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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和8年8月25日(火)

 今朝の閣議において、法務省請議案件として、政令案が2件閣議決定されました。
 続いて、私から、3件御報告があります。
 1件目に、本日閣議決定されました、出入国管理及び難民認定法施行令等の一部を改正する政令等についてです。
 本年6月5日に公布された入管法等改正法では、在留許可手数料の額の上限額を引き上げるなどの改正がされましたが、具体的な手数料の額や、手数料の減額又は免除の対象者等については、政令で定めるとされています。
 出入国在留管理庁においては、これらを定めた政令案及び手数料の減額の具体的な対象者をお示しするガイドライン案のパブリック・コメントを行いました。
 そして、パブリック・コメント等で提出された御意見を踏まえ、ガイドラインについては一部修正の上、政令及びガイドラインを定めました。
 手数料に関する改正法の改正規定及び政令の施行日は、本年10月1日です。今後、適切に周知・広報等を行ってまいります。
 2件目に、今月21日に公表した、ビジネス分野におけるAI等を用いた法務業務支援サービスに関するガイドライン及びロードマップの概要等についてです。
 法務省では、私の指示により、本年3月に副大臣の下で立ち上げたタスクフォースにおいて検討を行い、先日、その結果の取りまとめとして、新たなガイドライン及びロードマップを公表することとしました。
 今回のガイドラインは、令和5年に公表したガイドラインを補完するものとして、弁護士又は弁護士法人でないサービス提供者が、広くビジネス分野において、AI等法務業務支援サービスを提供する場合を念頭に、弁護士法72条との関係で特に問題となり得る論点にしぼって、基本的な考え方を示しています。
 あわせて、同条及びその趣旨に抵触しないようにするためのガバナンス上の留意・推奨事項に関する指針を定めるものです。
 その上で、タスクフォースの検討を踏まえ、AIを活用した法務業務及びその支援の将来像を見据えたルールメイキングの在り方について、ガイドラインの範囲にとどまらない、継続的な検討を行うためのロードマップをお示しすることとしたものです。
 具体的には、今回のガイドライン発出後の運用状況等を踏まえながら、令和8年度中を目途に、関係分野の実務家・専門家等を構成員とする有識者検討会を立ち上げ、令和9年度中を目途に検討、取りまとめを行うことを目指して、必要な準備を進めてまいります。
 3件目に、「全国一斉『こどもの人権相談』強化週間」についてです。
 8月28日(金)から9月3日(木)までの7日間、全国の法務局において、「全国一斉『こどもの人権相談』強化週間」を実施します。
 強化週間中は、「こどもの人権110番」による電話相談や「チャット人権相談」について、受付時間を延長したり、土曜・日曜にも相談に応じたりするなど、相談体制を強化します。
 夏休みが終了し、学校が再開するこの時期、学校での生活に悩みを抱えて不安を覚えているこどもたちや、その保護者の方々などは、是非、法務局に相談していただきたいと思います。
 強化週間の取組を通じて、こうしたこどもたちの悩みごとに寄り添い、一人でも多くの悩みを抱えるこどもの声をすくいあげ、解決につなげるべく、しっかりと対応してまいります。
 報道機関の皆様方には、一人でも多くのこどもたちを救うことができるよう、強化週間の周知・広報への御協力をお願いします。

売春防止法の見直しに関する質疑について

【記者】
 売春防止法の見直しについて伺います。24日の有識者会議で示された報告書案では、買う側の勧誘行為について何らかの規制を設けるべきと明記されました。秋の臨時国会に改正法案を提出するとの報道もありますが、事実関係と、大臣として必要だと考える規制の方向性を伺います。
 
【大臣】
 昨日開催されました「売買春に係る規制の在り方検討会」第8回会議において、議論の結果を取りまとめた報告書案が提示され、その報告書案には、売春の相手方となる者による勧誘等について、何らかの規制を設けるべきといった意見が複数の委員から述べられ、異論は見られなかった旨の記載があるものと承知しています。
 もっとも、最終的な取りまとめをどのような内容のものとするかについては、今後更に検討会において議論が行われる予定であると承知しています。
 法改正の要否・当否や今後のスケジュールについては、検討会における議論の取りまとめがなされた場合に、法務省において、その内容を踏まえて更に検討し、判断することとなるため、現時点で確たることを申し上げることは困難です。

個別の事案に関する質疑について

【記者】
 函館市の刑事事件被告人の逃走事案の問題について伺います。先週、函館地検に殺人未遂の罪で起訴された被告人が、入院中の病院から逃走して、死亡する事案が発生しました。
 地検の発表は行方不明になってから約2日が経った後で、事案の公表後も顔写真などの公表・公開はなく、一般市民への不安が広がりました。
 地検は監視状況や事案の公表のタイミングにも問題はなく、危険性はなかったと説明していますが、この地検の一連の対応について、大臣の受け止めをお聞かせください。
 またあわせて、逃走を未然に防ぐための管理ルールの検証や再発防止の指示を行うかについても、伺わせてください。
 
