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証券取引等監視委員会


金融庁証券取引等監視委員会
事務局開示検査課課長補佐
経歴
 平成17年に任官後,東京,大阪,長崎,千葉,鹿児島,釧路の各地方検察庁で勤務。
 その他,金融庁証券取引等監視委員会で勤務。

証券取引等監視委員会に出向して

はじめに

 証券取引等監視委員会(証券監視委)は,金融庁に設置された,証券市場の公正性・透明性の確保や投資者の保護などを使命とする機関です。これらの使命を果たすべく,証券監視委は,日々,証券取引市場を監視するとともに,証券会社等の金融商品取引業者等に対するモニタリングを行っています。
 このうち,証券取引市場の監視業務においては,相場操縦やインサイダー取引,粉飾決算など,証券取引や企業による情報開示に法令違反の疑いがある場合に調査・検査を行い,その結果,法令違反の事実が認められる場合には告発や課徴金納付命令の勧告といった処分を行っています。

出向検事の役割

 証券監視委が主に取り扱う法律は金融商品取引法です。
 この法律には,企業が投資家に対して行うべき情報開示の内容や,不公正な証券取引に対する罰則などが定められていますが,その内容はかなり専門的なものですし,個々の事件において違反の有無を判断するためには,証券取引の実際や企業会計,各種業態におけるビジネスモデルなどについての知識が必要となります。
 そのため,証券監視委は,金融庁や財務局・国税局等の出身者のほか,公認会計士,証券取引所・証券会社出身者など,証券取引や企業会計などの分野に深いかかわりのあるバックグラウンドを持つ職員を多数擁しており,調査・検査に当たっては,それぞれの専門分野の知識・経験を結集し,活用していく体制となっています。
 この中で,検事も他の職業にはない特色を持っています。
 それは,法律家であるとともに犯罪捜査官でもあり,また刑事裁判の一方当事者でもある,ということです。
 証券監視委で取り扱う事件を適切に処理するためには,法令違反の認定に必要な証拠の収集方法を検討し,それに基づき実際に証拠を収集し,その証拠によりどのような事実を認定することができるかを検討した上,これを法的な主張として構成する必要がありますが,これらはいずれも検事が検察庁での捜査や裁判の仕事の中で日常的に行っていることです。
 出向検事は,それまでの仕事で培った知識・経験を駆使して事件の問題点を検討し,その結果を調査・検査チーム内で共有することが求められますが,このような役割は,検事としての知識・経験があれば十分果たすことができます。

出向により得られるもの

 証券監視委では,一つ一つの事件において,検事を含む様々な専門家同士が協力し合って調査・検査を遂行していくわけですが,他の分野の専門家たちと議論しながら同じ目的に向かって仕事をし,大規模な事件や複雑な事件を適切に処理することができたときなどには,検察庁で事件を処理するのとはまた違った喜びを感じることができます。
 それだけではなく,その過程では,証券取引の実際や企業会計に関する知識,様々なビジネスの現場,またそれらの現場を動かすプレーヤー達の思考方法といった,これまで深く関わることのなかった分野に関する広い知識を得ることができます。このような知識は,検察庁に戻ってからの仕事,とりわけ財政経済事件の捜査や裁判の仕事に必ず役立つはずです。

さいごに

 証券取引や企業会計の分野,また上場企業が行うビジネスの世界に興味のある方は,証券監視委への出向を是非希望してみてください。