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答申(凶悪・重大犯罪に対処するための刑事法の整備に関する要綱(骨子))及び附帯決議

平成16年9月8日

(別紙)

(原文は縦書き)
   要綱(骨子)
第一  有期の懲役及び禁錮の法定刑の上限の改正等
 一  有期の懲役及び禁錮は、一月以上二十年以下とするものとすること。
 二  有期の懲役又は禁錮を加重する場合においては三十年にまで上げることができるものとすること。
 三1  死刑を減軽して有期の懲役又は禁錮により処断する場合においては三十年にまで至ることができるものとすること。
  2  無期の懲役又は禁錮を減軽する場合においても1と同様とすること。
第二  強制わいせつ、強姦及び強姦致死傷の各罪等の法定刑の改正等
 一  強制わいせつ及び準強制わいせつの各罪(刑法第百七十六条及び第百七十八条中第百七十六条の罪に関係する部分)の法定刑を六月以上十年以下の懲役とすること。
 二  強姦及び準強姦の各罪(同法第百七十七条及び第百七十八条中第百七十七条の罪に関係する部分)の法定刑を三年以上の有期懲役とすること。
 三  強姦致死傷の罪(同法第百八十一条中第百七十七条の罪及び第百七十八条(第百七十七条の罪に関係する部分)の罪に関係する部分)の法定刑を無期又は五年以上の懲役とすること。
 四  二人以上の者が現場において共同して強姦又は準強姦の罪を犯したときは、四年以上の有期懲役に処し、よって女子を死傷させたときは、無期又は六年以上の懲役に処するものとすること。
第三  殺人の罪等の法定刑の改正
 一  殺人の罪(刑法第百九十九条)の法定刑を死刑又は無期若しくは五年以上の懲役とすること。
 二  組織的な殺人の罪(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第三条第一項第三号及び同条第二項中第一項第三号の罪に関係する部分)の法定刑を死刑又は無期若しくは六年以上の懲役とすること。
第四  傷害及び傷害致死の各罪等の法定刑の改正
 一  傷害の罪(刑法第二百四条)の法定刑を十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金とすること。
 二  傷害致死の罪(同法第二百五条)の法定刑を三年以上の有期懲役とすること。
 三  危険運転致傷の罪(同法第二百八条の二)の法定刑を十五年以下の懲役とすること。
 四  暴力行為等処罰に関する法律第一条ノ二第一項の罪及び同法第一条ノ三の罪(刑法第二百四条の罪に関係する部分)の法定刑を一年以上十五年以下の懲役とすること。
五 公訴時効期間の改正
 死刑又は無期若しくは長期十五年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪について、時効は、次の期間を経過することによって完成するものとすること。
 1  死刑に当たる罪については、二十五年
 2  無期の懲役又は禁錮に当たる罪については、十五年
 3  長期十五年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については、十年



    附帯決議
 強盗致傷罪(刑法第二百四十条前段)の法定刑を無期又は六年以上の懲役と改めるべきである。
 1以外にも、強盗あるいは窃盗を含めた盗犯に係る罰則の在り方については、近年の犯罪情勢等を踏まえ、他の財産犯に係る罰則の在り方も視野に入れつつ、更に検討すべきである。