少年院や少年鑑別所で勤務経験のある職員
採用33年目 50代男性
- 現在の仕事を教えてください。
- 現在は、職員配置を組んだり、護送計画を立てたりする業務を担当しています。配置とは、誰がどの時間どの業務に就くかを示すもので、護送とは、少年の身柄を別の少年院や少年鑑別所に引き取りに行ったり、引き渡しに行ったりすること。そのほかにも、矯正護身術の指導者として、護身術訓練や手錠・捕縄の研修、検定なども行っています。
- 少年院と少年鑑別所の少年への対応で、共通することは何ですか?
- 少年院でも少年鑑別所でも、人対人なので、相手のことを考えながら指導を行う必要があると思います。逆に、少年のほうからも、職員のことをよく見ていると思うので、通り一遍の仕事をしている職員に対しては、少年も表面的に、通り一遍の受け答えしかしないと感じます。
- 法務教官を長く続けてきて、どのようなことを感じていますか?
- 最近は、少年指導は若い職員に任せて、自分は人材育成をと考えています。若い職員の中には、危機感があまり高くなくて、これから少年と密に接する業務を担当するようになったら、うまくやっていけないんじゃないかと感じる職員もいます。
また楽しくなければ仕事じゃないと思っているので、仕事が楽しくなるように自分で工夫しています。これは昔からずっとそう。上から言われたことをやるだけじゃ絶対に楽しくないので、じゃあそのためにこういうことができるんじゃないかとか、こういうやり方をしてみようとか。
今も官舎に住んでいます。家を買いたいと思うこともありますが、何かあったときにすぐに駆け付けるのが“粋”だと思うので、この仕事をしているうちは官舎に住むのかな。
- 法務教官に必要なことは何ですか?
- 法務教官は、普通でいい。あとは気持ちの持ちよう。素直に吸収しようという気持ちがあれば、いい先生になれると思います。
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