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記者が行く!
~SNS利用に関する人権啓発サイトを開設しました~

【記 者】

皆さま,こんにちは!
 令和2年7月21日,インターネット上の人権侵害の深刻化を踏まえ,SNS事業者団体及び総務省と共同して,「#No Heart No SNS」(ノーハート ノーエスエヌエス)をスローガンに,SNS利用に関する人権啓発サイトが開設されました。そこで,今号は,人権啓発サイトについて,人権擁護局の担当者にお話を伺いました。併せて,大臣記者会見時に使用するバックパネルに込めた想いについてもお話しいただきました。

「#No Heart No SNS」のスローガンの意味を教えてください。

このスローガンは,「SNSはハートをつなげるもの。誰かを傷つけるためにあるんじゃない!」という想いを込めたものです。SNSを利用する全ての方が,このスローガンを胸に,SNSの正しい利用を心掛けてくれることを願っています。
 また,できるだけ多くの方にこの取組を知ってもらえるよう,「#No Heart No SNS」のハッシュタグを使用していただき,周知にご協力をお願いします。

人権啓発サイトを開設したきっかけを教えてください。

インターネット上での誹謗中傷等の書き込みは,同様の書き込みを次々と誘発し,取り返しのつかない重大な人権侵害につながるものであり,決してあってはならないものです。
 人権擁護局では,これまでも,「インターネットによる人権侵害をなくそう」を啓発活動の強調事項として掲げ,様々な人権啓発活動に取り組んできました。しかし,インターネット上の情報によって人権が侵害される事案が増加しています。最近では,新型コロナウイルス感染症の影響が広がる中で,感染症に関連する誹謗中傷が数多く見られ,また,SNS上で誹謗中傷を受けた被害者が亡くなるといった事案が発生するなど,重大な社会問題となっています。
 こうした状況を受けて,SNS利用者の情報リテラシーを高め,また,被害に遭ったときの対応方法や相談窓口などを広く知ってもらうため,SNS事業者団体や総務省と共同し,SNS利用に関する人権啓発サイトを開設しました。

「SNSはハートをつなげるもの。誰かを傷つけるためにあるんじゃない!」
の想いを込めたスローガン

人権啓発サイトでは,どのような方に向けて,どのような内容が掲載されていますか。

このサイトでは,SNSを利用する全ての方に向けて,誰かを傷つけないために,書き込みや投稿をする前に考えてほしいこと,そして,もしもSNS上で誹謗中傷などの被害に遭った場合の対応として,書き込みの削除を依頼する方法や相談窓口の案内などを掲載しています。

SNSを利用して傷つくようなことがあった場合,どのように対処したらよいですか。

一人で悩まず,まずは相談していただきたいです。啓発サイトから法務省インターネット相談窓口にリンクを貼っていますので,活用してください。
 全国の法務局・地方法務局では,電話やメールなどにより,人権に関する相談を受け付けています。お話を聞いて,誹謗中傷の書き込みの削除を依頼する方法について助言したり,場合によっては,法務局からプロバイダに対して,削除の要請を行ったりしています。

SNSを利用する際に,心掛けるべきことがあれば教えてください。

自分の書き込みが他の誰かを傷つけるものではないか,投稿する前に一度立ち止まり,相手の立場に立って考えていただきたいと思います。
 これを全てのSNSを利用する全ての方に実行していただくには,多くの方に,繰り返しメッセージを伝えていくことが必要だと考え,「書き込む前に相手の立場に立ってみよう」,「その投稿,大丈夫ですか」というメッセージを記載したバックパネルを作成し,法務大臣の記者会見の際に使用しています。
 また,SNS上で誹謗中傷等を受けた場合に,自分を守るためにどのような方法があるのかを知っておくことも大切だと思います。被害に遭い,傷ついている中では,適切な判断や対応が難しい場合もあるでしょう。そんなときに相談することができる窓口があるということだけでも,ぜひ知っておいていただければと思います。

人権擁護局のバックパネル