総合職内定者からのメッセージ<事務系・人間科学系>
民事局内定者
総合職(行政)・男性

北アルプス麓にて
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
大学・法科大学院と法律を学ぶ中で、社会情勢の変化により現在の法令で対処することが難しい問題が多々あることを知りました。法務省民事局では民事基本法制の整備や人権擁護等の活動に携わることができます。社会情勢の変化による法令の不足部分を根本的に解決する手段を持つ省庁で仕事がしたいと考え、法務省を第一志望としました。
◆公務員試験の対策
一次試験対策は2週間前から、主に数的処理等の特有の問題に数多く触れ、公務員試験の形態に慣れることを主目的としました。
専門分野の択一問題及び論述式問題は、これといった対策はしませんでした。過去問を見る限り、法科大学院の定期試験と同程度の難易度であると感じたことから、日々の大学院での授業や勉強に集中しました。
◆官庁訪問の対策
官庁訪問を控え、法務省が発行する資料をいくつか読み込みました。その中でも採用パンフレット、法務局パンフレットが特に役立ったと感じています。前者は自分の将来像を明確にでき、後者は法務省が現在力を入れている取り組みについて明確な情報を得ることができたからです。また、面接時に聞かれそうなこととその回答をまとめたノートを作りました。文章にすることで、自分の発言が相手に対して意図したとおりに伝わるか俯瞰することができましたし、自分の考えを明瞭にすることができました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
志望者が話しやすい雰囲気で面接が行われていたことが挙げられます。回数を重ねるごとに独特の緊張感にのまれそうにもなりましたが、威圧感のない面接をしていただいたため、リラックスして面接に臨むことができました。また官庁訪問での拘束時間が他の省庁と比較して、とても短いものであったことも印象に残っています。待ち時間を極力減らし、志望者の体力的・精神的な疲弊を少しでも軽くしようとする意図を感じ、さすが人権を司る省庁だと感銘を受けました。
◆受験期から内定までを振り返って
官庁訪問の経験は、精神的に自分を成長させる良い機会になったと感じています。一方、慣れない環境が長期間に渡ることから肉体的、精神的に疲弊するものでもありました。そのため、どうしてもネガティブな感情で覆われてしまいそうなときがありましたが、悩みを打ち明けられる友人・背中を押してくれる家族の存在はありがたかったです。不安を払拭して、精神的に万全な状態で次の訪問に悔いなく臨むことが出来たのは本当に良かったと思います。
◆法務省志望者へのメッセージ
試験や官庁訪問直前になると多少の無理をしてでも対策に時間を割きたくなると思います。しかし、時にはこれまで自分がしてきた努力を信じて、心身を休めることも重要だと思います。このメッセージを見つけて読んでいる方は、内定のための努力を精一杯してきたことでしょう。自分自身が納得できる形で試験や官庁訪問を終えられるように健康を維持することも重要だと、「運良く」官庁訪問直後に重い風邪をひいた私は思います。志望者の皆さんが試験・官庁訪問を良い結果で終えられることを心から願います。
総合職(法律)・女性

可愛らしい四つ葉のクローバーです。
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
普段の生活で身近に感じていた登記や人権擁護活動を、法務省が所管している点に興味を持ちました。そこで、国民目線を大切にした、より利用しやすい法制度づくりに携わりたいと考え、志望しました。総合職職員は、本省と法務局の双方で経験を積む機会があります。法務局では、国民の皆様との直接のやり取りを通して、制度の実情・課題や国民のニーズなどを知る経験ができます。現場で得た知見を活かし、本省で国民の声を大切にした法整備に貢献したいと思い、法務省民事局を選びました。
◆公務員試験の対策
春の大卒試験を受けるため、前年4月から公務員講座を受講しました。択一問題については、年末まで基礎問題集を解き進めました。法律・経済科目は3周解きました。複数回間違えた問題をテキストにメモすることで、手軽に苦手を復習できるようにしました。また、数的処理は、5周解きました。私には最初から自力で解くことが難しかったため、1周目は解答を見ながら解き、効率の良い解法を身に付けることから始めました。年明けからは、各科目の応用問題集を3周解き、総復習をしました。
◆官庁訪問の対策
