刑事施設の被収容者の不服審査に関する調査検討会(第268回)議事要旨
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日時 令和元年9月12日(木)15:00 |
2 | 審査件数 |
検討会付議件数 | 審査結果 | ||
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処理案相当 | 再調査相当 | 処理案不相当 | |
9件 | 9件 | 0件 | 0件 |
3 | 意見その他 |
(1) | 新聞紙の購入を不許可とされた措置の取消しを求める再審査の申請について,「法務省意見相当」(新聞紙の購入を不許可としたことに違法又は不当な点は認められない。)との結論に至ったが,1名の委員から,「本件は,申請人が処分庁によって指定されている日刊紙以外の新聞について,『どうしても読む必要がある』とか,『出所後のビジネスに役立てたい』との目的で購入を希望したが,処分庁は,定期購読が許されない新聞であることから,その購入を許可しなかった案件である。しかし,仮に出所後のビジネスに役立てたいというのであれば,購入の目的は定期購読ではなく,過去の特定の日の新聞(記事)の取得である可能性もある。そのような場合は,その新聞が縮刷版として『書籍』にまとめられる前であっても,発刊日が特定された一時的な購入であることに照らし,これを『書籍等』として自弁の購入を認めることが適切と考える。」との意見が述べられた。 |
(2) | 保護室に連行され,一切抵抗していないにもかかわらず,過剰な有形力の行使を受け,肩を負傷したとする法務大臣に対する事実の申告について,「法務省意見相当」(身体に対する違法な有形力の行使は認められない。)との結論に至ったが,1名の委員から,「本事案では不当な強制力の行使が行われたとはいえないが,強制力の行使が行われたこと自体は事実である。その過程で腕を痛めたのとのことで診療を求める願箋が提出されたにもかかわらず,医療スタッフが対応したのは1週間後であった。これは刑事施設における医療の在り方として問題を孕むと考える。」との意見が述べられた。 |