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国際知財司法シンポジウム2021を開催しました(令和3年10月20日~10月22日)

 令和3年10月20日(水)から10月22日(金)にかけて,法務省,最高裁判所,知的財産高等裁判所,特許庁,日本弁護士連合会及び弁護士知財ネットの共催により,国際知財司法シンポジウム(Judicial Symposium on Intellectual Property:通称JSIP(ジェーシップ))を開催しました。
 本シンポジウムは,2017年から関係各所と共同で開催しているもので,国際的な知財紛争の司法判断や近時の知財トピックについて,各国の法曹関係者や政府関係者が模擬裁判やディスカッションを行うもので,海外諸国の制度に関する最新事情を提供する画期的なイベントとして,過去4回の開催で大きな反響を得てきました。
 法務省においても,これまでのシンポジウムにおいて,知的財産関係紛争に関する各国の法制度や課題に対する理解・共通認識の醸成を通じ,ASEAN地域を含むアジア地域全体の知的財産関係紛争処理能力の向上を図るとともに,同地域に進出する我が国企業への情報提供を目的として,同地域の裁判官等の法曹実務家を本シンポジウムに招き,充実したプログラムを提供してきました。
 5回目の開催となる今回のシンポジウムは,「アジアにおける知的財産紛争解決」を全体テーマとして,令和3年10月20日(水)から同月22日(金)にかけて,ウェブ会議形式にて開催され,そのうち,法務省によるプログラムは10月21日(木)に実施されました。
 
 10月21日(木)の法務省によるプログラムでは,(1)商標権侵害に関する民事訴訟と,(2)模倣品に対する行政上のエンフォースメントの2つのセッションを実施しました。
 

1. 法務事務次官挨拶

 この度,「国際知財司法シンポジウム2021」を開催する運びとなりましたことを,大変喜ばしく思います。
 本シンポジウムは,海外から実務家をお招きして,我が国を含む各国の知的財産に関する司法制度等に関する情報を共有・発信し,知的財産法分野における国際的な連携を図ることなどを目的として,法務省,最高裁判所,知的財産高等裁判所,特許庁,日本弁護士連合会,弁護士知財ネットの共催により,2017年から開催しているものです。
 5回目を迎える本年度は,新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により,海外からは,オンラインにて御参加いただく方式となりましたが,これにより,より多くの方に御視聴いただけるチャンスでもあると考えています。
 法務省が担当する2日目のプログラムにおいては,(1)民事訴訟のセッションと(2)行政取締手続のセッションを設け,それぞれ,(1)商標権侵害に関する民事訴訟と(2)模倣品に対する行政上のエンフォースメントについて,パネルディスカッションを行います。各国が,共通の事例を用いて,商標権侵害訴訟における審理と模倣品の摘発から最終処分までの手続を紹介しつつ,議論を行うことで,知的財産関係紛争に関する各国の法制度や課題に対する知見を共有して,共通認識を醸成し,ASEAN地域を含むアジア地域全体の知的財産関係紛争処理能力の向上を図るとともに,同地域に進出する我が国企業への情報提供を行うことができると考えております。
 本年7月に我が国の知的財産戦略本部が決定した「知的財産推進計画2021」においては,知財活用を支える制度・運用・人材基盤を強化する一環として,知的財産紛争の解決に向けたインフラ整備を更に進める必要性が指摘されております。法務省は,長年にわたり,主にアジア地域の国々に対して,法制度整備支援を行っており,知的財産法分野においても,法制度を適切に運用するための制度整備の支援,これを運用する人材育成支援に努めてきました。これらの活動は,相手国における,法の支配が浸透した社会の実現と,法令にのっとった経済活動や,経済活動に関する法律上の紛争について公正で予見可能性のある司法判断の確保に資するものです。本シンポジウムがその一助となり,ASEANを含むアジア地域における,持続的成長の実現につながることを期待しております。
 最後に,本シンポジウムの開催に当たり御尽力いただきました関係者の皆様に心より感謝申し上げ,挨拶に代えさせていただきます。
法務省事務次官
髙  嶋  智  光

2.プログラム(10月21日(木):法務省パート)

 
10:00-10:10 挨拶
 法務事務次官 髙嶋智光
10:10-13:00
(休憩11:30-11:40)
パネルディスカッション「商標権侵害に関する民事訴訟」
キーノートスピーカー
 日本
   東京地方裁判所判事 國分隆文
 
モデレーター
 日本
   ユアサハラ法律特許事務所弁護士・弁理士 矢部耕三
 
コメンテーター
 日本
   青木・関根・田中法律事務所弁護士 板井典子
   辻󠄀法律特許事務所弁護士・弁理士 辻󠄀淳子
   アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業弁護士 岩井久美子
 
パネリスト
 ブルネイ
  下級裁判所 Pengiran Hazirah Pengiran Mohd Yusof
  最高裁判所 Nuuror-Raheebah Haji Abdul Wahab
 カンボジア
  プノンペン市第一審裁判所裁判官 Seng Leang
 インドネシア
  最高裁判所裁判官 Rahmi Mulyati
 ラオス
  人民最高裁判所裁判官 Acksonesinh Vixayalai
 マレーシア
  高等裁判所裁判官 Mohd Radzi bin Harun
 フィリピン
  最高裁判所裁判官 Ramon Paul L. Hernando
 シンガポール
  高等裁判所裁判官 Dedar Singh Gill
 タイ
  最高裁判所裁判官 Pongtorn Kiatpathomchai
 ベトナム
  ホーチミン高等裁判所裁判官 Nhut Binh Phan
(休憩13:00-14:00)
14:00-15:30 パネルディスカッション(分科会(1))「模倣品に対する行政上のエンフォースメント」
 
モデレーター
 日本
  法務省法務総合研究所国際協力部 法務教官・検事 黒木宏太
 
コメンテーター
 日本
  黒瀬IPマネジメント弁理士 黒瀬雅志
 
パネリスト
 日本
  特許庁弁護士・弁理士 星野真太郎
 カンボジア
   プノンペン第一審検察庁検察官 Song Chorvoin
 ラオス
  工業商務省知的財産局知的財産紛争解決課長補佐 Souligna Sisomneuk
 タイ
  商務省知的財産局司法官 Ruengrong Boonyarattaphun
 ベトナム
  科学技術省次席調査官 Nguyen Nhu Quynh
(休憩15:30-15:40)
15:40-17:10 パネルディスカッション(分科会(2))「模倣品に対する行政上のエンフォースメント」
 
モデレーター
 日本
  法務省法務総合研究所国際協力部 法務教官・検事 黒木宏太
 
コメンテーター
 日本
  黒瀬IPマネジメント弁理士 黒瀬雅志
 
パネリスト
 インドネシア
  法務人権省知財総局捜査・紛争解決局予防・紛争解決課長補佐 Ahmad Rifadi
 マレーシア
  国内貿易・消費者省取締官 Hamzah Bin Mahadi
 フィリピン
  知的財産庁副長官 Teodoro C. Pascua
 シンガポール
  ベーカー&マッケンジー法律事務所弁護士 Leck Kwang Hwee Andy
(休憩17:10-17:20)
17:20-17:50 総括(質疑応答)
 パネルディスカッション(分科会(1)及び(2))登壇者
17:50-18:00 閉会

3.資料

4.動画配信