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憎しみのウイルス

 新型コロナウイルス感染症に関連して,他者への差別や偏見,憎しみをあおるような言動やインターネット上の書き込みが見られます。このような言動等は,医療従事者や生活物資の輸送など社会機能の維持に尽力されている方々のほか,外国人に対しても向けられています。
 本年5月8日,グテーレス国連事務総長は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連したヘイトスピーチに関するビデオメッセージの中で,医療従事者等への攻撃と並んで,外国人排斥の感情や,移民・難民に対する差別が横行していることを指摘し,このような状況を「憎しみのウイルス(virus of hate)」と表現しました。差別や偏見,憎しみが,新型コロナウイルスの感染拡大に対する不安とあいまって私たち一人一人の中で増幅され,周りの人々に拡散していく様は,正にウイルスの感染拡大と同じです。
 一方で,グテーレス事務総長は,ビデオメッセージの中で,このような憎しみのウイルスに立ち向かうための「社会の免疫(immunity of our societies)」となるのは,連帯や社会の結束であると訴えています。安倍内閣総理大臣も,本年5月4日の記者会見において,不安な気持ちが他者への差別や排斥につながることへの強い懸念を示すとともに,これに打ち勝つことができるのは「人と人との絆の力」であると述べています。
 社会が一丸となって感染の拡大に立ち向かうべきときに,誤解や偏見に基づいて一部の人たちを排斥し,差別するような言動は決してあってはなりません。
 社会が困難に直面する今だからこそ,互いを尊重し合うことが大切です。
 「ヘイトスピーチ,許さない。」
 
○新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連したヘイトスピーチに対するグローバル・アピール(2020年(令和2年)5月8日国連事務総長ビデオ・メッセージ)
 https://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/37567/(国際連合広報センターのホームページにリンク)

○新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見(令和2年5月4日)
 https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0504kaiken.html(首相官邸のホームページにリンク)