法務省で働くひと・しごと紹介 Vol.8
~研究官~
職 名:室長研究官
氏 名:小林 美智子
採用年:平成14年
所 属:法務総合研究所研究部
- Q1
- 研究官ってどんな仕事?
- A1:
法務総合研究所研究部では,刑事政策に関する総合的な調査研究を行っています。研究官と,その仕事を助ける研究官補は,検察・矯正・保護の現場でそれぞれ実務を経験した職員で構成されており,国内・国外の犯罪や犯罪者処遇に関する様々なデータを集め,それらを整理して分析したり,その結果をレポートにまとめたりする仕事をしています。
皆さまの目に一番留まりやすいのは,毎年作成・公表している「犯罪白書」でしょうか。研究で得られた成果を犯罪対策に役立てていただくため,分かりやすくお知らせすることも,大切な仕事です。
執務室にて仕事をする様子
- Q2
- 最近のトピックスは?
- A2:
令和2年版犯罪白書が公表されました。本号の特集記事でも紹介されていますので,そちらもぜひご覧ください。
たくさんのデータを扱う犯罪白書は,これまでなら研究官たちが,データや資料を広げて対面での打合せを重ね,作り込んでいくものでした。しかし,今回は,新型コロナウイルス感染症対策のため,そうした対応が難しくなり,リモートでのやり取りを工夫しながら作成しました。多くの方にご覧いただけたらうれしいです。
令和2年版犯罪白書から
- Q3
- 研究官のやりがいって何?
- A3:
私たちが行っている研究は,小さなデータをコツコツと集め,正確に丁寧に積み上げていくことで成立するもので,日常的にはとても地味で,地道な仕事です。しかし,そうして積み上げたデータをこれまた地道に分析してみると,期待以上の興味深い成果が得られたり,新たな事実が分かってワクワクしたりすることがあります。また,発表した研究成果に対して,外部の方から「いい研究をしましたね。」などと声を掛けていただくことがあり,「やって良かったなあ。」と思います。
- Q4
- 心に残っているエピソードがあれば教えてください
- A4:
外国の犯罪者処遇に関する調査を行うため,アメリカに出張しました。日本とは異なる司法制度の下での取組について,現地職員の方々から様々なお話を聞きました。…と言っても,実は,英会話はあいさつ程度しかできず,大使館職員や通訳人に助けてもらってばかりだったのですが,現地職員の方々がどのような考えをもって働いているか,そのエネルギーをじかに肌で感じ取ることができ,とても勉強になりました。