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法整備支援の世界に飛び込んでみませんか?

1 シンポジウム「法整備支援へのいざない」を開催しました

法務総合研究所国際協力部は,令和元年6月29日(土),公益財団法人国際民商事法センター,慶應義塾大学大学院法務研究科,名古屋大学大学院法学研究科・法政国際教育協力研究センターとの共催により,大阪中之島合同庁舎国際会議室(大阪会場)及び国際法務総合センター国際棟国際会議場A(東京会場)において,シンポジウム「法整備支援へのいざない」を開催しました。

このシンポジウムは,「法整備支援とはどのようなものなのか?」,「各国の法整備支援の現場では,どのような活動が行われているのか?」,「法整備支援に携わるにはどうすればよいか?」といった疑問にわかりやすく答え,「自分も法整備支援をやってみよう!」と思ってもらえることを目指して毎年実施しています。

大阪会場の様子

大阪会場の様子

2 シンポジウムのプログラム

こうした観点から,今回のシンポジウムでは,当部教官が法整備支援の概要説明を行ったほか,JICA長期専門家としてラオスに派遣され,現地で約7年間にわたって活躍された石岡修弁護士に,「法整備支援の魅力~ラオス民法典起草支援の経験から~」と題して基調講演をしていただきました。我が国が支援したラオスの民法典は,その草案が昨年12月に国会で承認されて,支援が実を結びましたが,その間の苦労などを伺うことができました。

ほかにも,研究者の立場でベトナムやラオスに対する法整備支援に関わってこられた同志社大学川嶋四郎教授,慶應義塾大学松尾弘教授,摂南大学大川謙蔵准教授による対談等が行われました。

石岡修弁護士による基調講演の様子

石岡修弁護士による基調講演の様子

対談の様子

川嶋教授,松尾教授,大川准教授による対談の様子

3 参加者からの感想

当日は,メインの大阪会場で93名,テレビ会議で接続した東京会場でも41名の方々に御参加いただきました。大学生やロースクール生が多かった中,高校生の参加者も見られました。参加者からは,「国際協力をしたい,と漠然と考えているだけだったが,具体的な手段として法整備支援を選択肢に入れたい。」,「普段はあまり聞かない国々の法整備のための活動にとても興味を持った。」,「法務総合研究所,JICA,研究者等各プレイヤーの経験がバランス良く語られており,今回学んだ理解を更に深めたい。」などの感想をいただきました。

4 終わりに

皆さんも,法整備支援の世界に飛び込んでみませんか?きっと刺激的で,やり甲斐のある活動と思っていただけると思います。「法整備支援へのいざない」は来年も実施予定です。

また,法務総合研究所は,今年12月7日(土)に,慶應義塾大学三田キャンパスで開催予定の「法整備支援シンポジウム」にも協力しています。皆さんの御参加をお待ちしています。

(法務総合研究所国際協力部副部長 伊藤浩之)