震災等の災害に起因する偏見や差別をなくしましょう
震災等の大きな災害の発生時における、不確かな情報に基づいて他人を不当に取り扱ったり、偏見や差別を助長するような情報を発信するなどの行為は、重大な人権侵害になり得るだけではなく、避難や復興の妨げにもなりかねません。
正しい情報と冷静な判断に基づき、一人一人が思いやりの心を持った行動を取れるよう呼びかけていくことが必要です。
法務省の人権擁護機関では、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う風評に基づく差別的取扱い等、震災等に伴って生起する様々な人権問題について対処するとともに、新たな人権侵害の発生を防止するため、シンポジウムの開催、人権啓発動画の掲載等の各種啓発活動を実施するとともに、相談、調査救済活動に取り組んでいます。
人権相談についての詳細は、上記「人権相談」バナーから確認できます。一人で悩まず、私たちにご相談ください。
いわれのない偏見や差別の解消に向けてのメッセージ
東京2020オリンピック競技大会の聖火リレーが被災地福島からスタートします。東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所事故から9年がたちましたが、いまだに、被災者に対するいやがらせやいじめ等がなくなっていません。特に、福島第一原発事故に伴う風評に基づく偏見、差別が今なお続いており、中には、同事故にからめて東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会をやゆするような悪意に満ちた誹謗中傷すら起きています。
このようないわれのない偏見、差別、誹謗中傷は、被災者の方々の尊厳を傷つけるもので、断じてあってはならないことです。
相手の立場に立ち、思いやりをもって行動することが大事であることはいうまでもありませんが、この種の風評を払拭するためには、この問題に対して正確な知識を持ち、正しく理解することが必要です。福島県をはじめとする被災地の現状、放射線に関する情報については、政府機関や県のホームページ(下記のリンクを参照)を参照するなどして、正しい理解に努めましょう。
いわれのない偏見、差別、誹謗中傷等による被害でお悩みの方は、私たち法務局に相談してください。私たちは、被災者の方々に寄り添って、いわれのない偏見や差別のない社会の実現に向けて努力してまいります。
人権相談はこちら
令和2年3月11日
法務省人権擁護局
各種資料・リンク先
・復興の現状と取組(※復興庁のホームページへリンクしています。)
・タブレット先生の「福島の今」(※復興庁のホームページへリンクしています。)
・ふくしま復興ステーション(※福島県のホームページへリンクしています。)
・放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(※環境省のホームページへリンクしています。)
各種資料・関連リンク先
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啓発ビデオ 「わたしたちの声 3人の物語」 |
■ 啓発動画「温かさを分け合って/わたしたちの声 3人の物語」(YouTubeが表示されます。)
■ 第33回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文「それでも僕は桃を買う」[PDF]
■ 放射線等に関する副読本について
国民一人一人が放射線等についての理解を深めることが社会生活上重要であり、小学校・中学校・高等学校の段階から、子どもたちの発達に応じ、放射線等について学び、自ら考え、判断する力を育成することが大切であるとして、文部科学省のホームページに、小学校・中学校・高等学校向けの放射線等に関する副読本が掲載されていますので、御参照ください。
放射線副読本(※文部科学省のホームページへリンクしています。)