法制審議会第162回会議(平成22年2月24日開催)
○ 議題
1 被収容人員適正化方策に関する諮問第77号について
2 凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方等に関する諮問第89号について
3 会社法制の見直しに関する諮問第91号について
○ 議事概要
1 被収容人員適正化方策に関する部会長から,諮問第77号に関し,同部会において法整備を行うのが相当と決定された要綱(骨子)案について,審議の経過及び結果に関する報告がされた。
同要綱(骨子)案は,初入者及び薬物使用者に対する刑の一部の執行猶予制度の導入と,保護観察の特別遵守事項の類型に社会貢献活動を加えることを内容とするものである。
審議・採決の結果,同要綱(骨子)案は,全会一致で原案どおり採択され,直ちに法務大臣に答申することとされた。
刑の一部の執行猶予制度の導入及び保護観察の特別遵守事項の類型に社会貢献活動を加えるための法整備に関する要綱(骨子)【PDF】
2 刑事法(公訴時効関係)部会長から,凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方等に関する諮問第89号に関し,同部会において法整備を行うのが相当と決定された要綱(骨子)案について,審議の経過及び結果に関する報告がされた。
同要綱(骨子)案は,近年における人を死亡させた犯罪をめぐる諸事情にかんがみ,これらの犯罪に対する適正な公訴権の行使を図るため,これらの犯罪のうち法定刑に死刑が定められているものについて公訴時効の対象から除外するとともに,これらの犯罪のうち法定刑に懲役又は禁錮が定められているものについて公訴時効の期間を改めるほか,刑の時効について改めること等を内容とするものである。
審議・採決の結果,同要綱(骨子)案は,賛成多数で原案どおり採択され,直ちに法務大臣に答申することとされた。
凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方等に関する要綱(骨子)【PDF】
3 法務大臣から新たに発せられた会社法制の見直しに関する諮問第91号に関し,事務当局から諮問に至った経緯及び諮問の趣旨等について説明がされた。
この諮問について,質疑応答を経てその審議の進め方等に関する意見表明がされ,諮問第91号については,「会社法制部会」(新設)に付託して審議することとし,同部会から報告を受けた後,改めて総会において審議することとされた。