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電子公告制度について

 電子公告制度の導入のための商法等の一部を改正する法律(平成16年法律第87号)が平成17年2月1日から施行され,これまで官報か時事に関する日刊新聞紙に限定されていた公告方法に加え,インターネットを利用して公告を行うことができる制度が導入されました。

第1  電子公告制度の概要

1  「電子公告」とは

 従来,会社が官報や日刊新聞紙に掲載する方法により行っていた合併や資本減少等の公告を,ホームページに掲載する方法によって行うことをいいます(会社法第2条第34号)。インターネットを利用して,公告の内容が掲載されているホームページにアクセスすることによって,その内容を知ることができます。

2  電子公告の手続の流れ

 電子公告を行った場合の手続の流れをフローチャートにすると,以下のようになります。
電子公告制度についての中見出し画像
(1) 定款変更等
 会社が行う公告を電子公告の方法によって行うためには,定款にその旨を定めておく必要がありますので,会社を設立する場合には,いわゆる原始定款に「当会社の公告は,電子公告の方法により行う。」旨の定めを置き,既存の会社については,同旨の内容に定款を変更しなければなりません。この場合,URLについては定款に定めておく必要はありません(同法第939条第3項)。
 なお、公告方法が電子公告である場合には、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告ができない場合の公告方法(官報または日刊新聞紙のいずれか)を定款に定めることができます(同法第939条第3項)。

(2) 登記申請
 会社が定款を変更して電子公告を公告方法としたときは,2週間以内に,本店所在地の管轄登記所に登記しなければなりません。この場合には,公告方法のほかに公告ホームページのURL(注)についても登記を要します(同法第911条第3項第29号イ)。

 (注) 登記すべき事項である公告ホームページのURLについては,公告ページのURL(公告アドレス)又は公告ページが複数にわたる場合に作成する共通ページ(登記アドレス)のいずれでも差し支えありません。

(3) 電子公告調査機関への調査の委託
 電子公告を行う会社は,公告期間中,電子公告が適法に行われたかどうかについて,法務大臣の登録を受けた電子公告調査機関の調査を受けなければならないとされています(同法第941条)。
 調査を受けようとする会社は,電子公告調査機関に対して調査を委託しなければなりません(電子公告調査機関の詳細については「第2 電子公告調査機関」をご参照ください。)。

3  決算公告に関する特例

 いわゆる決算公告(株式会社が行う貸借対照表(大会社にあっては貸借対照表および損益計算書)の公告)については,以下のような特例があります。
(1)  他の公告事項について電子公告を行う場合と異なり,電子公告調査機関の電子公告調査を受けることを要しません(同法第941条)。
(2)  電子公告を公告方法とする会社が決算公告をする場合には,官報または日刊新聞紙を公告方法とする会社の場合と異なり,要旨の公告をすることはできず,必ず全文を公告しなければなりません。
(3)  決算公告用のホームページは,他の公告事項についてのホームページとはリンクのない別のアドレスのものを登記することができます(会社法施行規則第220条第2項)。

◆決算公告のみをホームページで行う場合
 会社の公告方法を官報または日刊新聞紙による方法としている場合であっても,決算公告のみをインターネットのホームページに掲載することも可能です(同法第440条3項)。この場合には,貸借対照表等が掲載されるホームページのURLを登記する必要があります(同法第911条第3項第27号)

4  調査結果通知

 公告を官報又は日刊新聞紙に掲載した場合,公告が掲載された印刷物が客観的な証拠資料となるのに対し,電子公告により公告が行われた場合に適法な公告がされたことの客観的証拠資料となるのが調査結果通知です。
 この調査結果通知は,登記申請をする際の「公告をしたことを証する書面」として添付することができます。

 この調査結果通知に記載される内容は以下のとおりです(電子公告規則第7条)。
(1) 会社の商号,本店及び代表者の氏名,登記アドレス並びに公告アドレス,公告期間及び法令の条項(公告期間中に,これらの事項のいずれかを変更する旨の通知がされた場合の当該通知に係る変更後のもの及び変更の日時)
(2) 公告情報内容(追加公告の情報内容を含む。)
(3) 調査の結果(具体的には以下の事項)
ア  調査を行った際の受信した日時,その際に入力したアドレス及び調査結果
(ア) 受信情報と公告情報(追加公告の情報あれば含む)とが同一の結果であった場合には,その結果及び判定の日時
(イ) (ア)で同一の結果でなかった場合には,職員の手動操作による判定の結果及びその日時
イ  電子公告調査機関の職員が手動操作によっても公告サーバから情報を受信することができなかった場合には,その旨,その日時及びその際に入力したアドレス
ウ  登記アドレスと公告アドレスが異なる場合に,リンクが切れていないかを調査した結果と日時及び作業を手動により行った場合の職員の氏名
(4) 調査の結果から推計されることになる公告の中断が生じた可能性のある時間の合計
(5) 自動調査により情報入手作業をすることができなかった場合には,その旨,その時期及びその理由

第2  電子公告調査機関

1  電子公告調査機関とは

 電子公告は,官報や日刊新聞紙の場合と異なり,事後の改ざんが容易であるなどの問題があることから,電子公告が適法に行われたかどうかについて客観的証拠を残すために,第三者である電子公告調査機関の調査を受けなければなりません。
 電子公告調査機関は,公告期間中,定期的にホームページを調査して正常に掲載されていたかや,改ざんがされていないか等を判定して,その結果を記録することになります。電子公告調査が終了すれば,速やかに調査の結果を電子公告を行った会社に対し通知しなければならないこととされています(同法第946条第4項)。

登録された電子公告調査機関の一覧はこちらを御覧ください。

2  電子公告調査機関の登録申請手続(電子公告規則第4条関係)

第3  リンク集サイト

 法務省で,現在,電子公告を行っている会社を検索することができるサービスを行っています。 
 このリンク集サイトは,電子公告を行っている会社・法人の公告が実際に掲載されているホームページにリンクしております。
電子公告リンク集サイトへ

※ 「電子公告リンク集サイト」をご利用するに当たっての留意点
・ このサイトで提供している情報は次のとおりです。 
 電子公告を行っている会社・法人の商号又は名称 
 公告すべき内容を規定した法令の条項 
 公告アドレス(公告が実際に掲載されているホームページのアドレス) 
 公告期間(開始日及び終了日) 
 電子公告を行っている会社・法人の本店又は主たる事務所の所在場所 
 備考(公告期間中,上記の事項に変更が生じている場合に,変更後の情報が別である旨の注意書き等)

・ 入力されたキーワードの文字列を含む会社・法人の情報が,商号・名称の五十音順に一覧表示されます。
また,キーワードに日付を入力した場合,公告開始日について該当する会社・法人の情報を表示します。
(例: キーワードに「東京」と入力して検索すると,商号又は名称に「東京」が含まれる会社・法人と,本店等の所在地が「東京」の会社・法人について,併せて五十音順に表示されることになります。  
  例: キーワードに「東京 2011-04-01」と入力した場合,「and検索」を行いますので,上記の例で該当する会社の中から公告開始日が2011年4月1日の会社・法人の情報が一覧表示されることになります。)

・ 掲載されている会社・法人の情報は,公告期間中のものに限られます。
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