法務大臣閣議後記者会見の概要
令和6年8月30日(金)
今朝の閣議ですが、法務省請議案件はありませんでした。
第12回持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会に関する質疑について
【記者】
保護司制度の確立に向けた検討会で、昨日報告書の素案が示されました。
焦点だった報酬制の導入については見送りの方向性が示されています。
担い手確保が難しくなる中で、改革が後退したとの見方も出ています。
大臣の素案についての評価をお聞かせください。併せて、安全確保策の方向性も示されていますけれども、これらを今後どういうふうに具体化していくお考えでしょうか。
【大臣】
8月29日、第12回「持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会」が開催されました。
そして、取りまとめに向けた報告書の案について御議論をいただきました。
これまでも非常に幅広く、また、貴重な御意見を賜ってまいりました。
それを踏まえて、10月の取りまとめに向けて、さらに議論を続けていただき、煮詰めていただくためのたたき台として、報告書案が出されました。
まず、保護司の安全確保については、様々な措置を既に講じておりますけれども、この検討会の中でも更に追加項目として、いくつか御指摘をいただいておりますので、この報告書がまとまった暁には、早急にそうした追加的な措置についても、実行していこうというふうに考えております。
それから報酬制ですけれども、かねてより賛成・反対、両論あるんですよね。今回は、それらをきちんと整理ができたというふうに考えます。
賛成・反対双方が、明確にその意見を理解し合って、大局的な集約化、合意、そういったものに向かっていければいいなというふうに考えています。
今回、この10月の段階で、報酬制について何らかの記述にはなろうかと思いますけれども、そこでもし最終的な合意というものができなければ、さらに継続して、賛成の方も反対の方も議論を続けていただくというような形になるのではないかと思います。
国会で、私も確か、いくつか申し上げましたが、エッセンスだけ言いますと、これは国会答弁ですが、6月19日の衆議院法務委員会、斎藤アレックスさんに対する私の答弁ですが、「そういう方々の意向も酌みながら、長い目で見て、中長期的に見て、全体としては、個人的意見ですけれども、少なくとも持ち出しを一切認めずに、報酬を出す方向というのは全体論としてはあり得るとは思いますけれども、一人一人の方々の思いを酌み取れば、そこまで一気に進むことは難しいのかもしれません。」まさにこういう状況だというふうに御理解いただければいいと思います。後退したわけではなくて、前進というか、より裾野の広い合意に向けて重要な議論をしていただいているというふうに理解しています。
保護司制度の確立に向けた検討会で、昨日報告書の素案が示されました。
焦点だった報酬制の導入については見送りの方向性が示されています。
担い手確保が難しくなる中で、改革が後退したとの見方も出ています。
大臣の素案についての評価をお聞かせください。併せて、安全確保策の方向性も示されていますけれども、これらを今後どういうふうに具体化していくお考えでしょうか。
【大臣】
8月29日、第12回「持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会」が開催されました。
そして、取りまとめに向けた報告書の案について御議論をいただきました。
これまでも非常に幅広く、また、貴重な御意見を賜ってまいりました。
それを踏まえて、10月の取りまとめに向けて、さらに議論を続けていただき、煮詰めていただくためのたたき台として、報告書案が出されました。
まず、保護司の安全確保については、様々な措置を既に講じておりますけれども、この検討会の中でも更に追加項目として、いくつか御指摘をいただいておりますので、この報告書がまとまった暁には、早急にそうした追加的な措置についても、実行していこうというふうに考えております。
それから報酬制ですけれども、かねてより賛成・反対、両論あるんですよね。今回は、それらをきちんと整理ができたというふうに考えます。
賛成・反対双方が、明確にその意見を理解し合って、大局的な集約化、合意、そういったものに向かっていければいいなというふうに考えています。
今回、この10月の段階で、報酬制について何らかの記述にはなろうかと思いますけれども、そこでもし最終的な合意というものができなければ、さらに継続して、賛成の方も反対の方も議論を続けていただくというような形になるのではないかと思います。