省庁研究: 法務局の業務説明会にも参加していました。教えていただいた現場の実情・課題等を基に、総合職としてできる取り組みについて、考えをまとめました。
面接対策: あらゆる質問に対応できるよう、想定質問・回答集を作成しました。しかし、本番では想定外があることを痛感しました。それでも考え抜く粘り強さや、考えを素早くまとめ、わかりやすく伝える力も大切だと学びました。普段の生活(ゼミナール、サークル等)で培うことができると思います。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
職員の方々の温かい人柄です。私は恐る恐る官庁訪問に参加していたのですが、どの職員の方も親切に対応してくださり、安心して面接に臨むことができました。面接中、私が緊張で言葉が詰まった時も、温かい言葉をかけていただき、自分の思いを最後までしっかりと伝えることができました。また、私がまとまらない回答をした際は、私の考えを整理し直し、さらに具体的な答えを引き出すような質問をしてくださいました。
◆受験期から内定までを振り返って
明確な正解のない面接対策に不安や迷いが尽きませんでした。しかし、今振り返れば、自分の内面を深く見つめ直す良い機会だったと思います。特に、友人や家族など、様々な人と言葉を交わしながら自己分析をしたことは、貴重な経験です。私自身の長所・短所だけでなく、自分とは違う相手の考え方を深く知ることもできました。周りの人から学ばせていただきながら、自分自身をより良く変えてみようと奮闘できた、とても充実した期間でした。
◆法務省志望者へのメッセージ
自信を持って就職活動できない方もいらっしゃるかと思います。私が受験期に初めて法務省の「内定者からのメッセージ」を開いたときは、すぐに閉じてしまいました。当時は、志望先を知れば知るほど自分との乖離が見えるようで、情報を集めることが怖かったのです。私と同じように情報から目を背けたくなる方には、「自分に足りない部分があっても大丈夫、向き合い続けることが大事」とお伝えしたいです。ひっそりと応援しております。
矯正局(事務系)内定者
総合職(法律)・男性

学生時代によく通っていた油そば屋の写真です。
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
一つ目の理由は、受刑者の更生に関わる仕事に就きたいと考えたからです。大学の講義を通じて、受刑者の更生に関する仕事を知り、魅力を感じていました。二つ目の理由は、学生時代に予備校でアルバイトをしており、人と関わり、成長を支援する役割に魅力を感じ、それに関する仕事に就きたいと考えたからです。法務省の矯正局ならばどちらも実現することができると考え、志望しました。また、説明会や官庁訪問の際に接した職員の方々の人柄がとても温かく、穏やかな雰囲気がマッチしたことも選んだ決め手の一つです。
◆公務員試験の対策
法律区分は法律科目の配点の比率が高く、法律科目の出来が試験の合否を左右すると考えました。なので、勉強時間の多くを法律科目の学習に使いました。法律科目は覚えるべきことが多く、理解できていない分野や苦手意識がある分野が曖昧になりがちでした。そういった分野を放置しないためにも、問題集を活用し、解きながら迷った点を全てメモに残しました。そして、解いた後にそのメモに残した疑問点を参考書に戻り解消していきました。そうすることで苦手な分野を減らし、参考書のインプットを進めていきました。
◆官庁訪問の対策
情報収集と面接対策に特に力を入れました。情報収集では、開催される説明会やワークショップにはできる限り参加し、法務省の業務についての理解を深めるとともに、自分の取組みたいことを明確にしていきました。面接対策では、友人に協力してもらい、模擬面接を行いました。客観的に見てもらうことで、自分だけでは気づかなかった話し方の癖や内容の修正点に気づくことができました。民間の就職活動をしておらず、面接経験はほとんどありませんでしたが、模擬面接を多くこなすことで、自信をもって官庁訪問に臨むことができました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
印象に残っていることは職員の方々が「あたたかい」雰囲気です。官庁訪問前までは面接は重い雰囲気で行われるものと考えていましたが、実際の官庁訪問では、面接会場まで案内してくださる職員の方、面接を担当してくださる職員の方の全員が「あたたかい」雰囲気で迎えてくださいました。おかげで面接では過度に緊張しすぎることもなく、素直な気持ちを表現することができました。また、官庁訪問における拘束時間も他省庁と比べると圧倒的に短く、万全な体調で官庁訪問に臨むことができました。
