海外における更生保護の取組

日本以外の国や地域にも保護司のように更生保護の分野でボランティアが活動していたり、“社会を明るくする運動”のような啓発活動・犯罪予防活動が行われていたりしています。ここでは海外のボランティアや啓発活動などについて紹介します。
また、令和6年、オランダで開催された第2回世界保護司会議において、4月17日を「国際更生保護ボランティアの日」とする宣言が採択されました。法務省ではこの宣言を踏まえて、更生保護の分野で活躍する地域ボランティアの取組に対する認知度が向上し、更なる活性化が進むことを目指しています。

更生保護ボランティアの国際的認知度向上を目指して 4月17日
「国際更生保護
ボランティアの日」とは

「国際更生保護ボランティアの日」は、地域ボランティアが罪を犯した人の立ち直りを支える活動を行うことの意義や取組、その貢献に対する国際的認知度の向上を図ることを目的としたものです。第2回世界保護司会議において、4月17日を「国際更生保護ボランティアの日」とする宣言が参加者等の賛同を得て採択されました。

海外における様々な取組 各国で活躍する更生保護のボランティア

日本以外の国や地域でも保護司と同じように、罪を犯した人の社会復帰を助けるボランティアが存在します。
海外における、罪を犯した人の社会復帰を助けるボランティアの取組を紹介するウェブサイト、SNSや写真などを以下からご覧いただけます。

ウェブサイト等は各国が制作しているため、日本語表記はありません。

シンガポール

シンガポールでは、「ボランティアケースオフィサー(Volunteer Case Officer)」というボランティアが受刑中の方や仮釈放中の方の社会復帰をサポートしています。
また、日本の“社会を明るくする運動”と同様に、シンガポールには“イエロー・リボン・プロジェクト”という、罪を犯した人の立ち直りを支援する活動があります。

ボランティアケースオフィサーに関する情報

公式サイト facebook

イエローリボンプロジェクト20周年

公式サイト

タイ

タイには、保護観察官と協力して保護観察業務を行うボランティア(Volunteer Probation Officer)として保護司がいます。交通安全運動にも、保護観察所と保護司が参加しています。

保護司に関する情報

YouTubeチャンネル

世界と繋がる更生保護 啓発活動を彩る国際交流

第74回“社会を明るくする運動”強調月間のキックオフイベント

令和6年7月5日に行われた第74回“社会を明るくする運動”強調月間のキックオフイベントでは、シンガポール・タイの更生保護の活動に携わる方々をオンラインで御招待し、各国の取組について御紹介いただきました。キックオフイベントの様子は、ここから御覧いただけます。また、法務省公式YouTubeチャンネルには、他にも多くの動画がありますのでぜひ御覧ください。

法務省公式アカウント

シンガポールの“イエローリボンプリズンラン”への参加

令和6年9月、シンガポールにおいて開催された“イエローリボンプリズンラン”に日本の法務省職員が参加しました!日本の“社会を明るくする運動”と同様に、シンガポールには“イエロー・リボン・プロジェクト”という、罪を犯した人の立ち直り等を支援する活動があります。同プロジェクトの“イエローリボンプリズンラン”は平成21年から毎年9月に実施されているチャリティーマラソンで、一般市民も数多く参加をしており、同年は過去最大規模の延べ1万1000人が参加しました。5キロまたは10キロのコースを選ぶことができますが、いずれのコースもアップダウンのある、決して平坦ではない道で、コース自体が更生までの道程を表しています。参加費はかかりますが、誰でも参加可能なイベントですので、9月にシンガポールに行かれる予定のある方は是非参加を検討してみてはいかがでしょうか?

世界保護司会議について

犯罪や非行をした人の立ち直りのためには、かれらの立ち直りを支える地域ボランティアの協力が極めて重要です。世界保護司会議は、保護司を始めとする地域ボランティアが再犯防止の取組に参加することの有用性や、これらの制度を広く世界に普及していくための方策等について広く国際的に議論することを目的に開催されています。

令和3年3月7日に日本で開催された第1回世界保護司会議では、成果文書として「京都保護司宣言」が採択され、保護司を始めとする地域ボランティアの国際的認知の向上やこれら制度の各国への普及、国連の国際デーとしての「世界保護司デー」の創設などに取り組んでいくことが盛り込まれました。

令和6年4月17日(現地時間)にオランダのハーグ市で開催された第2回世界保護司会議では、日本、ケニア、オランダ、シンガポール、タイ、英国、米国の関係者が発表やパネルディスカッションを行い、地域ボランティア制度の更なる普及や「なり手」の確保などの課題に対して知見を共有しました。また、4月17日を「国際更生保護ボランティアの日」とする宣言が参加者の賛同を得て採択されました。
「国際更生保護ボランティアの日」宣言についてはこちら

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皆さんの
ご参加・ご支援を
お待ちしています

犯罪や非行をした人の立ち直りに向けた取組は、今この瞬間も私たちが暮らす地域の中で行われています。そしてこれらの取組が地域の中で行われていることについて、地域の皆さんにご理解いただくことが、犯罪や非行のない地域づくりの力になります。
この運動を通して、“更生保護”に触れていただき、安全で安心な地域社会の実現のための取組に、皆さんのお力添えをよろしくお願いします。