文芸作品コンクール
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令和7年度入賞作品
ここでは、令和7年度の文芸作品コンクールの少年院在院者の入賞作品の一部を御紹介します。
絵画部門


【講評】
- 榛名女子学園 「心」
「茜雲に虹と水煙を上げる鯨、いいですね。やさしい雲の中のかみなり様、そして雨を降らせている小さめの雲、心やすらぐ幻想的な作品となっております。雲の流れ、配置が心地良い空間となっております。」(講評者名: 大間々 賢司) - 水府学院 「初夢」
「 初夢にふさわしいモチーフが色あざやかに表現されて作者の制作意欲には感動します。茜色の空に雪を冠した赤富士、色あざやかな松葉におおわれた古木松上の勇ましい白ワシ、そして描写力の効いたナス、強い絵です。」(講評者名:大間々 賢司) - 福岡少年院 「僕の夢」
「 現実的なものとそうでないものが混在する夢、そんな夢の独特な浮遊感を感じることが出来る絵画作品となっています。丁寧に描き込まれたアゲハチョウとその他の生物とのコントラストもよく、又絵具を散らしたりと随所に工夫が見受けられ、しっかりと仕上げられています。」(講評者名:川野 正) - 筑紫少女苑 「手放すことがないように」
「とてもきれいに丁寧に仕上げられた作品です。よく見ていくと、手足の関節などもしっかり描かれています。文字の配置にも工夫が見られ、きれいに描けています。中央の水の流れは色鉛筆の特性を生かしたグラデーションで透明感も感じられ美しく仕上げられています。」(講評者名:川野 正) - 四国少年院 「ゆうゆうロード」
「善通寺へと通じるいちょう並木を丁寧に描き出した風景画である。画面奥にそびえる善通寺を中心に、手前へと続く道路が伸び、奥行きのある構図が巧みに描写されている。道を包み込むように並ぶいちょう並木や電柱、建物などが緻密に描かれ、静かな町の息づかいが伝わってくる。特に光の表現が秀逸で、左から右に伸びる影の強さから夕刻に近い日差しが伝わってくる。このように絵のいたる所に作者の観察力とそれを表現しようとする根気が感じられる。目線の高さから描かれた構図と穏やかな色調から、この場所が作者にとって大切な場所であることが伝わり、「ゆうゆうロード」という題名がしっくりと響く。描く行為を通じてありふれた日常の美しさを再認識させてくれる秀作である。」(講評者名:上田 哲也) - 沖縄少年院 「獅子達磨」
「達磨の組み合わせ方に工夫が見られ、動きがある構図となっています。少しニヒルな笑いにも見えるシーサーと無表情な達磨との取り合わせも面白いところです。」(講評者名:川野 正)
詩部門
- 人吉農芸学院 「狐が見ていたあの夜」[PDF:186KB]
俳句・短歌部門
- 更生しすだつわかばとここにあり (水府学院)
【講評】
「この句は「更生してすだつ」私と、「すだつわかば」成長して茂り始める若葉の二つが重ねられているようです。そして、巣立つ私と青々と茂る若葉は、今「ここにあり」という力強い生きる実感で結ばれています。「若葉」は初夏の季語。さわやかな季節と思いの象徴のようです。」(講評者名:鈴木 稔)
- 鈴虫の 音色がすきな いのちさん (丸亀少女の家)
【講評】
「夕方から夜にかけて聞こえ始める鈴虫の声。聞こえてくる方角は何となくわかるが姿は知らない。それが涼しい声なのである。じっと耳を澄まして楽にしていると、ほんとに心が安らいでくる。この作品では最後に「いのちさん」と呼びかけている。見えない鈴虫に対して声にはしないけれど、心の中で呼びかけているのが伝わる。」
(講評者名:江崎 紀和子)
- 慰霊の日 平和でいよう これからも (沖縄少年院)
【講評】
「そうです。本当にそうです六月二十三日の沖縄県慰霊の日。八十年間の平和がこのまま続きますようにと願う。簡単なようで簡単でないこと。皆が平和を願いたい。」(講評者名:服部 たか子)
- 今までの 生きた証を この歌に 人それぞれの きれいな音色 (駿府学園)
【講評】
「まず思い浮かべたのは、一人一人の声が合わさって美しいハーモニーを作り出す、合唱の光景です。次に、これはまさしく短歌のことでもあると思い至りました。わずか三十一文字に託された、人生の喜怒哀楽。五七五七七のしらべに乗って、色とりどりの美しい音色を奏でるのです。」(講評者名:吉村 実紀恵)
- 梅雨の時季 窓の外見れば 雨蛙 雨に打たれて 泥が流れる (四国少年院)
【講評】
「窓の外の雨蛙を、細かいところまでよく観察してできた短歌。雨に耐えるようにしてじっと動かない蛙に、作者は自分の姿を重ねたのであろうか。蛙の周りを泥が流れるのか、蛙の皮膚を流れるのか。それでも蛙は動かないままである。」(講評者名:井上 佳香)
- 父親は アクリルバンの 向こう側 初めて見たよ 泣いてるすがた (大分少年院)
【講評】
「「父親」と言えば、強くて頼りがいのあるものです。現実にはそうはいかないところはあっても、そのような父親こそあるべき姿と見られています。ところが、面会日にアクリルの隔て越しにみた父は泣いているのです。しかも、泣かせたのは自分自身です。申し訳なくて、悲しくて、どうにかしたいけれど、どうしたらいいのかわからない。その作者の心情が伝わってくる短歌です。どうぞ、その気持ちを大切にしてください。」(講評者名:山中 もとひ)
書道部門

【講評】
- 有明高原寮 「和敬静寂」
「茶道のために日本で作られた和製漢語。和を以て他害を心から尊重し(敬)心身ともに清らかに保ち(清)動じない静けさ(寂)に至る。紙面全体を有効に使い、一気呵成に力強い線質で見事に書かれた作品である。」(講評者名:羽入田 豊泉) - 福岡少年院 「水清き故郷」
「骨力のある線で、一点一画を大切に運筆されています。紙面の天地左右の余白が明るく、清々しい作品です。」(講評者名:岡村 早織) - 丸亀少女の家 「和顔愛語」
「おだやかな顔、思いやりのある言葉、という意味の言葉です。毛筆の基本が高いレベルで身に着いていることが、はっきりと分かります。一点一画に細やかな神経が行き届き、とても気持ちよく感じられる作品です。」(講評者名:小西 憲一) - 水府学院 「合縁奇縁」
「人間関係は男女、夫婦、友人、知人など何らかの不思議な縁で巡り会い、お互いの相性も縁しだいであるという四字熟語。紙面いっぱいにのびのびと勢い良く書きました。縁二文字を大きくした構成に作者の気持ちが伝わります。」(講評者名:羽入田 豊泉) - 筑紫少女苑 「都道府県」
「筆づかいを習得し、自信をもってのびやかに運筆されています。横画の方向や間隔も整いました。」(講評者名:岡村 早織) - 筑紫少女苑 「人生には多くの 山や谷がある 過去にこだわりすぎず 反省したら次は 全身あるのみだ」
「強い線でのびやかにペンを運ばれています。動きのある生き生きとした作品に仕上がりました。」(講評者名:岡村 早織)
読書感想部門
- 筑紫少女苑 「私が欲しかったもの」を読んで[その他:204KB]
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