◆受験期から内定までを振り返って
振り返ると精神的にかなり辛かったと記憶しています。特に、2,3月は周りの民間企業志望者が内定をもらい始じめ、就活を終えていく姿を見て、羨ましい気持ちがかなりありました。その気持ちを立て直してくれたのが、省庁の説明会や座談会でした。その分野について熱意を持った職員の方の話を聞き、対話をする中で、入省し、働きたいという思いが再びこみ上げ、説明会が終わるたびにまた頑張ろうという気持ちになれていた気がします。つらい時こそ、説明会に参加し、公務員を目指したきっかけに立ち返ることが大事だと思います。
◆法務省志望者へのメッセージ
公務員試験はかなりの長期戦で、筆記試験対策や面接対策で行き詰まることも思います。体調や気分が優れないときは、気分転換・休憩することも大事です。私自身、友人や公務員講座の講師の方など、様々な人の助けがあってこそ、就職活動を最後までやり遂げることができました。困った時こそ、周囲の人に相談してみてください。きっと皆さんの助けになるはずです。皆さんが納得のいく進路を選ぶことができるよう、心から応援しております。
総合職(行政)・女性

ご褒美のアフタヌーンティーです。
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
自身の専攻である刑法学を学ぶうちに、高齢犯罪者の増加や再犯率の高さに問題意識を持つようになりました。もともと高齢者福祉に関心を持ち、高齢化に伴う様々な課題に携わりたい思いがあったため、再犯防止対策として福祉的な課題にも取り組むことができる法務省を志望しました。また矯正局は研修制度が充実しているほか、施策の効果検証が行われていることを知り、再犯防止に向けた調査や研究に携わることができる点にも魅力を感じました。
◆公務員試験の対策
一次試験では専門科目は法律系を中心に、教養科目は主に数的処理の対策をしました。過去問を繰り返し解くことでインプットしていきましたが、数的処理については問題の取捨選択ができるよう意識していました。二次試験では、論述試験に関しては本番で時間を無駄にしないよう、過去問を参考に文章の構成や時間配分を事前に考えていました。政策課題討議試験については隙間時間に時事やニュース等に目を通して知識の量を増やすようにしていました。
◆官庁訪問の対策
法務省の業務説明会や座談会にできる限り積極的に参加して、矯正行政に関する理解を深めました。説明会や座談会では質問する機会が多く設けられていたので、あらかじめ質問を考えてから参加していました。面接対策としては、現状分析とそれに伴う課題、そして法務省職員として自分が取り組みたい対策の三項目を紙にまとめて言語化していきました。その際、白書などを参考に、既に行われている施策を見落とさないよう気を付けていました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
職員の方々がとても和やかな雰囲気で面接してくださったことが印象に残っています。緊張で言葉が詰まってしまった際も穏やかに接してくださり、落ち着いて私の思いや考えを伝えることができました。質問にもとても真摯にお答えいただき、晴れやかな気持ちで面接を終えたことを覚えています。また、法務省は面接における拘束時間が短く、第二クールまでWeb面接で対応してくださったことから、訪問者に対する配慮を強く感じました。
◆受験期から内定までを振り返って
内定までの長いプロセスを思うと気が遠くなるので、あまり深く考えずに淡々と目の前のことをこなしていました。一方で積み重ねが徐々に形になる実感があり、自分の可能性を知る貴重な経験を得たように思います。こうして振り返ると、試験勉強に専念して最後まで走りきれたのは家族の支えがあってこそだったと感じています。この経験を糧に、周囲への感謝の気持ちを忘れずに、今後の業務に勤しんでいきたいと思います。
◆法務省志望者へのメッセージ
長期にわたる公務員試験において、もっとも重要なのは心身ともに健康を保つことだと思います。焦りや不安で何も手が付かない時もあるかと思いますが、少しずつ前に進んでいけばいつかはゴールに辿り着くので、心に負担をかけ過ぎずにしっかり気分転換をしてください。ずっと足踏みしているような感覚かもしれませんが、これまでの頑張りは必ず自分の糧になっています。皆さんが納得のいく進路選択ができるよう、心より応援しています。
矯正局(人間科学系)内定者
総合職(人間科学(教育・福祉・社会)/大卒)・女性

友人に、就職祝いをしてもらいました!
