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刑事局(刑事法制管理官室)


法務省刑事局参事官
経歴
 平成14年に任官後,東京,京都,神戸,千葉,広島,大阪の各地方検察庁で勤務。
   その他,法務省大臣官房,法務省刑事局で勤務。

刑事局(刑事法制管理官室)の仕事

 六法を開いてみてください。様々な法律が載っていますね。
 法律の条文が改正されたり,新しい法律ができたりするとき,その条文はどんな風に作られていると思いますか?
 もちろん,立法は国会で行われるものですが,内閣が法律案を提出して,これが国会で審議され,可決されて法律となるということが多いのです。法務省の中で,刑法や刑事訴訟法などの立案業務を行っているのが,私の所属している刑事局刑事法制管理官室というところです。
 私は,検事になってから約10年くらいの間は,いくつかの地方検察庁で捜査・公判の仕事をしていました。捜査や公判の中で,刑法や刑事訴訟法を使う側にいたときには,法律は,「六法に載っているもの」であって,新しく作るとか内容を変えるという発想はありませんでした。しかし,法務省刑事局で働くことになり,刑法などの改正に関わってみると,とてもやりがいのある仕事だと感じています。
 この仕事のやりがいや面白さについて,具体的な仕事の内容や流れとともに御紹介します。
 例えば,ある事件をきっかけとして,今の法律では十分でないのではないか,という問題提起がなされることがあります。私たちは,そうした問題について,法整備の必要性やその具体的な内容,問題点などについて検討します。刑法や刑事訴訟法等の基本法の改正等を行うときは,「法制審議会」で調査審議する必要がありますが,当室の検事は,法制審議会で審議をする前に,様々な調査や検討を行います。そして,法制審議会の会議にも参加します。刑事法の研究者や実務家の委員とともに,法改正について,理論的・実務的観点から議論し,あるべき刑事法の姿を考えることは,大変やりがいがありますし,勉強になります。
 法制審議会の答申がなされると,今度は,答申を踏まえて,国会に提出する法律案の立案作業を行います。これは,実際に刑法や刑事訴訟法などの条文を作る作業です。国民の権利義務に関わる重要な基本法ですから,一つ一つの文言について丁寧に吟味し,条文を作っていきます。
 こうしてできた法律案が国会に提出され,国会で審議が行われ,法律となっていくのです。
 このような長い立案作業の過程では,理論的に難しい課題に直面したり,強いプレッシャーを感じたり,細かい作業に疲れたりすることもありますが,最後には,その成果が法律の条文という形で現れます。
 私も,自分が法制審議会への諮問をする前から検討作業に関わり,法制審議会への諮問・答申を経て,国会に提出された法案が全会一致で可決されるのを見たときや,その条文が六法に載っているのを見たときには,感動しました。そして,何よりも,その条文が実際の事件に適用され,そのことによって,救われる人が少しでも増えたと言ってもらえたときに,本当にやりがいのある仕事だと感じました。
 検事を目指す皆さんには,こんな仕事にも興味を持っていただけるとうれしいです。