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アイヌ舞踊『ウポポ ヤン リㇺセ ヤン』(唄いましょう。踊りましょう。)と『パラル(大きな道):ひとつになる道』を通じて考える

 令和3年8月,札幌における東京2020オリンピック競技大会マラソン・競歩に注目が集まる機会を捉え,アイヌ舞踊の映像が当該オリンピック競技大会の公認プログラムの一つとして,国内外に広く発信されました。
 
 このプログラムは,アイヌ舞踊『ウポポ ヤン リㇺセ ヤン』(唄いましょう。踊りましょう。)の「世界が心を一つにすることで,現代の様々な課題を解決していきましょう。」というアイヌの願いのコンセプトである『パラル(大きな道):ひとつになる道』を体現するものです。

 そして,
(1)『イランカラプテ』(特別なゲストとの出会いに際して使う丁寧なあいさつの言葉)
(2)『カント オㇿ ワ ヤク サㇰ ノ アランケプ  シネプ  カ イサㇺ』(天から役目なしに降ろされたものはひとつもない,森羅万象にカムイが宿るというアイヌの世界観を表す言葉で,すべての人,すべてのものにそれぞれの役割を認め,敬うという考え方です。)
(3)『ウレㇱパ モシㇼ』(世界は育てあう大地。ありとあらゆるものが育てあい,支えあうことでこの世界が成り立っているというアイヌの考え方です。)
の3つのテーマに沿って,北海道各地の踊りを披露しています。

 ここには,アイヌ民族が大切にしてきた礼節があり,森羅万象を慈しむ心があり,世界とつながり共生を目指す姿勢があります。これは,SDGsの考え方を太古の昔からアイヌ民族が体現してきたことを示すものです。

 ヘイトスピーチのない,多様性と包摂性のある誰一人取り残さない社会の実現に向けて,このプログラムのメッセージである「この世の中に,意味のない存在なんてひとつもない。ともに尊重し合うことで,優しく穏やかな世界へ向かいましょう。」という想いが世界に届くことを願っています。

 世界が繋がり,世界が尊敬し合い,手を取り合える世の中を願って,『ウポポ ヤン リㇺセ ヤン』!!