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
罪を犯してしまった人々の更生に携わりたいという思いから矯正局を志望しました。大学の授業で、出所者支援について学んだ経験から法務省に興味をもち、インターンシップに参加しました。そこで、実際に少年院に行き、職員の方が子どもたち一人一人と真剣に向き合いながら社会復帰のサポートを行っている姿に感銘を受け、自分も罪を犯してしまった人々の支援がしたいという気持ちが強くなりました。また、社会復帰のサポートを行うことが、再犯罪防止につながるため、国全体の治安の維持に貢献できる点も矯正局の魅力だと感じています。
◆公務員試験の対策
一次試験では、専門試験の配点比率が高かったため専門科目の勉強に力を入れました。心理学や教育学は自分の専門外の勉強でしたが、過去問題集を繰り返し解くことで知識の定着を図りました。特に、二次試験では記述式の問題もあるため、浅い知識ではなく、しっかりと理解することが大切です。丸暗記をするのではなく、自分の言葉で説明できるようにするということを常に意識して勉強していました。また、社会問題についての出題が多くあるため、毎日ニュースを見るようにし、気になるトピックを調べてノートにまとめるようにしていました。
◆官庁訪問の対策
筆記の勉強に注力してしまいがちですが、早い時期から官庁訪問の対策をしておくことをおすすめします。具体的には、情報収集と説明会等への参加です。情報収集については、パンフレットや犯罪白書などで法務省が力を入れている施策や直面している課題について理解し、それに対する自分の意見をノートにまとめていました。また、説明会等にも積極的に参加し、実際に職員の方のお話を聞くことで自分が法務省で働くというビジョンを明確に持つことができました。事前準備を徹底したことで、リラックスして官庁訪問に臨むことができました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
官庁訪問では、職員の方々が優しく対応してくださり、面接中も学生が話しやすいような和やかな雰囲気だったことが印象的でした。面接の最後には、逆質問の時間も設けてくださり、疑問に感じていることに対してどの職員の方も親身になって答えてくださり、「ここで働きたい」という気持ちが強くなりました。また、他の省庁と比べて面接時間が短い点も印象に残っています。官庁訪問中は面接時間が長時間になることも少なくありませんが、法務省では学生の負担を考慮した面接時間となっており、そのような配慮も法務省の魅力だと感じました。
◆受験期から内定までを振り返って
内定をいただけるまで、常に不安と隣り合わせの日々でした。公務員試験は、やるべきことが多く、何か一つを疎かにしても合格はできないため、体力的にも精神的にも大変なことばかりでした。そんな日々を乗り越えるうえでやはり大切だったのは、「法務省で働きたい」という意志の強さでした。勉強が嫌になることもありましたが、その都度「なんで法務省に入りたいのか」「法務省で何をしたいのか」と自分に問いかけることで気持ちの整理をしたり、説明会での職員の方の言葉を思い出したりしてなんとか踏ん張ることができました。
◆法務省志望者へのメッセージ
就職活動を振り返ってみると、自分の気持ちと向き合える非常に貴重な時間であったと感じました。もちろん大変なことばかりだと思いますが、だからこそ、自分が何をしたくて、何をしたくないのかという気持ちが自ずと表れてくると思います。自分が感じたことがプラスなことでもマイナスなことでも、その気持ちを大切にして、自分自身を理解してあげることが就職活動においては重要だと思います。そしてなによりも心と体の健康を保つことを忘れないでください。皆様の就職活動がよりよいものになりますように、心よりお祈りしております。
総合職(人間科学(心理)/院卒)・男性

深耶馬渓 一目八景にて
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
公認心理師養成課程の一環として少年院や少年鑑別所で実習をさせていただくことがあり、非行や犯罪に至ってしまった人の多くが、発達や家庭環境等の困難を抱える、支援が必要な方だということを痛感し、そういった方々の社会復帰を目指す業務に携わりたいと考え、法務省を志望しました。また、非行や犯罪をしてしまった人々が社会復帰を目指すうえで、個人の力だけではどうにもできない制度的な問題もあるのではないかと感じ、そうした社会制度や政策の企画立案にも携わりたいと考えたことが、総合職での受験に至った決め手です。
◆公務員試験の対策
