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トップページ > 政策・施策 > 国民の基本的な権利の実現 > 登記 > 第1 債権譲渡登記制度とは?

第1 債権譲渡登記制度とは?

  制度のポイント

○ 債権譲渡登記ファイルに記録することにより,当該債権の債務者以外の第三者について,民法第467条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなされ,第三者対抗要件が具備されます。
○ 譲渡人は,法人のみに限定されています。
○ 譲渡に係る債権は,指名債権であって金銭の支払を目的とするものに限定されています(債務者が特定していない将来債権も登記することができます。)。
○ 債権譲渡登記がされた場合において,譲渡人若しくは譲受人が当該債権の債務者に登記事項証明書を交付して通知をし,又は債務者が承諾をしたときは,債務者についても確定日付のある証書による通知があったものとみなされ,対抗要件が具備されます。

 このページでは,以下の項目について,掲載しています。
1 はじめに
2 債権譲渡登記制度の趣旨
 (1) 債権譲渡の対抗要件とは
 (2) 債権譲渡登記制度による対抗要件の特例
 (3) 登記の対象及び効力
 (4) 債務者の留意点
3 債権譲渡登記を取り扱う登記所・案内図

1 はじめに

 債権譲渡登記制度は,法人がする金銭債権の譲渡や金銭債権を目的とする質権の設定について,簡便に債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えるための制度です。金銭債権の譲渡又は金銭債権を目的とする質権設定をしたことを第三者に対抗するためには,原則として,確定日付ある証書によって債務者に対する通知を行うか,又は,債務者の承諾を得なければなりませんが,法人が金銭債権を譲渡した場合又は金銭債権を目的とする質権設定をした場合には,債権譲渡登記所に登記をすれば,第三者にその旨を対抗することができます。
 債権譲渡登記制度は,債権流動化をはじめとする法人の資金調達手段の多様化の状況に鑑み,法人が金銭債権の譲渡などをする場合の簡便な対抗要件制度として,平成10年10月1日から実施されているものです。
 また,平成17年10月3日に「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」(平成16年法律第148号)が施行され,企業が有する資産を有効に活用し,更なる資金調達の円滑化・多様化を図るため,債務者が特定していない将来債権の譲渡についても,登記によって第三者に対する対抗要件を備えることが可能となりました。

2 債権譲渡登記制度の趣旨

(1) 債権譲渡の対抗要件とは

 民法第467条は,債権を譲渡した場合には,その債権の譲受人が債務者に対して自分が債権者であることを主張するためには,譲渡人から債務者に対して債権譲渡の事実を通知するか,債務者の承諾を得なければならないこととしています。
 また,その債権譲渡の事実を債務者以外の第三者,すなわち,債権の二重譲受人,差押債権者,破産管財人などに対して主張するためには,この債務者への通知又は承諾の手続は,確定日付ある証書によって行わなければならないとしています。
 このように,債権譲渡の事実を債務者や第三者に対して主張するための法律要件が債権譲渡の対抗要件といわれるものです。

(2) 債権譲渡登記制度による対抗要件の特例

 法人が多数の債権を一括して譲渡するような場合には,債務者も多数に及ぶため,全ての債務者に民法所定の通知などの手続をとらなければならないとすると,手続・費用の面で負担が重く,実務的に対抗要件を具備することは困難となります。
 そこで,債権譲渡の第三者対抗要件に関する民法の特例として,法人がする金銭債権の譲渡等については,登記をすることにより債務者以外の第三者に対する対抗要件を得ることができるとしたものが,債権譲渡登記制度です。


  • 「債権譲渡登記制度の概要」

(3) 登記の対象及び効力

 債権譲渡登記の対象は,「法人が行う指名債権(金銭債権)」の譲渡に限定されています。
 債権譲渡登記の効果は,債務者以外の第三者との関係で(注),民法上の確定日付ある証書による通知があったものとみなされるというものであって,この登記により債権の存在や譲渡の有効性を証明するものではありません。
 債権譲渡登記制度においては,登記の真正を担保するために譲渡人及び譲受人が共同して申請しなければなりませんが,仮に,譲渡人及び譲受人が通謀して虚偽の登記を申請し,実際に生じていない債権や既に消滅した債権について債権譲渡登記がされたとしても,これによって譲渡の対象となった債権の存在や譲渡の真正が公的に証明されるわけではありません。

(注) 債権譲渡登記をしても,債務者に対しては,債権譲渡の事実を主張することはできません。債務者に対しては,登記をしたことを証する登記事項証明書の交付を伴う通知をしてはじめて,債権譲渡の事実を主張することができるとされています。

(4) 債務者の留意点

 債権譲渡の通知を受けた場合,債務者は,以下の点に留意する必要があります。 
 まず,債権者から債権譲渡の通知を受けた場合又は債権を譲り受けた者から登記事項証明書の交付を伴う債権譲渡通知を受けた場合においては,債務者は,その後は,債権の譲渡を受けた者を債権者として扱えばよいこととなります。弁済をした後に通知が到達したときは,既に債権が消滅していますから,特に対応を要しません。 
 弁済をする前に同じ債権について競合する内容の通知を二つ以上受けた場合において,
(1)双方の通知が債権譲渡登記の登記事項証明書(後記第3の1参照)を交付してされたものであるときは,当該証明書に記載された登記の日時により,登記の先後関係を確認した上,先にされた登記において譲受人とされている者を債権者として取り扱うこととなります。
(2)登記事項証明書の交付を伴う通知と民法第467条の確定日付ある証書による通知とが競合したものであるときは,当該証明書に記載された登記の日時と民法の通知が到達した日時との先後関係により,その優劣を判断することとなります。

* 債権譲渡登記では,「登記の年月日」に加えて「登記の時刻」も記録されるため,登記された時が明確になります。

3 債権譲渡登記を取り扱う登記所

 債権譲渡登記を取り扱う登記所(債権譲渡登記所)として,東京法務局が指定され,全国の債権譲渡登記に関する事務を取り扱っています。

債権譲渡登記所: 東京法務局民事行政部債権登録課
〒165-8780 東京都中野区野方1-34-1
TEL. 03-5318-7639
FAX. 03-3389-3771
 また,譲渡人の本店等の所在地を管轄する登記所に債権譲渡登記事項概要ファイルが備えられ,債権譲渡登記所からの通知(注)に基づき,これに当該譲渡人の商号・本店及び当該譲渡の概括的な内容(譲渡された債権を特定する事項は含みません。)が記録されることになっています。
 この債権譲渡登記事項概要ファイルに記録された事項に基づき,全国の商業登記所・不動産登記所において,概要記録事項証明書の交付に関する事務を取り扱っています。


  (注) 譲渡人が外国会社であって,日本における営業所が複数あるときは,債権譲渡登記申請書において示された営業所の所在地を管轄する登記所に対してのみ通知がされます。
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