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「平成30年版再犯防止推進白書」を創刊!!

再犯防止推進白書とは?

再犯防止推進白書は,政府が講じた再犯防止施策に関する取組をまとめたもので,今回初めて作成しました。
本白書の内容は,「再犯の防止等の推進に関する法律」第10条の規定に基づき,年次報告として平成30年12月21日に国会に提出したものです。

再犯防止推進白書の内容は?

本白書は,第1章から第9章までと特集で構成されており,第1章では,これまで政府が取り組んできた再犯防止対策について記載しています。

そして,第2章から第8章までにおいては,「再犯防止推進計画」※1 に掲げられている115の施策について,関係府省庁が平成30年7月までに講じた取組を中心に掲載しています。また,全体を通して,読者の皆様に再犯防止の取組を身近に感じていただけるよう,再犯防止に取り組む民間協力者の方々の様子を伝える10の「コラム」も掲載しています。

例えば,第2章では,就労の確保の取組について,厚生労働省と連携した「刑務所出所者等総合的就労支援対策」や,犯罪等の事情を理解した上で雇用に協力する協力雇用主への支援の取組などを掲載しています。また,第3章では,高齢・障害者への支援の取組について,厚生労働省と連携して行っている,矯正施設出所者などへの福祉的支援の取組などを掲載しています。

また,文部科学省と連携した矯正施設における高卒認定試験の実施などの修学支援の取組(第4章),警察庁などと連携した性犯罪者,ストーカー加害者,暴力団関係者などの特性に応じた指導や支援の取組(第5章),少年補導員や保護司などの立ち直りに協力する民間協力者の活動の促進や,“社会を明るくする運動”などの広報・啓発活動の推進のための取組(第6章),法務省が地方公共団体に委託して実施している再犯防止に関するモデル事業など地方公共団体と連携した取組(第7章),関係機関の人的・物的体制の整備等のための取組(第8章)も掲載しています。

さらに,第9章では,出所受刑者のうち2年以内に刑事施設に再び入所する者の割合(再入率)などの再犯防止施策の指標を記載しています。政府は平成24年に,出所受刑者の2年以内再入率(基準値:20%)を平成33年までに16%以下にすることを目標として掲げたところ,直近の2年以内再入率は17.3%と順調に減少していますが,目標達成まではいまだ道半ばの状況です。

そのほか,本白書では,特集として就労支援を取り上げています。矯正施設において民間企業と連携して実施している刑務作業や職業訓練の取組,犯罪をした人たちを実際に雇用している協力雇用主の方の声などを紹介しています。

※1「再犯防止推進計画」(平成29年12月15日閣議決定)においては,国・地方・民間が緊密に連携して施策を推進するなどの5つの基本方針を設定し,就労や住居の確保を始めとした7つの重点課題について115の具体的な施策を盛り込んでいます。

国民の皆様へ

出所受刑者の2年以内再入率が目標達成に向けていまだ道半ばの状況であるなど,政府としては,引き続き,地方公共団体や民間協力者と連携し,再犯防止施策を推進していく必要があります。そのためには,国民の皆様の御理解と御協力が何よりも重要であると考えています。
 国が発行する白書には,堅いイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが,本白書は,パラパラ漫画で有名な芸人の鉄拳さんに御協力いただき,温かみのある表紙を描いていただきました。また,できるだけ専門用語を使わず,絵や写真を多用するなど,少しでも読みやすいものとなるよう工夫もしています。ぜひ,お手に取っていただき,御一読いただけますと幸いです。

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平成30年版再犯防止推進白書

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