試験対策を始めたのが遅かったので、教養はかなり科目を絞り、これはできるなと思った問題だけを固め、専門試験の対策をメインでしていました。自身の専攻している心理学での受験でしたが、過去問を解いてみてまったく知らない用語や理論もあり、焦りを感じた覚えがあります。心理の専門書を読んだり、過去問の問題集を繰り返し解いたりし、択一問題の解説ができるぐらいになったら記述に取り組むといった学習をしていました。面接については特に対策はしていませんでしたが、普段の大学院での発表や討議が活かされていたかなと思います。
◆官庁訪問の対策
志望する省庁のパンフレットを読んだり、自身の志望理由や入省後にしたいことを改めて振り返ったり、法務省に関連のあるニュースなどを意識的によく読んだりしてました。また、ほかの人にはない自分の特徴とか強みってなんだろうなあと考えたりしてました。そういった志望理由や自身の強み等、思いついたことはスマホのメモなどに極力残すようにし、自室で一人面接のシュミレーションをしてました。あとは、官庁訪問にまったく関係のない、自身の趣味や興味関心を突き詰めたり、一日中それに従事したりもしてました。息抜きも大事です。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
法務省に対する勝手な偏見として厳格な方が多いのではという思いが少なからずありましたが、柔和で温かい方が多く、最初の思いが初日から覆ったのを覚えています。面接も対話的でかなり話しやすく、逆質問もしやすい雰囲気だったので、疑問や不安を多く解消していただきました。面接官に女性の方がいらっしゃったのも印象的でした。また、担当の方がおっしゃっていた、「矯正にかかわる仕事をつらいと思ったことはあっても、つまらないと思ったことは一度もない」という言葉は生涯忘れることはないだろうなというぐらい心に残っています。
◆受験期から内定までを振り返って
振り返ってみるとあっという間でした。大学院での研修もあり、受験期はあまり時間的余裕があったとはいえませんでしたが、教養や専門試験の勉強は自身の専攻にも活かされている部分があるなと思いますし、面接や官庁訪問を通じて、自分自身の原点みたいなものを見つめなおす良い機会だったなと思います。受験期はただがむしゃらにやっていましたが、いま振り返ると試験の過程そのものが自己の成長に繋がったようにも感じます。
◆法務省志望者へのメッセージ
まわりにあまり伝手がなく、試験対策も一人手探りで進めていました。こんな対策の仕方であってるだろうかだとか、ほかの受験者は何をしているだろうかと不安に思うこともたまにありましたが、振り返ってみると正攻法はありませんし、無駄な過程は一つもなかったなと思います(遊びも含め)。綺麗ごとかもしれませんが、試験対策というよりも、外の世界に出るにあたり、自身を見つめなおし、研鑽に励むよい機会だったと思います。末筆ながら、皆様が納得のいく進路に進まれることを、心よりお祈り申し上げます。
保護局(事務系)内定者
総合職(法律)・男性

スリランカへ行った時の写真です。
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
それまでの自身の国際交流等の経験から漠然と、今ある基本的な生活を次の世代につなげていきたいと考えていました。説明会に参加する中で、更生保護行政に携わることで、犯罪、非行をした人が地域社会の中で包摂される社会を作り、今ある基本的な生活を次の世代につなげられると考え、法務省を志望しました。説明会に参加したことで、私も更生保護にかかわる多様な主体と連携協力して働いていきたいと強く思いました。また、説明会に参加して職員の方々の暖かさを感じており、私もこの環境で働きたいと思ったことも理由の一つです。
◆公務員試験の対策
3年生の5月頃から本格的に試験対策を始めました。憲法・民法・行政法・経済原論・数的処理の問題集を年内に1周しました。他の教養科目や専門科目は年明けから対策を始めました。
二次試験の論文対策は一次試験終了後に本格的に始めました。1日で1年分は解くことを心掛け、自身の答案をゼミの教授などの身近な方に添削していただきました。一次試験の学習の際に「どうしてそうなるのか」まで考えて理解するようにすると、二次試験の学習が楽になると思います。
◆官庁訪問の対策
事前の準備では、法務省が現在行っている取組について深く知ることを意識しました。自身の興味のある政策分野に関しては、検討会等の資料に目を通して、何が課題でどのような対策が検討されているかを知り、そのうえで自分だったらどうするかを考えました。面接の練習は学内講座と大学のキャリアセンター等を活用して、自身の思いを言語化して伝える練習をしました。
