法務大臣臨時記者会見の概要
令和8年8月21日(金)
本日、高見素直の死刑を執行しました。
犯罪事実の概要等については、別途お配りした資料のとおりです。
概略について申し上げると、休日の多数の客でにぎわう大阪市内のパチンコ店の床にガソリンをまき、着火したマッチを投げ入れて火をつけ、パチンコ店を全焼させるとともに、店内にいた客や店員等のうち5名を焼死させるなどして殺害し、10名に熱傷等の傷害を負わせたが殺害するに至らなかった現住建造物等放火、殺人、殺人未遂の事件です。
本件は、周到な計画と準備の下、無差別に多数人を焼き殺そうとする、極めて残虐な犯行であり、爆発的に燃え上がった炎や煙に、何ら落ち度のない多くの客や店員を巻き込み、5名もの被害者の尊い命を奪い、火災から脱出した10名の被害者にも後遺症を伴うものを含む重軽傷を負わせるなど、余りにも重大な結果を発生させ、社会にも大きな衝撃や恐怖感を与えた事件です。
命を奪われた被害者が感じたであろう苦痛や恐怖、無念さ、これは計り知れないものがあり、重軽傷を負った被害者の方々も大きな苦痛や恐怖を受け、重い後遺症に耐えて生活していくなどしなければならず、また、御遺族の方々の悲嘆の深さは察するに余りあります。
本件については、裁判において十分な審議を経た上で、死刑判決が確定したものです。
以上のような事実を踏まえ、法務大臣として慎重な上にも慎重な検討を加えた上で、死刑の執行を命令した次第です。
犯罪事実の概要等については、別途お配りした資料のとおりです。
概略について申し上げると、休日の多数の客でにぎわう大阪市内のパチンコ店の床にガソリンをまき、着火したマッチを投げ入れて火をつけ、パチンコ店を全焼させるとともに、店内にいた客や店員等のうち5名を焼死させるなどして殺害し、10名に熱傷等の傷害を負わせたが殺害するに至らなかった現住建造物等放火、殺人、殺人未遂の事件です。
本件は、周到な計画と準備の下、無差別に多数人を焼き殺そうとする、極めて残虐な犯行であり、爆発的に燃え上がった炎や煙に、何ら落ち度のない多くの客や店員を巻き込み、5名もの被害者の尊い命を奪い、火災から脱出した10名の被害者にも後遺症を伴うものを含む重軽傷を負わせるなど、余りにも重大な結果を発生させ、社会にも大きな衝撃や恐怖感を与えた事件です。
命を奪われた被害者が感じたであろう苦痛や恐怖、無念さ、これは計り知れないものがあり、重軽傷を負った被害者の方々も大きな苦痛や恐怖を受け、重い後遺症に耐えて生活していくなどしなければならず、また、御遺族の方々の悲嘆の深さは察するに余りあります。
本件については、裁判において十分な審議を経た上で、死刑判決が確定したものです。
以上のような事実を踏まえ、法務大臣として慎重な上にも慎重な検討を加えた上で、死刑の執行を命令した次第です。
死刑執行に関する質疑について
【記者】
死刑執行について、前回の執行から1年2か月ほど空いて、この間、先の国会で再審制度を見直す改正刑訴法が成立するなどしました。その中で、この時期に執行した理由と高見死刑囚を選んだ理由を教えてください。また、本日の死刑執行後の確定死刑囚の人数を伺います。
【大臣】
何故この時期に高見素直の死刑を執行することにしたかについてですが、個々の死刑執行の判断に関わる事柄についてはお答えを差し控えます。
その上で、一般論として申し上げれば、死刑執行に際しては、特定の時期を選んで執行しているものではなく、個々の事案につき、関係記録を十分に精査して、慎重に検討し、死刑執行命令を発することとしています。
今回も、慎重な上にも慎重な検討を加えた上で、死刑執行命令を発したものです。
お尋ねの本日の死刑執行後の死刑判決確定者の数は、本日現在で法務省において把握している限り、100名です。
【記者】
本件に関して再審請求中であったということはないでしょうか。
【大臣】
今回死刑が執行された者による再審請求の有無等についてお答えすることは差し控えたいと思います。
【記者】
数点伺います。大臣は今回、執行の命令のサインをいつされましたでしょうか。
また、本件については、絞首刑の違憲性が争われ、一審で、裁判員裁判で、市民も絞首刑についてその審理に参加して判断が下された、その初めてのケースでした。
絞首刑の違憲性を争われた事案だったことについて、どうお考えか。また、死刑を執行する手段として絞首刑を続けていることについて、どうお考えか。見直すお考えはないか伺います。
【大臣】
私が死刑執行命令書に署名したのは令和8年8月18日です。
