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法教育研究会第6回会議議事概要

1  日時

平成15年12月15日(月)午後3時35分から午後5時30分

2  場所

法務省大会議室(地下1階)

3  出席者

(委員,敬称略・50音順)
安藤和津,江口勇治,大杉昭英,沖野眞巳,荻原弘子,唐津恵一,絹川泰毅,鈴木啓文,高橋文郎,土井真一,西山卓爾,橋本康弘,山根香織
(説明者,敬称略)
無藤隆(お茶の水女子大学子ども発達教育センター教授)
(事務局:法務省大臣官房司法法制部)
大塲亮太郎参事官,丸山嘉代部付

4  議題

(1) 法教育において留意すべき子供の発達について
(2) 本研究会の論点の整理について
(3) 本研究会の今後の検討の方向性について

5  配布資料

6  議事

(1) 法教育において留意すべき子供の発達について
 発達心理学において,無藤教授から,コールバーグの道徳性判断の発達の理論,領域特殊理論の展開などについて説明がなされ,これを踏まえて法教育において留意すべき子供の発達について質疑応答,意見交換が行われた。
 委員からは,
○  子供に大人の考え方を押しつけることは,子供の発達にどのような影響を与えるか。
○  子供が本来悪のものを善と思ったり,その逆の場合には,大人になるまでその考え方は変化しないのか。変わるとすれば,どの段階で変わるのか。
○  現在の日本では,例えば,脱税など,本人にとっては利益があるが,社会にとっては有害であることに思いを致さない人が多いことに問題があるのではないか。このような問題は,発達心理からすると具体的にどの段階に問題があることになるのか。これを防止するためには,どのような教育が有用か。
○  例えば,少額のお金を拾った子供が何回も交番に届けたときに,警察官が手続を面倒がって不適切な対応をしたり,警察に届けたにもかかわらず,その後落とし主が判明してもお礼の連絡等がないなどということもあるようだが,このようなことは子供の発達に悪影響があるのではないか。
 といった意見が出された。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(2) 本研究会の論点の整理についての意見交換
 配布資料の「論点整理(案)」に基づいて意見交換が行われ,本日の会議の結果,「論点整理(案)」を字句修正した上,「論点整理」として確定し,本年中にパブリックコメントに付すことが合意された。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(3) 本研究会の今後の検討の方向性についての意見交換
 「今後の検討の方向性について(座長私案)」について意見交換が行われた。
 委員からは,
○  本研究会が目指している法教育が,現在全国レベルで実施されていないのは事実であり,できるものについては明日からでも教育現場で実施すべきと考えるが,なぜ実施されていないかには複数の理由があり,その一つに,本研究会で館委員や橋本委員が行ったようなプレゼン等の内容を知らない,つまり法教育の実例を知らないということが挙げられるのではないか。したがって,具体的な教材例や指導例を作成することによって,教育現場に対しては大きな影響があるのではないか。
○  論点整理(案)の第2,3のようなことを法教育としてやっていけば,現在の教科書も改善されてもっと良くなると思う。
○  本研究会において,法教育の在り方について提言するのは良いが,弁護士会や日本司法書士会連合会等でも法教育に取り組んでいることを考慮すると,カリキュラム等について統一的なものとして示すのは,これまでの取組みを否定する形となるのであれば好ましくないのではないか。
○  弁護士会でも法教育に取り組んでいるのは事実であるが,弁護士は,教育の専門家ではないので,教育者がかかわった教材(カリキュラム)の開発は必要不可欠であり,それをこの研究会に期待したい。
○  前回,公聴会で現場の先生方から意見を聴き,法教育をやりたくても,授業時間が足りないという気持ちは良く分かった。法教育を教育現場で実施するに当たっては,何らかの工夫が必要ではないか。
○  子供たちに法教育を教えることは大事だが,保護者たちにも法教育の大切さを周知させるような方法を検討すべきではないか。
 といった意見が出された。
◎  なお,本日の会議の結果,本研究会において具体的な教材例,指導例の作成に向けて検討を行うことが合意された。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(4) 今後の開催予定
 第7回会議 平成16年1月19日(月)午後2時開催
 なお,次回は,この論点整理を踏まえた意見交換を行う予定です。
 論点整理につきましては,平成16年1月30日までの間,皆さまからの御意見を募集しております。詳細は法務省ホームページの「バブリックコメント」の「「法教育研究会・論点整理」に関する意見募集について」を御参照下さい。
(以上)

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