官庁訪問が始まってからは、職員の方との会話の中で生まれた考えや疑問をメモして、次のクールでより自身の思いを伝えられるように工夫しました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
職員の方々皆さんが優しく、とても話しやすい雰囲気だったことです。説明会に参加した際に職員の方から「話しやすい人が多い」と伺っていましたがまさにその通りでした。質問への回答に対して、相槌などで話をしっかり聞いてくださっていることが伝わってきました。これにより、私も伝えたい事をしっかり伝えられました。
また、興味がある政策分野にこれまでに携わってこられた方々とお話する機会はこれまでにないものであり、とても貴重な体験でした。この官庁訪問を通して、法務省で働きたい思いがより強くなりました。
◆受験期から内定までを振り返って
受験から内定をいただくまでは長丁場ですが、尊敬する方の「将来は今日の延長線上にある」という言葉を胸に、一日一日を過ごしました。また、二次試験の対策から官庁訪問までの時期はとても大変でした。短い期間で試験対策としてやりたいことが多く、大学生活の中で最も忙しかった気がします。しかし大変だからこそ、メンタル面で自身が最も成長できた機会になり、今後の人生にとてもプラスになる経験になりました。
◆法務省志望者へのメッセージ
私もこのサイトを見て、「どうして法務省で働きたいのか」を考え直していました。就活が終わるまでは大変ですが、私は就活をゴールとして考えるのではなく、スタートラインに立つためのものとして考えることで頑張れた気がします。また、疲れた時や行き詰ったときは、周囲の人を頼るなどして考えすぎないように、適度に息抜きをしてみてください。皆さんが悔いのない進路選択をできるよう応援しています!
※写真は、スリランカへ行った時のものです。スリランカの学生との交流が楽しく、とても勉強になりました!
総合職(政治・国際・人文)・女性

友人と息抜きにいろいろな場所に出かけています!
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
私は再犯を減らすことで安心安全な社会に貢献したいと考え法務省を志望しました。きっかけは、大学で更生保護がいかに大切か学んだことです。罪を犯した人の大半が再び社会の中で生活することになりますが、現在、社会からはとくに厳しい視線が向けられていると感じます。刑務所などで適切な処遇を受けたとしても、孤立してしまってはその効果は十分に発揮されません。社会の理解を得ることは難しいことだとは思いますが、一歩一歩積み重ねていきたいと思っています。
◆公務員試験の対策
二年生の冬から予備校に通い、勉強をしていました。科目数も多く、ほとんど触れたことのない教科もたくさんありましたが、予備校のテキストを繰り返し解き、苦手をつぶしていきました。二次試験の専門記述は、答案の構成メモを何度も書く練習をすることで、あまり不安なく試験に臨むことができました。人事院面接は、初めての面接で不安も大きかったので繰り返し面接練習をしました。自分が今までやってきたことを振り返り、しっかりと自己分析することで、本番も自分らしさを伝えることができたと思います。
◆官庁訪問の対策
官庁訪問は評価される場でもあるが、対話をする場所でもある、と教えていただいていたので、説明会や座談会などに積極的に参加し、色々な方と話す練習をしていました。また、パンフレットやHP、白書を読み、志望局の業務や施策について情報収集をし、気になった点については自分で本を探し、理解を深めていました。また、面接カードの暗記ではなく、自分の伝えたいキーワードだけを書き出して、質問に臨機応変に対応できるようにしていました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
面接中に、法務省の方は私自身に興味を持って話を聞いてくださっていると思ったことが一番印象に残っています。面接でも、自分がどういう人間なのか、ということについて深く追及されたように思いますし、しっかりと目を見てうなずきながら話を聞いてくださいました。面接を通して、私もこの場所で相手を理解しようという姿勢をもって働いていきたいと強く思うようになりました。
◆受験期から内定までを振り返って
