法務大臣閣議後記者会見の概要
令和6年6月28日(金)
今朝の閣議ですが、法務省請議の案件としては、質問主意書に対する答弁書が6件閣議決定されました。
続いて、1点お話させていただきたいと思います。
毎年7月と定めております「再犯防止啓発月間」及び“社会を明るくする運動”の強調月間が、いよいよその時期を迎えます。
今日の閣議では、私から各閣僚の方々に、再犯防止に向けた取組や、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くことを目的とする、“社会を明るくする運動”への御支援と御協力をお願いいたしました。
閣僚の方々には、本日から7月4日、来週の木曜日までの1週間、こうした活動への賛同を示す「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」を着用していただくこととしております。
皆さん今日から着用してくれていまして、私からも、御協力をよくお願いいたしました。
幸福の黄色いハンカチという、網走刑務所から出てきて、奥様のいる家に戻っていく、そして幸福の黄色いハンカチに迎えられて、新しい人生をスタートするという、まさに改善更生のストーリーの映画にちなんだ、このイエローなんですね。
月間中の具体的な取組としてはまず、7月1日月曜日からYouTube法務省チャンネルで、再犯防止に関する広報・啓発動画を新しく公開します。
この動画では、プロレスラーの蝶野正洋さんが、高知東生さんに対してインタビューを行います。高知さんは、薬物事件による有罪判決を受けた経験をお持ちですので、このインタビューのお二人のやりとりを通じて、犯罪や非行から立ち直っていくには、背景にある問題へのアプローチ、あるいは周囲の方々の理解や支援が大切である、ということを御理解いただけるように構成されているものです。
また、7月5日金曜日には、強調月間のキックオフイベントを法務省で開催します。
このイベントでは、世界の更生保護ボランティアの取組を紹介する予定です。
さらに、7月下旬には、東京都の御協力のもと、東京都庁第一本庁舎と東京ゲートブリッジを、黄色でライトアップする取組が行われます。
併せて、法務省の赤れんが棟のライトアップも行う予定です。
また、丸善雄松堂株式会社様の御協力によって、同社の運営する全国の書店、あるいは図書館等の全てのスタッフの方々が、この幸福(しあわせ)の黄色い羽根を、強調月間中、着用していただけるという形になっております。
その他、全国各地で様々な工夫を凝らした特色のある広報啓発活動が展開されます。
皆様方におかれましても、御了知いただいた上で、御協力いただければ大変ありがたいと思います。
一方で、この“社会を明るくする運動”の大きな柱の1つは、保護司の方々の活動です。
先般、大津で亡くなられた保護司の方の、本当に痛ましい事案がありました。
多くの保護司の方々が、非常に不安を覚えていらっしゃるというのも事実です。
今、保護局を中心に、全国の保護観察所を通じて、一人一人の保護司の方々に連絡を取り、現状を確認し、対応できることはすぐ対応するということを最優先で行っております。
6月中には、担当者を持つ保護司の方には、全員にアプローチが届くようにしようということで進めています。7月には、現在は担当者を持たない保護司の方々にも、全員に連絡を取ろうという形になっています。
報告書を作る前に、まず保護司の方々に接触して、保護司の方々が今抱えていらっしゃる不安を解消していくことを最優先にやっていこうということで、今保護局が進めています。
深掘りすることも非常に大事なことなので、昨日、持続的な保護司制度の確立に向けた検討会も開催しました。
そして、多くの委員の方々から、色々な御指摘もいただきました。
有識者の方々からの色々な問題提起も含めて、歩みを進めていって、最終的にしっかりとした報告書を作ることになりますが、その手前でまず、保護司の方々へのケアを最優先してもらいたいというふうに、私からは指示をしているところです。
ちょうどこの7月が、“社会を明るくする運動”強調月間ですし、再犯防止啓発月間であり、この大津の事件に対して、しっかりした対応を執っていくのも、まさにこの7月ですから、正念場だと思います。
しっかりと取り組んでいきたいと思いますし、社会の方々の多くの御協力、御理解も是非お願いしたいというふうに思っております。
続いて、1点お話させていただきたいと思います。
毎年7月と定めております「再犯防止啓発月間」及び“社会を明るくする運動”の強調月間が、いよいよその時期を迎えます。
