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刑事施設の被収容者の不服審査に関する調査検討会(第305回)議事要旨

1 日時
  令和3年11月11日(木)14:00
 
2 審査件数
検討会付議件数 審査結果
処理案相当  再調査相当 処理案不相当
27件 27件 0件 0件
 
3 意見その他
  閉居及び報奨金計算額削減の懲罰の取消しを求める再審査の申請について,「法務省意見相当」との結論に至ったが,1名の委員から以下のとおり意見が付された。
  本件の処分の当否・適否については,判断を留保する。
  本件各案件は,申請人が透析治療を行っていることからリハビリ工場に出役してきたところ,令和2年4月1日以降同工場への出役を拒否するようになり,これに対して当初は報奨金計算額700円削減の懲罰が科され,その後も出役拒否が続いたため報奨金計算額削減の懲罰が同年10月9日のものまで都合12回繰り返され,その金額も累次増額されて1回につき3000円までになっている,というものである。そしてこの間,工場出役はなく反則行為調査に付されて昼夜居室処遇が続いているとのことである。事情として,その後も申請人の作業拒否が続き,令和2年度中は報奨金計算額の削減が繰り返され,令和3年度には閉居罰に切り替えられたが,依然出役拒否が続いているとのことである。
  出役拒否の理由として申請人は,心臓狭窄症の手術後ワーファリンを服用していて出血すると止まりにくい状態にあるところ,令和2年3月に同じ工場で作業をしている同衆からけんかを売られる等のことがあり,けんかによる負傷を避けるために出役拒否をせざるを得ない旨主張しており,ワーファリン服用は事実のようであるが,同衆からけんかを売られた事実については施設側はこれを否定しているとのことである。しかし,施設が把握していないところで,その事実があった可能性も否定できない。
  そして,本件報奨金計算額削減の懲罰の当否・適否については,まず,刑事施設の運用において,いかなる場合に報奨金計算額削減という懲罰の種類が選択されるべきなのか,その金額はどの程度にすべきかについて,具体的指針ないし基準が示されておらず,「心身の状態及び行状,反則行為の性質,軽重,動機及び刑事施設の運営に及ぼした影響,反則行為後におけるその被収容者の態度,懲罰がその者の改善更生に及ぼす影響その他の事情」を個別に判断する(法150条2項)という以上の説明はない。したがって,当検討会委員としても,その選択及び量定の妥当性を判断する手がかりに乏しい。
  よって,報奨金計算額削減の懲罰の選択及び量定について,何らかの形で考慮要素を示すなど,その客観的妥当性を判断するための基準ないし指針を策定することが検討されるべきである。
  おって,本件申請人については,上記の経過からして,1年半もの間,出役拒否・反則行為調査・懲罰の繰り返しが続いているようであるが,このような状態の継続が当該受刑者の改善更生にどれほどの意味があるのか,疑問なしとしない。