一次試験の対策を始めたときから内定までを振り返るとかなり長い期間だったように思います。日々、やることに追われながらも、学生生活、ボランティア活動、友人との交流など、就職活動以外の面でも充実した生活を送っていました。国家公務員を目指すと決めてから大変なことももちろんありましたが、それ以上に自分の成長が感じられる期間でもありました。周囲の支えがあったからこそ最後まで来ることができたと思うので、感謝の気持ちを忘れず、今後も励んでいきたいです。
◆法務省志望者へのメッセージ
公務員試験は勉強をする科目も多く、結果が出るのもあまり早くはないので、周りの学生と比べて、早く対策を始めて遅く就職活動を終える、という形になると思います。私もなかなか結果が出ず、不安に思う時期がありました。しかし、こつこつと積み重ねてきたものが無駄になることは決してありません。それを信じて諦めずに、適度に息抜きをしながらも、つかみたい未来に進んでいってほしいと思っています。心から応援しています。
保護局(人間科学系)内定者
総合職(人間科学/院卒)・男性

夕方の海辺にて
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
法務省保護局を志望した理由は、心理学を活かした立ち直り支援とその施策立案に携わりたいと思ったからです。学生の頃にデートDVの加害者・被害者に関わった経験から、大学院では性犯罪の予防・矯正に関わる研究をしました。その後一度は金融系の会社に就職しましたが、就職後も心理学から離れることは出来ず、対人支援のヒントを心理学の知見に頼っていました。また仕事で国の施策が社会を大きく動かしていることを体感し、いつの日か心理学の知見と社会人経験を活かした施策立案に携わりたいと考えるようになりました。
◆公務員試験の対策
受験をすると決めて第一に行ったことは勉強の計画を立てたことです。私の場合は平日が仕事のため、時間が限られていました。そのため、平日と休日で可能な勉強量を考えつつ、試験日から逆算して勉強計画を立てました。また、公務員試験は受験期間が長いものですから、土日のどこかは休む時間を作るようにし、頭と体を休める時間をとっていました。当然、勉強計画は思うように進まないことがありますが、予定通り進まなかったとしても少しでも勉強をして、とにかく継続して行うことを意識していました。
◆官庁訪問の対策
官庁訪問の対策で一番重要なことは、出来るだけ早く自分が何をしたいのかを考え、また自分がそこで働くイメージを可能な限り明確にしておくことだと思います。何をしたいのかを考えることは容易ではないかもしれません。けれども、なぜここで働きたいのかを考えておくことで面接の際にスムーズに答えられると思いますし、何より試験対策中に気持ちが揺らぐことを防げます。また、働くイメージを作る上で情報収集は不可欠です。説明会やOB訪問等、使えるものは全て使うと良いと思います。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
「本当に今の仕事を辞めて法務省に来ても良いのか」と問われたことです。正直に言うと、これは受験中に何度も自問自答したことでした。それでも、明確に面接では揺るぎなく法務省で働きたいと伝えることが出来たのは、勉強をしつつも仕事を真面目にしていたからだと思います。働いているうちに、自分が何に興味があって情熱を捧げられるのかが明らかになっていき、徐々に自分がしたいことが何かが明確になっていました。仕事に真面目に向き合ってよかったと思えた瞬間でもありました。
◆受験期から内定までを振り返って
実は国家総合職試験は昨年も受験をしていて、その年の試験は失敗し、私にとっては長い受験生活となりました。振り返ってみると、いつも周りの人たちに恵まれていたと思います。「仕事を辞めて法務省に行きたいのです」と伝えたら、反対することなく心から応援してくれる上司がいて、より一層仕事も勉強も頑張ろうと思えました。本当に私の上司・先輩・後輩は素敵な方々ばかりでした。仕事をしながらの受験は大変でしたが、思い返せば辛くても充実した日々を送っていたと思います。
◆法務省志望者へのメッセージ
私の文章を読んで、社会人をしながら勉強もして凄いと思うかもしれません。けれど実際は、計画通りに勉強が進まないことも、仕事の疲れを言い訳に寝てしまう日もありました。私の周りでは家庭が出来て安定し始める年齢であったこともあり、もし次また失敗したらその現実に耐えられるだろうかと恐ろしく不安になることもありました。社会人で受験する方がいたら、伝えたいことは沢山あります。「本当に大丈夫かな」と悩むときがあったら、同じ様に悩んで苦しかった人がいると思ってください。入省したら、一緒に喜ばせてください。
総合職(人間科学/院卒)・女性

友人の住む山梨に遊びに行った時の写真です
◆法務省を選んだ理由や決め手は?