今日の閣議では、私から各閣僚の方々に、再犯防止に向けた取組や、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くことを目的とする、“社会を明るくする運動”への御支援と御協力をお願いいたしました。
閣僚の方々には、本日から7月4日、来週の木曜日までの1週間、こうした活動への賛同を示す「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」を着用していただくこととしております。
皆さん今日から着用してくれていまして、私からも、御協力をよくお願いいたしました。
幸福の黄色いハンカチという、網走刑務所から出てきて、奥様のいる家に戻っていく、そして幸福の黄色いハンカチに迎えられて、新しい人生をスタートするという、まさに改善更生のストーリーの映画にちなんだ、このイエローなんですね。
月間中の具体的な取組としてはまず、7月1日月曜日からYouTube法務省チャンネルで、再犯防止に関する広報・啓発動画を新しく公開します。
この動画では、プロレスラーの蝶野正洋さんが、高知東生さんに対してインタビューを行います。高知さんは、薬物事件による有罪判決を受けた経験をお持ちですので、このインタビューのお二人のやりとりを通じて、犯罪や非行から立ち直っていくには、背景にある問題へのアプローチ、あるいは周囲の方々の理解や支援が大切である、ということを御理解いただけるように構成されているものです。
また、7月5日金曜日には、強調月間のキックオフイベントを法務省で開催します。
このイベントでは、世界の更生保護ボランティアの取組を紹介する予定です。
さらに、7月下旬には、東京都の御協力のもと、東京都庁第一本庁舎と東京ゲートブリッジを、黄色でライトアップする取組が行われます。
併せて、法務省の赤れんが棟のライトアップも行う予定です。
また、丸善雄松堂株式会社様の御協力によって、同社の運営する全国の書店、あるいは図書館等の全てのスタッフの方々が、この幸福(しあわせ)の黄色い羽根を、強調月間中、着用していただけるという形になっております。
その他、全国各地で様々な工夫を凝らした特色のある広報啓発活動が展開されます。
皆様方におかれましても、御了知いただいた上で、御協力いただければ大変ありがたいと思います。
一方で、この“社会を明るくする運動”の大きな柱の1つは、保護司の方々の活動です。
先般、大津で亡くなられた保護司の方の、本当に痛ましい事案がありました。
多くの保護司の方々が、非常に不安を覚えていらっしゃるというのも事実です。
今、保護局を中心に、全国の保護観察所を通じて、一人一人の保護司の方々に連絡を取り、現状を確認し、対応できることはすぐ対応するということを最優先で行っております。
6月中には、担当者を持つ保護司の方には、全員にアプローチが届くようにしようということで進めています。7月には、現在は担当者を持たない保護司の方々にも、全員に連絡を取ろうという形になっています。
報告書を作る前に、まず保護司の方々に接触して、保護司の方々が今抱えていらっしゃる不安を解消していくことを最優先にやっていこうということで、今保護局が進めています。
深掘りすることも非常に大事なことなので、昨日、持続的な保護司制度の確立に向けた検討会も開催しました。
そして、多くの委員の方々から、色々な御指摘もいただきました。
有識者の方々からの色々な問題提起も含めて、歩みを進めていって、最終的にしっかりとした報告書を作ることになりますが、その手前でまず、保護司の方々へのケアを最優先してもらいたいというふうに、私からは指示をしているところです。
ちょうどこの7月が、“社会を明るくする運動”強調月間ですし、再犯防止啓発月間であり、この大津の事件に対して、しっかりした対応を執っていくのも、まさにこの7月ですから、正念場だと思います。
しっかりと取り組んでいきたいと思いますし、社会の方々の多くの御協力、御理解も是非お願いしたいというふうに思っております。
初の女性検事総長就任に関する質疑について
【記者】
政府は本日の閣議で、畝本直美東京高検検事長を検事総長に起用する人事を決定しました。
検察トップの検事総長に初めて女性が就任する意義や、検事全体に占める女性検察官の割合の現状や目標値なども含めて、法務省や検察組織での女性幹部の登用に向けた取組を教えてください。
【大臣】
退官されます甲斐行夫検事総長の後任人事については、本日、畝本直美東京高検検事長を検事総長に任命するという内容の閣議決定が行われました。
畝本直美東京高検検事長は、7月9日付けで、女性初の検事総長に就任することとなります。
