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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和8年8月4日(火)

 今朝の閣議において、法務省請議案件として、政令案が2件、その他について1件閣議決定されました。
 続いて、私から、永住許可ガイドラインの改定などについて申し上げます。
 在留資格「永住者」については、本年1月の総合的対応策において、永住許可を行う趣旨を踏まえ、許可の在り方を検討することとされました。これを受けて、今般、「永住許可に関するガイドライン」を改定することとし、案を取りまとめました。
 また、令和6年の入管法の改正において、永住者の取消事由が追加されました。
 この運用を明確化するため、今般、令和9年4月の施行に先がけて、「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン」について案を取りまとめました。
 さらに、「特定技能2号」について、他の就労を目的とする在留資格との均衡や外国人の利便性を図るため、在留期間に「5年」を追加する省令改正を行います。
 本日から、これらのパブリック・コメントを開始します。
 意見募集期間は、本日から9月3日までを予定しています。
 また、御意見の提出等については、出入国在留管理庁のホームページでも案内をしていますので、そちらも御覧ください。

永住許可に関するガイドラインの改定等に関する質疑について

【記者】
 永住許可に関するガイドラインの改定について伺います。改定案では、申請者に求める収入の水準を日本人世帯の平均以上とし、新たに年金要件も設けられました。審査を厳格化される背景や狙いについてお伺いいたします。
 
【大臣】
 永住許可については、本年1月の総合的対応策において、「永住許可の在り方について、永住許可の趣旨を踏まえた見直しを検討すべき」とされました。
 これを受けて、出入国在留管理庁では、永住者の在り方を検討した上、「永住許可に関するガイドライン」を改定することとしました。
 今般の改定では、永住者が最も安定した在留資格であることを考慮し、独立生計要件や国益要件の運用について、公共の負担とならないことをより確実に担保するとの観点から必要な見直しを行いました。
 このような観点から、独立生計要件については、原則として、申請者の世帯収入の額が、日本人世帯の平均収入を上回る水準の額に継続して達しているかを考慮要素とすることとしています。
 加えて、将来において受給可能な年金の見込み額を新たに考慮要素とすることとしたものです。
 
【記者】
 ガイドラインのところで御質問させていただきます。収入をですね、平均以上に、日本人の平均にするっていうことなんですけれども、これはですね、永住許可の法律要件としてですね、入管難民法22条に独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有することというふうにきっちり書かれているわけなんですけどもね、こういうふうに独立の生計を営むに足りるということでいいというのがですね、今回は平均以上というね、これは非常にやっぱり法定をですね、法律要件をかなり逸脱しているんではないかと。普通に考えてですね、この語感からくる解釈からしてもですね、普通の解釈からしたらそこまで出てこないと思うんですけども、これは逸脱しているんではないかと思われますが、どうでしょうか。
 
【大臣】
 今般の永住許可のガイドラインの改定は、本年1月の総合的対応策において、「永住許可の在り方について、永住許可の趣旨を踏まえた見直しを検討するべきもの」とされたことを受けて行うものです。
 その趣旨は、永住許可制度の適正化を図るというものです。
 
【記者】
 もう1つはですね、これをですね、収入要件については4月から遡ってやると。これ普通はですね、普通の法律でとかガイドラインにもですね、普通ここまで遡るってことはありえない話、10月に決めるものですよね。それを半年遡る。これはどういう法律的な根拠があってこういうことをやられるのか。
 それから、もうすでに申し込んでる人、お金を払い込んでるわけですよね。こういう、厳しくするのであればですね、そもそも、申請しなかったっていう人も出てくると思うんですけれど、お金は返すんですか。
 
【大臣】
 ガイドライン全体の運用開始は令和9年4月1日でありますが、収入については、ガイドラインの改定日である令和8年10月1日から適用を開始することとしています。
 また、改定日から6か月前の日以降に申請されたもので、改定日に申請中の案件に適用することとしたものです。
 これは、収入については、申請人が自活可能かどうかを判断する上で重要であり、ガイドライン改定後も従前の運用を続けることは適当でないと考えたからです。
 ただし、永住許可申請の標準処理期間が4か月から6か月であることを踏まえ、現に申請中の案件への適用については、ガイドラインの改定日から6か月前の日以降に申請されたものとすることとしたものです。
 