絞首刑による死刑執行についてですが、現在、法律で絞首して執行すると定められています。この執行方法について、最高裁の判決は、現在の我が国の採用している絞首方法が他の方法に比して、特に人道上残虐であるとする理由は認められないと判示しており、法務省としても同様に考えています。
死刑の執行方法の在り方について、見直しをすべきということは特段考えていません。
【記者】
今、サインの話があったかと思うんですけれども、大臣がサインされたときの心境をまず教えていただきたいのと、今回の方を除く死刑囚の方の平均収容期間について教えてください。
【大臣】
申し上げるまでもなく、死刑は人の生命を絶つ極めて重大な刑罰ですから、その執行に際しては、慎重な態度で臨む必要があると考えています。
それと同時に、法治国家においては、確定した裁判の執行が厳正に行われなければならないことも言うまでもないところです。特に死刑の判決は、極めて凶悪かつ重大な罪を犯した者に対し、裁判所が慎重な審理を尽くした上で言い渡すものですから、法務大臣としては、裁判所の判断を尊重しつつ、法の定めるところに従って慎重かつ厳正に対処すべきものと考えています。
本日の死刑執行は、これらのことを踏まえつつ、慎重な検討を経た上で、死刑執行命令を発したものです。
刑事施設に現在収容中の死刑確定者100名の平均収容期間ですが、約17年5か月です。
【記者】
数点伺います。法務大臣の中には執行に立ち会われた方もいらっしゃると思いますけれども、今回の立ち会いの有無等について教えてください。
また、死刑の執行の際の告知をめぐっては、当日に告知することは違憲だとする訴えも来ています。今回その告知をしたのがいつなのか、また、告知の在り方についてのお考えをお聞かせください。
【大臣】
本人に対する死刑執行の告知については、執行の当日、執行に先立って行うこととしています。これは、執行日より前に本人に告知した場合には、その心情の安定を害することが懸念されるとともに、かえって過大な苦痛を与えることにもなりかねないと考えられることなどによるものです。
私は死刑の執行には立ち会っていません。自宅におりました。
【記者】
就任後、刑場を視察されたかどうか教えてください。視察された場合には、そのときに、法務大臣としてどういう思いを抱かれたか教えてください。
また、死刑制度をめぐっては、一旦制度をストップ、執行を一旦止めてモラトリアムの期間を設けて、その上で国民的な議論をすべきだという声も上がっており、海外ではそういう対応をとっているケースもあります。
今後、死刑制度の存廃について、どういう議論の在り方が望ましいと思われているか、また、死刑の存廃について、現時点でどういうお考えでいらっしゃるか改めて教えてください。
【大臣】
就任後、東京拘置所を訪れて、その際に刑場を視察しました。
刑場は死刑という最も重い刑を執行する厳粛な場所であり、私自身の立場を改めて重く受け止めた次第です。
死刑制度の存廃は、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題であり、国民世論に十分配慮しつつ、社会における正義の実現等種々の観点から慎重に検討すべき問題です。国民世論の多数が、極めて悪質凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えており、凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況等に鑑みると、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては、死刑を科することもやむを得ないと考えています。
いずれにせよ、死刑の在り方については、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる問題であり、多くの皆様がその必要性を感じて、議論に参加する形で、幅広い観点から議論がなされることが適切であると考えています。
【記者】
先ほど確定死刑囚が今日時点で100人というふうにおっしゃっていましたが、そのうち再審請求中の人が何人いるか教えていただけますでしょうか。
【大臣】
本日現在で、法務省において把握している限りでは、死刑確定者であって再審請求中の者は43名です。
【記者】
死刑制度について国民的な議論を深めていく上では情報公開が今、不足しているのではないかという指摘があります。現在の情報開示の在り方についてどうお考えか、また、今後更なる開示をしていく必要性についてどうお考えか、お聞かせください。
