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法教育研究会第5回会議議事概要

1  日時

平成15年11月26日(水)午後2時から午後4時45分

2  場所

東京地方検察庁刑事部会議室(5階)

3  出席者

(委員,敬称略・50音順)
安藤和津,江口勇治,大杉昭英,沖野眞巳,荻原弘子,唐津恵一,絹川泰毅,鈴木啓文,高橋文郎,館 潤二,土井真一,永野 薫,西山卓爾,橋本康弘,山根香織
(公聴会出席者,敬称略)
猪瀬宝裕(茨城県立岩瀬高校教諭)
早川尚人(茨城県立下館第二高校教諭)
渡邊 弘(法政大学第二高校教諭)
金子千之(埼玉県北本市立北本中学校教諭)
坂本教喜(品川区立荏原第六中学校教諭)
関 基雄(渋谷区立広尾中学校教諭)
日高貞雄(千葉市立花見川第一中学校教諭)
吉田俊弘(筑波大学附属駒場中学校教諭)
窪 直樹(西東京市立栄小学校教諭)
後藤直樹(弁護士,茨城県弁護士会)
村松 剛(弁護士,横浜弁護士会)
(事務局:法務省大臣官房司法法制部)
大塲亮太郎参事官,丸山嘉代部付

4  議題

我が国における法教育の在り方等について

5  配布資料

(1)  法教育研究会第5回会議(公聴会)出席者名簿
(2)  法教育研究会開催要領
(3)  館委員レジュメ(3分冊,冊子につき略)
(4)  橋本委員レジュメ【PDF】

6  議事

 当日は,学校の教諭及び学校での授業経験のある弁護士(氏名については前記3に記載)を交え,我が国の法教育の在り方についての公聴会を行った。公聴会の題材として,本研究会の委員である館潤二委員と橋本康弘委員が,法教育の一例を紹介し,その後,委員と公聴会出席者との間で意見交換を行った。
(1) 館委員と橋本委員による法教育の一例の紹介
 館委員からは,「『多数決』は正しい決定方法か」という授業を題材に,また橋本委員からは,「学校監視カメラ事件」という授業を題材に,両委員がそれぞれ実施された法教育の内容,その授業の目的,実践方法などについて,実際の授業風景のビデオを交えて説明がなされた。
(2) 公聴会出席者と委員による意見交換
 公聴会出席者からは
○  弁護士として実際に高校生と小学生に対し授業をしてみて,小学生はもちろん高校生でも,自分の意見を言って他人と話し合うということが,なかなかできず,法教育の前提となる能力や訓練が欠如しているのではないかと思った。
○  生徒の大半は,法は生徒から疎遠なもので,かつ,自分たちを束縛するものという意識を持っており,本来,法が自分たちの生活を豊かにするためのものであるという意識を変えていくためにも,自分たちでルールを作ってみるといった法教育の実践が必要であり,法教育の中で,例えば裁判員制度について,生徒と一緒になって考えていくなど法律ができるプロセスを体験するような授業があっても良いのではないか。
○  高校生を交通事故の裁判の法廷傍聴に連れて行ったが,それまではバイクの免許を取れるという権利の側面のみを主張していたが,傍聴を経て,免許取得には重い責任が課せられていることを自覚したようであり,教室外の法教育も有意義であると感じた。
○  法教育の中で,何を子供たちに教えれば良いのかについては,情報提供も含め,法律家に関与してもらいたい。子供たちにどう教えるかについては,現場の教師でいろいろとアイディアを出せると思う。
○  法教育を実施するに当たり,教員にかなりの法律知識が必要になると思うので,弁護士や司法書士などによる教員に対する支援も必要である。
また,委員からは
○  教科書の記載事項が多いと感じているが,実際の授業では教科書に沿って授業を進めているのか。
○  法教育は小学生から導入すべきではないか。
○  授業時間が限られている中で重要なことを教えていくためには,子供たちにどこまで教え,どの部分を教えないということまで決めておく必要があるのではないか。
 といった質問・意見がそれぞれ出された。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(3) 今後の開催予定
 第6回会議 12月15日(月)午後3時30分開催
 なお,次回は,お茶の水女子大学の無藤教授による発達心理学についてヒアリングを行うとともに,これまでのヒアリングや議論を踏まえた論点整理を行う予定です。
(以上)

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