【記者】
 お金を返すんですか。答えられてないです。
 
【大臣】
 申請だけではお金がかからないということです。
 
【記者】
 永住許可関係でお伺いします。昨年秋に経営・管理ビザが制度変更され、先日パブコメが終わった在留許可手続手数料の値上げも行われます。そして今回の永住許可の制度変更です。
 日本で暮らしている外国人の方たちにとってはかなり大幅な変更です。取材をしていると、日本を信頼することができなくなったという声も聞きます。そういった、日本政府に対しての不信感が出てくるような状況です。その点についてどのようにお考えでしょうか。
 
【大臣】
 永住許可を含めた手数料については、すでにパブリック・コメントを終えており、現在、出入国在留管理庁で精査しているところです。
 いずれも秩序のある外国人との共生社会を実現するために必要な施策であると考えています。出入国在留管理庁においては、法律に則って適正に現行制度を運用していると考えています。

高市首相の被災地現地視察に関する質疑について

【記者】
 昨日の、高市首相の熊本地震の視察の件と避難基準のスフィア基準のことについて伺います。昨日、高市首相は熊本の方に視察されたわけですけれども、ここの行かれた体育館にはですね、前日に業務用の大型クーラー6台が急いで設置されたというふうに聞いております。で、まだほかにもですね、冷房がなくて、簡易ベッドもなく、食料や給水もですね、なかなか行き届かない避難所が多いということも地元の被災者から電話などで聞いています。それで、高市首相はですね、訪問した避難所というのは一か所のみで、被災者から話を聞いたのは、数人から20分程度でした。それは報道でも確認できます。それで、災害避難のですね、国際基準としてスフィア基準というのがありますけれども、平口大臣がですね、このあいだの7月31日の記者会見でおっしゃっていた「思いやり」という基準ではですね、これはシステムとして機能しません。大臣はですね、今回の高市首相の被災地訪問をどのように評価されているのか。それからそのスフィア基準というですね、国際人権基準を実際に災害対策として機能させるためには何が今必要だというふうにお考えでしょうか。お願いいたします。
 
【大臣】
 高市総理は、「政府一体となって、災害対策に全力で取り組む」、また、「政府として、できることは全てやるという決意のもとで、総力を結集して取組を続ける」とおっしゃっています。
 法務省としては、例えば、法テラスにおいて、地元の関係士業と連携した法的支援や、自治体等関係機関における被災者向けの相談窓口等の情報提供を行うなどの対応を進めています。
 さらに、総理が先日示された「令和8年熊本地震」を「特定非常災害」に指定するとの方針を踏まえて、被災された方が、資力を問わずに無料で法律相談を受けることができるよう、「被災者法律相談援助」を実施するための準備を進めているところであり、こういったような取組を、引き続き、しっかりと行ってまいりたいと考えています。
 法務大臣としては、高市総理の今回の訪問について評価する立場にないということを御理解いただきたいですが、総理の方針に従って、被災地や被災された方々のために、法務省として、遅れることなく取組を進めていきたいと考えています。
 
【記者】
 今の件なんですが、遅れないようにっておっしゃってますが、このスフィア基準のことが取り上げ始めたのは、それこそ10年前の熊本の地震のときなんですね。それから10年経ってます。防災庁を作るっていう動きもありますけれども、それに合わせてやっぱり避難基準をですね、もっときちっと、震災起きる前から全国各地でやっぱり自治体と組んでですね、やっぱり予算組んでしっかりやるべきだと思うんです。それが遅れた結果、今の状況が生まれてきていると思うんですが、それについてどのようにお考えでしょうか。お願いいたします。今後の課題についてお願いします。
 
【大臣】
 スフィア基準とは、「人道憲章と人道対応に対する最低基準」であると承知しています。
 被災された方々に対してどのように支援していくかについては、政府全体で定めるべき事柄であり、法務大臣としてこの場でコメントする立場にはないということを御理解いただきたいと思います。
(以上)