検事総長として、非常に難しい社会情勢の下で、公平公正・不偏不党とした、検察に課された大きな使命を背負って、的確にその手腕を発揮されることを心から期待しております。
また、畝本検事長のような形で女性が検察のトップに就任することによって、社会全体における女性の活躍が更に進むということを期待しているところでもあります。
検事に占める女性の割合については、政府目標としては30パーセントとされています。
近年、女性の検事の採用割合が大体30パーセントから40パーセント台で推移しております。令和5年の3月31日の数字が最新の数字ですが、その時点では27.2パーセントです。
その上で、法務省は、アット・ホウムプラン-プラスONE-という取組をしているわけです。
特定事業主行動計画(アット・ホウムプラン-プラスONE-)というものの中で、まず、女性活躍については、女性職員の登用に向けた職務経験の付与や研修参加機会の確保等による女性職員のキャリア形成支援や意欲の向上、また、管理職の候補となり得る女性職員の計画的育成、そしてワークライフバランスの推進も女性の検事の方が働きやすくなるという大きな効果を持っております。
こうしたことにこれからもしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。
第5次男女共同参画基本計画に定める成果目標、今申し上げた30パーセントを目指し、さらにその先を目指して取り組んでいければというふうに思います。
【記者】
畝本さんが女性初の検事総長というところで、先ほど、検事総長として難しい、大きな使命を背負って、的確にというお話がありましたけれども、女性として期待する部分っていうのはどこかありますか。
【大臣】
検察の業務において、男性だから、女性だからというものは、私は全く無いとは思いませんけれども、検事総長が女性であれ、男性であれ、一つのこの社会正義の実現という大きな目標に対する心構えや行動、判断は変わらないと思うのです。
長い目で見て、あるいは組織全体として、女性検事が増えることは、多様なものの見方や考え方といったものをより包摂しやすくなるという一般論はありますけれども、この検事総長というトップの職責に関しては、男性だから女性だから、それをもっと超越した、より高次元の使命といったものにまい進されるということを私は期待しています。
政府は本日の閣議で、畝本直美東京高検検事長を検事総長に起用する人事を決定しました。
検察トップの検事総長に初めて女性が就任する意義や、検事全体に占める女性検察官の割合の現状や目標値なども含めて、法務省や検察組織での女性幹部の登用に向けた取組を教えてください。
【大臣】
退官されます甲斐行夫検事総長の後任人事については、本日、畝本直美東京高検検事長を検事総長に任命するという内容の閣議決定が行われました。
畝本直美東京高検検事長は、7月9日付けで、女性初の検事総長に就任することとなります。
検事総長として、非常に難しい社会情勢の下で、公平公正・不偏不党とした、検察に課された大きな使命を背負って、的確にその手腕を発揮されることを心から期待しております。
また、畝本検事長のような形で女性が検察のトップに就任することによって、社会全体における女性の活躍が更に進むということを期待しているところでもあります。
検事に占める女性の割合については、政府目標としては30パーセントとされています。
近年、女性の検事の採用割合が大体30パーセントから40パーセント台で推移しております。令和5年の3月31日の数字が最新の数字ですが、その時点では27.2パーセントです。
その上で、法務省は、アット・ホウムプラン-プラスONE-という取組をしているわけです。
特定事業主行動計画(アット・ホウムプラン-プラスONE-)というものの中で、まず、女性活躍については、女性職員の登用に向けた職務経験の付与や研修参加機会の確保等による女性職員のキャリア形成支援や意欲の向上、また、管理職の候補となり得る女性職員の計画的育成、そしてワークライフバランスの推進も女性の検事の方が働きやすくなるという大きな効果を持っております。
こうしたことにこれからもしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。
第5次男女共同参画基本計画に定める成果目標、今申し上げた30パーセントを目指し、さらにその先を目指して取り組んでいければというふうに思います。
【記者】
畝本さんが女性初の検事総長というところで、先ほど、検事総長として難しい、大きな使命を背負って、的確にというお話がありましたけれども、女性として期待する部分っていうのはどこかありますか。
