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行刑改革会議第5回会議議事概要

1 日時

平成15年9月8日(月)14時から15時30分

2 場所

法務省第1会議室(20階)

3 出席者

(委員等,敬称略)
 (相談役)後藤田正晴(元副総理),(座長)宮澤弘(元法務大臣),(座長代理)成田豊((株)電通会長),(委員)井嶋一友(弁護士・元最高裁判所判事),江川紹子(ジャーナリスト),大平光代(弁護士),菊田幸一(明治大学法学部教授),久保井一匡(弁護士・前日本弁護士連合会会長),瀬川晃(同志社大学法学部長),曾野綾子(作家・日本財団会長),高久史麿(自治医科大学学長),滝鼻卓雄((株)読売新聞東京本社取締役副社長・編集主幹),野﨑幸雄(弁護士・元名古屋高等裁判所長官),広瀬道貞(全国朝日放送(株)(テレビ朝日)社長),南博方(一橋大学名誉教授),宮澤浩一(慶応義塾大学名誉教授)(委員・50音順)
(法務省)
森山眞弓法務大臣,増田敏男法務副大臣
(事務局)
但木敬一事務局長,倉吉敬事務局長代理,杉山治樹事務局次長

4 議題

(1) 法務大臣の米国行刑施設視察結果について(報告)
(2) PFIについて(法務省矯正局説明)
(3) 「行刑運営をめぐる問題点の整理」について(事務局報告)
(4) その他

5 会議経過

(1) 森山眞弓法務大臣から,米国行刑施設視察結果について,別紙1「第5回行刑改革会議法務大臣あいさつ」のとおり報告がなされ,矯正局林眞琴総務課長から,別紙2【PDF】「森山法務大臣米国行刑施設視察報告」のとおり説明がなされた。主な質疑応答は以下のとおり。
・ 2頁目の運営委託料の51.4ドルというのは,医療費等も含めての金額か。
(回答:医療費や食費は含まれておらず,被収容者の収容費のみの金額である。
・ コロンビア特別区民営刑務所では,受刑者が電話を掛けることができるのか。
(回答:電話の発信については,聞いていない。)
・ いずれの刑務所についても,医療保険についてはどうなっているのか。
(回答:その点は,明確には聞いていないが,印象としては,保険の適用はないようであった。)
・ 民営刑務所について,そもそも民間に委託すべきではないとの批判はないのか。また,同刑務所において暴動はないのか。
(回答:そのような批判は聞いていない。暴動については,聞いていない。)
・ 米国行刑施設において,職業訓練プログラムは刑罰か教育か。また,サクラメント・カリフォルニア州立刑務所において,作業に従事した場合の「報酬」は,月20ドルから50ドルとあるが,それは報酬として支払われているのか。
(回答:職業訓練は刑罰ではない。「報酬」の法的性格については聞いていない。)
・ 6頁目の最後の「すべてが民営刑務所にならないのは「政治」の問題である。」とあるが,どういう意味か。
(回答:コロンビア特別区民営刑務所で応対してくれた幹部等は民営刑務所に対して積極的な評価をしており,すべての刑務所を民営化することも可能ではあるが,そうならないのは政治の問題であるとの解答であった。)
・ コロンビア特別区民営刑務所において,民営化することでコストもサービスも良くなったのか
(回答:そのように評価しているようであった。)
・ 10頁目に記載されている「特別の仮釈放委員会」とはどのような組織なのか。
 また,15頁目に記載されている「精神衛生危機用ベット」に収容されるような受刑者は,そもそも心神耗弱者・喪失者ではないのか。アメリカには,責任能力の制度はあるのか。
(回答:「特別の仮釈放委員会」の構成員は,通常の仮釈放委員会と同様と聞いているが,どこが「特別」なのかの説明はなかった。責任能力制度についての詳細は分からない。)

(2) 官房参事官柴田元始から,PFI(Private Finance Initiative 民間資金等活用事業)について,別紙3【PDF】「PFI手法による新設刑務所について」のとおり説明がなされた。主な質疑応答は以下のとおり。
・ 官民協働の中身についてもう少し詳しく教えて欲しい。
(回答:現在でも総務,車両の運転等について民間に委託しているが,今回の構想は,処遇に関する業務について,直接ではないにしても,夜間の警備とか運動の際の警備に民間の力を借りてはどうかということである。)
・ 対象者は,初犯者ということであるが,どのような初犯者を考えているのか。
(回答:1,000人規模の刑務所ということになれば,対象を絞らざるを得ない。最初は,小さな施設で失敗しないような施設作りが必要であると考えているので,あまり凶悪でない者を収容してはどうかと考えている。)
・ 民営刑務所は反対である。そもそも5年間でなぜ受刑者が増えたのか。対象者を初犯者とする根拠がないのではないか。民営刑務所は米国でも失敗しているのではないか。
 
(3) 官房秘書課長倉吉敬から,別紙4【PDF】の「行刑運営をめぐる問題点の整理」について説明がなされた。
 
(4) その他
 事務局次長杉山治樹から,別紙5【PDF】「受刑者アンケートの実施について」,同6【PDF】「行刑改革会議分科会構成表」,同7【PDF】「行刑改革会議海外視察について」について説明がなされた。

6 今後の日程等

・ 次回は,10月20日(月曜日)午後2時開催予定。
・ 次回は,アンケート結果の報告等を行い,引き続き各分科会の検討結果の報告,議論を行う予定。
(文責行刑改革会議事務局)
-速報のため、事後修正の可能性あり-

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