な発言をすべきであるということは、本当に反省をしています。

【記者】
 複数回話したのは死刑の部分ということで間違いないですか。

【大臣】
 そのように記憶をしています。

【記者】
 これまでも同様な発言があったということですが、覚えている範囲で何回程度発言があったのでしょうか。

【大臣】
 昨日今日の話ですから、何回というところまでは、覚えているわけではありません。ですから、複数回と申し上げているわけです。

【記者】
 これまでの全ての発言について、撤回されるということでしょうか。

【大臣】
 この件に触れた発言については、全て撤回します。

【記者】
 これまでも同様のスピーチの場で、ある種決まり文句ではないですけれども、同じような発言をされてきたということでしょうか。

【大臣】
 スピーチというか、東京でのパーティーのようにたくさんの人を集めて何か励ます会ですとか、そういう形ではなくて、本当に内輪の会合、そういったところでお話をした、例えば10人とか、ということが多かったと思います。

【記者】
 先ほど、後段の発言の中で、撤回されるとおっしゃったんですが、これは(本月)9日の会合だけではなくて、他の会合の中でも後段の発言についてはおっしゃっていたりはしますか。

【大臣】
 他の会合で、私は後段の発言をした覚えはないです。というのは、あのパーティーは、相手が外務副大臣だったということで、特別そこの発言はしたかと思います。ただ、前段の発言は、法務省の仕事という外務省とは関係ないことですから、法務省の仕事について10人ぐらいの座談会をやるときに、インフォーマルな場でもあるんですけれど、フォーマルな場でお話したこともありますので、しっかり認めさせていただきます。ただ、パーティーみたいな形でホテルで何百人も集めて、という場でお話をしたのは、東京だけです。

【記者】
 確認ですが、今まで複数の発言をされていたということは、このような状態になるまでは問題となる発言という御認識がなかったということですか。

【大臣】
 そこは私の至らなさだと思います。しっかりとその発言の印象をみんなに聞いていくということが必要だったと思います。ただ、もちろん地元での発言は、ホテルに人を集めるといったフォーマルな場ではなく、インフォーマルな場であったので、そういうような発言になったんだと思います。いずれにしてもそこは私の至らなさだと思います。

【記者】
 先ほどから不愉快な印象を与えたとおっしゃっていますが、例えば、被告が死刑になるような事件の被害者の家族であるとか、加害者である死刑囚の家族に一度でも思いをはしたことはありますか。

【大臣】
 私は副大臣時代、実際に死刑執行の決裁をしております。ですから、死刑の判断のときは、今おっしゃられたような関係者の方々に十分に思いをはせながら判断をしてきた、そういうような覚えはあります。

【記者】
 昨日午前中に大臣は続投の意思を示されていましたけれど、その後一日かけて色々と国民も含め批判の声も高まっているかのように感じるんですが、大臣、改めて今後法務大臣の職を辞するお気持ちはあったりするのか、また、今後の進退のお考えをお聞かせ願います。

【大臣】
 任命権者は総理ということになるわけですけれども、私ができることは、まさに至らなさをしっかり反省をして、法務行政に対する信頼を回復するために全力を尽くすということであろうと思います。

【記者】
 重要な仕事の一つである死刑執行の部分を軽んじるような発言があって、仮に今後死刑執行があった場合、疑念を持たれかねないのかなと思いますが、そこの部分っていうのはどのようにお考えでしょうか。

【大臣】
 よく御説明をしながら、死刑執行の判断についての発言をしているわけではないので、そこはしっかり今までの法律に則って適切に行っていくんだということを、関係者にもしっかり御説明していかなければならないと思います。

【記者】
 先ほど閣議で官邸に行かれたと思いますが、総理や官房長官からこの件について何か改めてお話はありましたでしょうか。

【大臣】
 私からは、各閣僚の皆さんに、閣議、閣僚懇談会の場ではありませんけれども、大変御迷惑をお掛けしておりますと。そして至らなさを反省しておりますとおわびを申し上げました。
(以上)