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経済安全保障シンポジウムにおけるラーム・エマニュエル駐日米国特命全権大使からのビデオメッセージについて(令和4年6月2日)

2022年6月10日 更新


ラーム・エマニュエル駐日米国特命全権大使からのメッセージ要旨
 
 こんにちは。経団連会長、公安調査庁長官ご招待ありがとうございます。本日は経済安全保障の重要性と企業と国民を守る日米の取り組みを少々お話しいたします。
 日米は世界最大の自由市場経済大国であり、互いに最大の投資国です。日米が企業の共同事業を行い、互いの利益のために協力できるのは、両国が共有する価値観と理念が法の支配や透明性、民間の成長を刺激し投資を促進するエコシステムを支えているからです。両国の国民と団体はこの仕組みの中で繁栄し、企業は技術・医療・科学・農業・金融など多くの分野をリードしています。
 進取の気性とイノベーションを育む自由な発想を促すのが開放性です。しかし、我々が持っているものを手に入れたいと思いながらも、今日の我々を築いたような研究開発に時間・労力・資金を投じようとしない国があります。このような国は開放性を利用し、近道をし、我々から盗むことで優位に立とうとします。
 産業スパイ、知的財産の窃盗、データへの不正侵入、弱い立場の内部関係者を雇う、これが常套手段です。サイバー攻撃はたった一人の犯行でも被害は甚大になりえます。
 この3年間それを見てきました。影響は甚大で取り返しのつかない場合もあります。企業や生活への脅威は間違いなく現実となっています。繁栄を狙った攻撃が日々報じられています。我々の経済的地位と利益そして未来を守るには、貴重な技術と知的財産を保護する社会全体のアプローチが必要です。
 経済安全保障とは、企業・団体・政府機関・個人が単独で負う責任ではありません。産学官そして国際パートナーを含めた関係者全員の連携が必要で、それには互恵的な信頼関係の構築とコミュニケーションが不可欠です。失敗は許されません。
 本会合で日本の主要技術を守る力が強化されるよう望みます。日米は最も強く緊密な同盟国です。知的財産や主要インフラ・産業の保護対策にこれが如実に表れています。
 本会のご成功をお祈りします。この重要課題における日米協力は極めて重要なのです。
 ご静聴ありがとうございました。

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