【大臣】
一般論といたしましては、国民の皆様の御理解を得るために、情報公開を進めることは重要であると考えています。
もっとも、個別の死刑執行の判断に関わる事項を明らかにすることについては、死刑の執行を待つ立場にある死刑確定者の心情の安定を害するおそれなどがあり、慎重な対応が求められます。
したがって、現状の公表の範囲、氏名、生年月日、犯罪事実、執行場所を超える事柄については公表を差し控えるのが相当であると考えています。
【記者】
今回の執行に当たって、省内での検討はいつ頃から行われていたのかっていうことと、法務検察に対する不信感も高まっている中で、今回の執行になったっていうところについてどうお考えなのか教えてください。
【大臣】
省内の執行の検討については、その担当の者もいますので、それは365日24時間やっているということだと思います。
その他の個々の死刑執行の内部的な手続に関わる事柄については、お答えを差し控えさせていただきます。
法務検察に対する不信感が高まっている中で、との点については、それは基本的に別問題でありまして、法務検察に最近不祥事が多いということはよく分かっており、これは本当に申し訳ないことだと思います。
しかしながら、死刑の執行については裁判所の公正な判断があって行うものですから、そういうところとは違うものではないかと思います。
死刑執行について、前回の執行から1年2か月ほど空いて、この間、先の国会で再審制度を見直す改正刑訴法が成立するなどしました。その中で、この時期に執行した理由と高見死刑囚を選んだ理由を教えてください。また、本日の死刑執行後の確定死刑囚の人数を伺います。
【大臣】
何故この時期に高見素直の死刑を執行することにしたかについてですが、個々の死刑執行の判断に関わる事柄についてはお答えを差し控えます。
その上で、一般論として申し上げれば、死刑執行に際しては、特定の時期を選んで執行しているものではなく、個々の事案につき、関係記録を十分に精査して、慎重に検討し、死刑執行命令を発することとしています。
今回も、慎重な上にも慎重な検討を加えた上で、死刑執行命令を発したものです。
お尋ねの本日の死刑執行後の死刑判決確定者の数は、本日現在で法務省において把握している限り、100名です。
【記者】
本件に関して再審請求中であったということはないでしょうか。
【大臣】
今回死刑が執行された者による再審請求の有無等についてお答えすることは差し控えたいと思います。
【記者】
数点伺います。大臣は今回、執行の命令のサインをいつされましたでしょうか。
また、本件については、絞首刑の違憲性が争われ、一審で、裁判員裁判で、市民も絞首刑についてその審理に参加して判断が下された、その初めてのケースでした。
絞首刑の違憲性を争われた事案だったことについて、どうお考えか。また、死刑を執行する手段として絞首刑を続けていることについて、どうお考えか。見直すお考えはないか伺います。
【大臣】
私が死刑執行命令書に署名したのは令和8年8月18日です。
絞首刑による死刑執行についてですが、現在、法律で絞首して執行すると定められています。この執行方法について、最高裁の判決は、現在の我が国の採用している絞首方法が他の方法に比して、特に人道上残虐であるとする理由は認められないと判示しており、法務省としても同様に考えています。
死刑の執行方法の在り方について、見直しをすべきということは特段考えていません。
【記者】
今、サインの話があったかと思うんですけれども、大臣がサインされたときの心境をまず教えていただきたいのと、今回の方を除く死刑囚の方の平均収容期間について教えてください。
【大臣】
申し上げるまでもなく、死刑は人の生命を絶つ極めて重大な刑罰ですから、その執行に際しては、慎重な態度で臨む必要があると考えています。
それと同時に、法治国家においては、確定した裁判の執行が厳正に行われなければならないことも言うまでもないところです。特に死刑の判決は、極めて凶悪かつ重大な罪を犯した者に対し、裁判所が慎重な審理を尽くした上で言い渡すものですから、法務大臣としては、裁判所の判断を尊重しつつ、法の定めるところに従って慎重かつ厳正に対処すべきものと考えています。
本日の死刑執行は、これらのことを踏まえつつ、慎重な検討を経た上で、死刑執行命令を発したものです。
刑事施設に現在収容中の死刑確定者100名の平均収容期間ですが、約17年5か月です。
【記者】
