CONTENTS

国際法務総合センター開所記念講演会

国際法務総合センターとは?

東京都昭島市にある国際法務総合センターは,平成29年にオープンした法務省施設です。

センターには,国連アジア極東犯罪防止研修所(略称「UNAFEI(ユナフェイ)」「アジ研」)と法務総合研究所国際協力部(ICD)のある国際棟のほか,医療刑務所である東日本成人矯正医療センターや,刑務所や少年院などで働く職員の研修を行う矯正研修所などがあります。

国際法務総合センター国際棟の外観写真

国際法務総合センター国際棟の外観

UNAFEIとICDは,平成29年11月27日,センターの開所を記念して講演会を行いました。

国際法務総合センター国際棟はどんなところ?

(1)施設

通訳施設を備えた国際会議場,セミナー室,資料室のほか,海外からの研修生が研修中に寝泊まりする宿泊室や食堂などがあります。

(2)センターでの活動

海外から来日した研修生は,海外から招いた専門家や日本国内の専門家の講義を受けたり,議論をしたりします。

開所記念講演会

開所記念講演会には,葉梨康弘法務副大臣を始めとする法務省関係者のほか,独立行政法人国際協力機構(JICA),裁判所,関係省庁,弁護士会,大学など,UNAFEIとICDの活動を支えてくださる関係者の方々や,関係国の大使や外交団の方々などにご出席をいただきました。

講演会では,国際民商事法センターの宮原賢次会長が「国際民商事法センターの20年とこれからの法制度整備支援」というテーマで,元国連薬物・犯罪事務所条約局長であるエドワルド・ベテレ博士が「犯罪防止刑事司法分野における国連の挑戦:UNAFEIの役割-これまでとこれから」というテーマで講演をしてくださいました。

宮原会長の講演では,1994年にベトナムを対象として始まった法制度整備支援の歴史が振り返られ,社会の発展に伴い法制度整備支援が直面する課題と,今後のICDの活動に対する期待が述べられました。

ベテレ博士は,博士が国連の犯罪防止刑事司法分野で長年にわたり活動されてきた経験に基づき,国際組織犯罪防止条約や少年司法運営に関する国連最低基準規則(通称「北京ルールズ」)など,刑事司法分野における条約や準則がどのようにして発展してきたか,国連の刑事司法分野で最大の会議である国連犯罪防止・刑事司法会議(通称「コングレス」)の重要性を紹介され,北京ルールズの発展において,UNAFEIの研修が果たした役割についても触れられました。そして,2020年に予定されている京都コングレスの開催に向け,UNAFEIの活動にいっそう大きな期待が寄せられていることが述べられました。

葉梨副大臣による挨拶の写真

葉梨副大臣による挨拶

エドワルド・ベテレ博士の写真

エドワルド・ベテレ博士

法務省の国際協力と京都コングレス

法務省では,関係省庁と連携し,2020年の京都コングレスの準備をしっかりと進めるとともに,今後も積極的に国際協力を行い,国際社会全体の平和と安全に貢献していきたいと考えています。

法務省の国際協力に関する活動京都コングレスについて,詳しくは,法務省ホームページをご覧ください。