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少年矯正を考える有識者会議第7回議事概要

1 日時:平成22年6月22日(火)午後1時30分から午後5時まで

 

2 場所:法務省20階第1会議室

 

3 出席者

(座  長)岩井宜子(専修大学法科大学院教授)

(座長代理)広田照幸(日本大学文理学部教授)

(委  員)石附 敦(京都光華女子大学大学院人間関係学研究科長・教授)

      市川宏伸(東京都立小児総合医療センター顧問)

影山秀人(弁護士)

川﨑道子(元中央更生保護審査会委員)

津富 宏(静岡県立大学国際関係学部准教授)

徳地昭男(元武蔵野学院長)

廣瀬健二(立教大学大学院法務研究科教授)

本田恵子(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)

毛利甚八(作家)

                      (敬称略,委員は五十音順)

法務省)尾﨑道明矯正局長,澤田健一官房審議官(矯正局担当)ほか

 

4 議題 

(1)配布資料説明

(2)少年鑑別所における資質鑑別について(意見交換)

(3)少年鑑別所における観護処遇について(意見交換)

(4)少年鑑別所における専門的支援業務について(意見交換)

 

5 会議経過

(1)事務局から,配布資料について説明を行った(別紙【PDF)。

(2)少年鑑別所の業務にかかる以下アないしウの各項目について意見交換を行った。(会議には,新潟少年鑑別所吉村所長及び静岡少年鑑別所小板所長が同席した。)。主な意見は,以下のとおりであった(順不同)。

  ア 少年鑑別所における資質鑑別について

    心理学等の理論の発展に合わせ,それを職員が体系的に学ぶ機会を制度として設ける必要があるのではないか。

    少年鑑別所職員が業務に専念したり,少年院と連携したりできる体制を整えるため,人的配置の拡充が必要ではないか。

    鑑別結果の検証を,関係機関と協同して行う体制を作る必要がある。

    家庭裁判所との連携も一層推進し,人的交流も含め,より組織的に連携する仕組みをつくるべき。

    事例研究を積極的に行い,全体のレベルアップを図るべき。

    精神科医の配置を拡充すべき。

    児童自立支援施設等との情報交換が適切に行えるように,法律的・行政的枠組みを整備すべき。

イ 少年鑑別所における観護処遇について

    少年鑑別所に収容される少年は,審判決定前ではあるが,問題を抱えて入所した未成年者であるので,健全育成を考慮した処遇を実施することは重要である。

    少年鑑別所の教官が意欲を持って勤務する上で,健全育成を考慮した処遇により力を入れることは重要である。

    例えば,一般の人が社会内で受講するような心理教育的なプログラムなどを,少年鑑別所でも鑑別技官が少年に対して行えばよいのではないか。

    少年鑑別所の建物が古いのではないか。一般社会の水準に近づくよう,居室等の環境を整備すべきではないか。

    法律的な身分にかかわらず,常識的な知識の乏しい少年には不足している知識を付与すればよいのではないか。

ウ 少年鑑別所における専門的支援業務について

    少年鑑別所がどのような業務を行っているのか,どのように社会に役立っているのかをもっとアピールすべき。

    一般少年鑑別,地域支援等の業務を積極的に実施することで,職員の技能向上に加え,地域との連携の輪も広がるのではないか。

    少年鑑別所が地域支援を推進することで,非行少年の円滑な社会復帰にもつながるのではないか。

    専門的支援業務の活発化により,少年鑑別所の業務負担の増加が懸念される。

    学校,家庭裁判所,保護観察所等と非行対策チームを作り,省庁横断的なチームの一員として活動してはどうか。

    地域や関係機関とのつながりを強め,少しずつ成功例を蓄積していくことが大事である。

 

6 今後の日程

次回は,7月15日(木)に,少年矯正の特質を踏まえた施設運営の透明性確保の在り方,職員と在院(所)者の関係の在り方及び不服申立制度について議論することとされた。

  ―速報のため,事後修正の可能性あり―  

      (文責 事務局)

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