刑事施設の被収容者の不服審査に関する調査検討会(第282回)議事要旨
1 |
日時 令和2年7月22日(水) |
2 | 審査件数 |
検討会付議件数 | 審査結果 | ||
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処理案相当 | 再調査相当 | 処理案不相当 | |
10件 | 10件 | 0件 | 0件 |
3 | 意見その他 |
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(以下「刑事収容施設法」という。)第76条第1項に基づく隔離措置を違法とする再審査の申請について,「法務省意見相当」(申請人を隔離した措置に違法又は不当な点は認められない。)との結論に至ったが,1名の委員から,「一般に,刑事収容施設法第76条第1項第1号は,隔離の対象となる被収容者が,他の被収容者に加害行為をなすおそれがある場合を,同条同項第2号は,隔離の対象となる被収容者が,他の被収容者から加害行為を受けるおそれがある場合を,それぞれ想定している。処分庁の記録に照らすと,確かに,本件の措置については,少なくとも上記第1号の要件の充足が合理的に認められるところ,本件で隔離の必要を生じさせた主な要因は,むしろ,特定タイプの職員や被収容者に向けた申請人の攻撃と復仇の指向が強く,しかも,その実行歴を当人が誇りとしていることなどからすると,施設の規律秩序を維持するためには,申請人を単独で処遇して特に警戒する以外に適切な方法が見当たらない,という事情にあることがうかがわれる。このように例外的な事案にあっては,審査庁は,裁決理由において,差し支えのない限り,より具体的な説示をもって措置の適法性を論証することが望ましい。」との意見があった。 |