数点伺います。法務大臣の中には執行に立ち会われた方もいらっしゃると思いますけれども、今回の立ち会いの有無等について教えてください。
また、死刑の執行の際の告知をめぐっては、当日に告知することは違憲だとする訴えも来ています。今回その告知をしたのがいつなのか、また、告知の在り方についてのお考えをお聞かせください。
【大臣】
本人に対する死刑執行の告知については、執行の当日、執行に先立って行うこととしています。これは、執行日より前に本人に告知した場合には、その心情の安定を害することが懸念されるとともに、かえって過大な苦痛を与えることにもなりかねないと考えられることなどによるものです。
私は死刑の執行には立ち会っていません。自宅におりました。
【記者】
就任後、刑場を視察されたかどうか教えてください。視察された場合には、そのときに、法務大臣としてどういう思いを抱かれたか教えてください。
また、死刑制度をめぐっては、一旦制度をストップ、執行を一旦止めてモラトリアムの期間を設けて、その上で国民的な議論をすべきだという声も上がっており、海外ではそういう対応をとっているケースもあります。
今後、死刑制度の存廃について、どういう議論の在り方が望ましいと思われているか、また、死刑の存廃について、現時点でどういうお考えでいらっしゃるか改めて教えてください。
【大臣】
就任後、東京拘置所を訪れて、その際に刑場を視察しました。
刑場は死刑という最も重い刑を執行する厳粛な場所であり、私自身の立場を改めて重く受け止めた次第です。
死刑制度の存廃は、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題であり、国民世論に十分配慮しつつ、社会における正義の実現等種々の観点から慎重に検討すべき問題です。国民世論の多数が、極めて悪質凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えており、凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況等に鑑みると、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては、死刑を科することもやむを得ないと考えています。
いずれにせよ、死刑の在り方については、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる問題であり、多くの皆様がその必要性を感じて、議論に参加する形で、幅広い観点から議論がなされることが適切であると考えています。
【記者】
先ほど確定死刑囚が今日時点で100人というふうにおっしゃっていましたが、そのうち再審請求中の人が何人いるか教えていただけますでしょうか。
【大臣】
本日現在で、法務省において把握している限りでは、死刑確定者であって再審請求中の者は43名です。
【記者】
死刑制度について国民的な議論を深めていく上では情報公開が今、不足しているのではないかという指摘があります。現在の情報開示の在り方についてどうお考えか、また、今後更なる開示をしていく必要性についてどうお考えか、お聞かせください。
【大臣】
一般論といたしましては、国民の皆様の御理解を得るために、情報公開を進めることは重要であると考えています。
もっとも、個別の死刑執行の判断に関わる事項を明らかにすることについては、死刑の執行を待つ立場にある死刑確定者の心情の安定を害するおそれなどがあり、慎重な対応が求められます。
したがって、現状の公表の範囲、氏名、生年月日、犯罪事実、執行場所を超える事柄については公表を差し控えるのが相当であると考えています。
【記者】
今回の執行に当たって、省内での検討はいつ頃から行われていたのかっていうことと、法務検察に対する不信感も高まっている中で、今回の執行になったっていうところについてどうお考えなのか教えてください。
【大臣】
省内の執行の検討については、その担当の者もいますので、それは365日24時間やっているということだと思います。
その他の個々の死刑執行の内部的な手続に関わる事柄については、お答えを差し控えさせていただきます。
法務検察に対する不信感が高まっている中で、との点については、それは基本的に別問題でありまして、法務検察に最近不祥事が多いということはよく分かっており、これは本当に申し訳ないことだと思います。
しかしながら、死刑の執行については裁判所の公正な判断があって行うものですから、そういうところとは違うものではないかと思います。
(以上)