【大臣】
検察の業務において、男性だから、女性だからというものは、私は全く無いとは思いませんけれども、検事総長が女性であれ、男性であれ、一つのこの社会正義の実現という大きな目標に対する心構えや行動、判断は変わらないと思うのです。
長い目で見て、あるいは組織全体として、女性検事が増えることは、多様なものの見方や考え方といったものをより包摂しやすくなるという一般論はありますけれども、この検事総長というトップの職責に関しては、男性だから女性だから、それをもっと超越した、より高次元の使命といったものにまい進されるということを私は期待しています。
黒川弘務元東京高検検事長の定年延長問題に関する質疑について
【記者】
昨日、大阪地裁で黒川弘務元東京高検検事長の定年延長を巡る法務省内の協議の文書開示について不開示とした決定に対し、一部開示すべきだとする趣旨の判決がありました。
これに対する大臣の御見解を聞かせてください。
【大臣】
昨日、大阪地方裁判所で御指摘の判決が言い渡されたことは承知しております。
現時点で申し上げられることは、まずこの判決内容について、よく検討し、法務省全体として適切に対処していきたいとは考えております。
現時点で申し上げられるのは、そこまでです。
それを御理解いただければと思います。
昨日、大阪地裁で黒川弘務元東京高検検事長の定年延長を巡る法務省内の協議の文書開示について不開示とした決定に対し、一部開示すべきだとする趣旨の判決がありました。
これに対する大臣の御見解を聞かせてください。
【大臣】
昨日、大阪地方裁判所で御指摘の判決が言い渡されたことは承知しております。
現時点で申し上げられることは、まずこの判決内容について、よく検討し、法務省全体として適切に対処していきたいとは考えております。
現時点で申し上げられるのは、そこまでです。
それを御理解いただければと思います。
大阪地検元検事正の逮捕に関する質疑について
【記者】
大阪地検の元検事正が準強制性交で逮捕された件について、大臣の御見解と、大阪高検は被害者のプライバシーを考慮して特定につながる事項の一切を差し控えるとしていて、記者会見を行う予定や期日の公表もしていません。この対応について疑問の声も上がっていますが、大臣は適切だったとお考えでしょうか。
【大臣】
検察当局が6月25日、北川元大阪地方検察庁検事正を準強制性交等の事実により逮捕したものと承知しております。
様々な報道がなされていることも承知しておりますが、個別事件の捜査、あるいは証拠の具体的内容に関わる事柄については、法務大臣としてお答えすることは差し控えたいと思います。
その上で申し上げますと、検察の元幹部職員が逮捕されたということは、検察に関することを所管する法務大臣の立場として、誠に遺憾なことであると思っております。
プライバシーへの配慮を理由に情報が少なすぎるのではないか、そうした今のような御指摘もございますが、これも一般論として申し上げますと、検察当局においては、対外的な事件広報に当たって、個別の事案ごとに、公益上の必要性とともに、関係者の名誉・プライバシーへの影響や将来のものも含めた捜査・公判への影響の有無、あるいはその程度等を考慮した上で、公表するか否かや、公表の程度、内容及び方法を、慎重に判断しているものと承知しております。
大阪地検の元検事正が準強制性交で逮捕された件について、大臣の御見解と、大阪高検は被害者のプライバシーを考慮して特定につながる事項の一切を差し控えるとしていて、記者会見を行う予定や期日の公表もしていません。この対応について疑問の声も上がっていますが、大臣は適切だったとお考えでしょうか。
【大臣】
検察当局が6月25日、北川元大阪地方検察庁検事正を準強制性交等の事実により逮捕したものと承知しております。
様々な報道がなされていることも承知しておりますが、個別事件の捜査、あるいは証拠の具体的内容に関わる事柄については、法務大臣としてお答えすることは差し控えたいと思います。
その上で申し上げますと、検察の元幹部職員が逮捕されたということは、検察に関することを所管する法務大臣の立場として、誠に遺憾なことであると思っております。
プライバシーへの配慮を理由に情報が少なすぎるのではないか、そうした今のような御指摘もございますが、これも一般論として申し上げますと、検察当局においては、対外的な事件広報に当たって、個別の事案ごとに、公益上の必要性とともに、関係者の名誉・プライバシーへの影響や将来のものも含めた捜査・公判への影響の有無、あるいはその程度等を考慮した上で、公表するか否かや、公表の程度、内容及び方法を、慎重に判断しているものと承知しております。
(以上)