私は、大学院での先輩が保護局に勤めると聞き、ひとりひとりの人を見守りつつ立ち直りを支援する更生保護に興味を抱きました。また、私はこれまで学んできた心理学を活かして、人に向き合い、人にとって最も良い選択肢を考え続けることで社会に貢献したいと考えており、法務省では、犯罪をしてしまった人の最良の環境になるように常に手段を考えつづけ、能力が最大限発揮できるように社会的に支援していきたいと思い、志望しました。
◆公務員試験の対策
実習や研究が忙しく、あまりまとまった時間勉強することはできませんでしたが、大学院の同級生に国家総合職志望の仲間がいたため、たくさん教えてもらいながら一緒に切磋琢磨しました。専門科目は大学院入試勉強の貯金があったので、直前に院試の際にまとめたノートとテキストを一通り確認して試験に臨みました。教養科目は数的処理が苦手だったため、過去問を解いて解けなかった単元は基礎的なテキストを用いて1から学習し、解きなおしをしていました。得意科目の国語は満点を目指し、数的処理は基本的な問題を優先して解いていました。
◆官庁訪問の対策
予備校の先生や仲間に添削をしてもらいながら力を注いで作成した面接カードを軸に自分が面接の際に伝えたいことをノートにまとめ、全て伝えきるつもりでひとつひとつの面接に臨んでいました。そして、その日の面接でお聞きし学んだことや感じたことをノートに書き加え、その情報をもとに志望理由を具体化してブラッシュアップし、また次の面接で活かしていました。官庁訪問期間では他省庁を含め短いスパンで面接がたくさん行われるため、実践して調整することを何度も繰り返すことによって上達を試みていました。
◆法務省の官庁訪問で印象に残っていること
どの職員の方々も優しく親身になって私の思いや考えを聞いてくださったことがとても嬉しく、安心したことが印象に残っています。控室から面接会場に行く際も職員の方が私の緊張をくみ取り、笑顔で「ドキドキしますよね、私もそうでした」とあたたかくお話ししてくださった思い出が、今でも私の心の中をぽかぽかと照らしています。このような方々の心遣いのおかげで、自分の伝えたいことに集中してベストを尽くすことができました。
◆受験期から内定までを振り返って
たくさんの人に恵まれた日々でした。院の仲間や家族の他にもたくさんの方々の支援があったからこそ保護局に国家総合職として内定を頂くことができ、誰一人欠けては成し遂げることはできなかったと感謝の気持ちでいっぱいです。振り返ると、筆記試験から官庁訪問の時期は忙しくもありながら、仲間と共に目標に向かってがむしゃらに進むことができて、非常に楽しく充実していました。自分が官庁訪問を乗り越えることなんてできっこないと思っていましたが、貴重な機会と捉えて挑戦してみて本当に良かったと今では思います。
◆法務省志望者へのメッセージ
公務員試験は長丁場で、未来が見えず不安と焦りで諦めそうになってしまうこともあると思います。私も正直自分が受かるとは到底思えず、何度も諦めそうになりましたが、その度に同じく国家総合職を受ける仲間にたくさん話して頼って、なんとか諦めずに乗り切ることができました。公務員試験と官庁訪問こそ「受験は団体戦」という言葉がぴったりだと思います。必死にあがき苦しんだ時間が無駄になることはありません。どうか皆さんが支えてくれる人や仲間と共に悔いなく全力を出し切れるよう、応援しております。