国会で、私も確か、いくつか申し上げましたが、エッセンスだけ言いますと、これは国会答弁ですが、6月19日の衆議院法務委員会、斎藤アレックスさんに対する私の答弁ですが、「そういう方々の意向も酌みながら、長い目で見て、中長期的に見て、全体としては、個人的意見ですけれども、少なくとも持ち出しを一切認めずに、報酬を出す方向というのは全体論としてはあり得るとは思いますけれども、一人一人の方々の思いを酌み取れば、そこまで一気に進むことは難しいのかもしれません。」まさにこういう状況だというふうに御理解いただければいいと思います。後退したわけではなくて、前進というか、より裾野の広い合意に向けて重要な議論をしていただいているというふうに理解しています。
令和7年度予算の概算要求に関する質疑について
【記者】
来年度の概算要求について伺います。法務省としてどのような分野に力を入れたものとなっているんでしょうか。その狙いについてもお答えください。
【大臣】
今日、令和7年度予算について、財務省に法務省から概算要求を行う予定です。
全体として、デジタル庁一括計上分も含めて総額8,700億円の要求になります。
法務行政は、非常に各分野で業務量が増えています。
そして、様々な複雑な事案に対応するための法務行政の質の向上、これも各分野で強く求められていると思います。
加えて、デジタル化も進めていかなければならない。
ですから、去年、今年と、大きな法案の成立に全力投球してきましたが、もちろん、その間予算要求もしっかりやってきましたが、さらに今後は、予算、あるいは定員の確保、この法務行政における重要性が増してきているというふうに認識しております。
よく財務省にも理解してもらう努力をしなければならないと思います。
例示として申し上げれば、まず保護司の安全確保対策というのも重要な経費項目です。
保護司の方が自宅以外で面接するその場所を確保する、あるいは保護司の複数の指名制を積極活用する、あるいは保護観察官による直接的関与の強化、これらいずれも経費が必要になります。
保護観察官134名の増員も要求することにしております。
次に、入管の方では、言うまでもありませんけれども、法改正を行いましたマイナンバーカードと在留カード等との一体化、あるいは、電子渡航認証制度(JESTA(仮))の導入、こういうことも必要ですし、増大する入管行政のニーズに対応するための増員ということも、重要な要素だというふうに思います。
また、矯正局では、拘禁刑の導入に向けた施設面での準備・対応、刑務所を始めとする老朽化対策も必要です。どうしても、施設の老朽化対策は、後回しになっているんですよね。
防災の日が来るわけですが、やはり常に忘れずに、耐震、あるいは様々な防災、そういったものを後回しにせずに、しっかりと予算に乗せていきたいというふうに考えて、対応しています。
また、法務行政全般にわたるデジタル化、IT化、これも重要な問題です。
本当に、山積している予算要求項目がありますけれども、全力で財政当局に理解していただけるように、私自身もしっかり努力していきたいというふうに思っています。
来年度の概算要求について伺います。法務省としてどのような分野に力を入れたものとなっているんでしょうか。その狙いについてもお答えください。
【大臣】
今日、令和7年度予算について、財務省に法務省から概算要求を行う予定です。
全体として、デジタル庁一括計上分も含めて総額8,700億円の要求になります。
法務行政は、非常に各分野で業務量が増えています。
そして、様々な複雑な事案に対応するための法務行政の質の向上、これも各分野で強く求められていると思います。
加えて、デジタル化も進めていかなければならない。
ですから、去年、今年と、大きな法案の成立に全力投球してきましたが、もちろん、その間予算要求もしっかりやってきましたが、さらに今後は、予算、あるいは定員の確保、この法務行政における重要性が増してきているというふうに認識しております。
よく財務省にも理解してもらう努力をしなければならないと思います。
例示として申し上げれば、まず保護司の安全確保対策というのも重要な経費項目です。
保護司の方が自宅以外で面接するその場所を確保する、あるいは保護司の複数の指名制を積極活用する、あるいは保護観察官による直接的関与の強化、これらいずれも経費が必要になります。
保護観察官134名の増員も要求することにしております。
次に、入管の方では、言うまでもありませんけれども、法改正を行いましたマイナンバーカードと在留カード等との一体化、あるいは、電子渡航認証制度(JESTA(仮))の導入、こういうことも必要ですし、増大する入管行政のニーズに対応するための増員ということも、重要な要素だというふうに思います。
また、矯正局では、拘禁刑の導入に向けた施設面での準備・対応、刑務所を始めとする老朽化対策も必要です。どうしても、施設の老朽化対策は、後回しになっているんですよね。
防災の日が来るわけですが、やはり常に忘れずに、耐震、あるいは様々な防災、そういったものを後回しにせずに、しっかりと予算に乗せていきたいというふうに考えて、対応しています。
また、法務行政全般にわたるデジタル化、IT化、これも重要な問題です。
本当に、山積している予算要求項目がありますけれども、全力で財政当局に理解していただけるように、私自身もしっかり努力していきたいというふうに思っています。
(以上)