【大臣】
 お尋ねの事案に関して、函館地検において、本月16日に被告人が所在不明となった後、同日中に、自治体に対して、その旨を直ちに報告した上で、被告人が所在不明となった後、即座に、被害者の安全が確保できたこと、被告人が他害行為に及ぶおそれがないと考えたこと、それにもかかわらず事案の発生を公表すると、かえって地域住民の不安を煽り、その生活を脅かすおそれがあると判断したことから、公表を控えていたものと承知しています。
 個別の事案における広報の在り方については、検察当局において判断すべきものと考えており、法務大臣として所感を述べることは差し控えたいと思います。
 また、検証や再発防止に関するお尋ねは、検察当局の活動内容に関わる事柄であり、法務大臣としてお答えは差し控えたいと思います。
 その上で、一般論として申し上げれば、検察当局においては、公判係属中の事件に関し、被告人の所在の把握やその出頭の確保について、個別の事案における具体的な状況に応じて、関係機関と適切に連携して対処しているものと承知しており、今後とも、引き続き、関係機関と連携して適切に対処していくものと考えています。

米国によるICC所長に対する制裁措置に関する質疑について

【記者】
 ICCの赤根所長がトランプ政権からの制裁対象に指定されました。法の支配が脅かされているともとれる状況ですが、法務大臣としての受け止めと、また法の支配を守っていくために、ICCへの支援を含め、法務省としてどのようなことを行っていきたいかお聞かせください。
 
【大臣】
 現地時間で本月18日、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長ほか1名が、米国の制裁措置の対象として新たに追加されたことは承知しています。
 我が国は、国際社会における最も重大な犯罪の処罰と撲滅、法の支配の徹底のため、常設の国際刑事法廷であるICCを一貫して支持してきているところです。
 このような立場から、本月19日、「今回の措置は大変残念である」旨の談話を外務省から発出したものと承知しています。
 法務省としては、平成29年(2017年)以降、ICCに継続的に検事を派遣しているところです。
 また、法務省が国連と協力して運営する国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI)は、ICCと共同で証人保護に関する共同セミナーを実施するなどしています。
 法務省としては、今後もこのような活動を続けてまいりたいと考えています。
 
【記者】
 おっしゃっていただいたように、今後もその活動を続けていかれるということなんですけれども、これはICCへの支援を継続して続けていくということでよろしいでしょうか。
 
【大臣】
 先ほど申し上げたとおり、法務省は、ICCに継続的に検事を派遣する等の活動を行っているところであり、今後もこのような活動を続けてまいりたいと考えています。

出入国管理及び難民認定法施行令等の一部を改正する政令等に関する質疑について

【記者】
 今日、在留資格の更新のですね、手数料に関するですね、入管法の改正、それから難民法のガイドラインとか、実際の額などが正式決定されたと思うんですけども、これでですね、非常に額が、上げ幅が大きいということでですね、外国人の生活なんかにもですね、これから影響してくると。それから産業なんかによってはこれを肩代わりしてる、肩代わりして負担してるとこもあるんですね。いろんな経済にですね、影響していくであろうと。
 そういった経済的な側面ですね、応益的なね、こういうことで必要だということで上げるってのはわかるんですけども、経済とか社会インフラの維持という観点で、どういうふうに影響があるのか、定量的にですね、分析なさってるのかどうか。それから、経営管理ビザのですね、資本金の厳格化とかですね、永住資格の厳格化とか、ここ数か月ですね、相次いで外国人がらみの入管、在留資格の厳格化がね、行われてるわけなんですけども、相対的にですね、経済とか社会インフラへのですね、影響もあると思うんですけども、ここまでまとまってくるとですね、こういう分析はですね、どういう影響があるのか、分析はされているのかどうか、その辺を教えてください。
 
【大臣】
 在留許可手数料の額の引き上げは、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の実施に必要な費用について、外国人に相応の負担を求めることによって、外国人との秩序ある共生社会に向けて、それらの施策を確実に実施しつつ、さらなる強化拡充を図るものであり、重要な意義を有するものです。本政令及びガイドラインについては、施行までの間に必要な周知広報を行った上で適切に運用していきたいと考えています。
 外国人との秩序ある共生社会を実現するために必要な施策について、様々な検討を加えた上で、実施しているところであり、引き続き、このような作業を行っていく所存です。
(以上)