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国民の理解と信頼の向上に貢献した公務員に対して贈られる
「人事院総裁賞」に法務省の2件が選ばれました

「人事院総裁賞」とは,多年にわたる不断の努力や国民生活の向上への顕著な功績等により,公務の信頼を高めることに寄与したと認められる職員又は職域を顕彰するために設けられたもので,平成26年度は,個人部門で2件,職域部門で3件の合計5件が選ばれました。

今回,法務省から個人及び職域部門において,それぞれ1件ずつ選ばれ,法務省の職員の努力が高く評価されたものと,関係者一同大変に喜んでいるところです。

授与式は,12月10日,東京都内の明治記念館において行われ,受賞者はその後,天皇皇后両陛下の御接見を賜るという栄誉に浴しました。

御接見の画像

天皇皇后両陛下との御接見の様子

それでは,各受賞者を紹介します。

○ 八王子医療刑務所 大橋 秀夫 所長

八王子医療刑務所は,病床323床を有し,厚生労働省から病院の承認を受けている我が国を代表する医療専門刑事施設で,身体疾患,精神疾患を有する受刑者を収容して,内科,外科,精神科等の専門的な治療を行うとともに,刑罰の適正な執行,受刑者の改善指導の実施を図る役割を担っています。

大橋秀夫所長は,精神科の医師として,昭和60年に採用されて以来,法務省矯正局医療分類課長,関東医療少年院長等,矯正医療一筋に歩み,矯正局医療分類課長時代には,矯正施設における医療体制を社会の医療内容の高度化・専門化に対応し充実させるため,矯正施設の医療を機能別に階層化した矯正医療システムの構築や合理的な食糧給与量の確定と食習慣の違い等に配慮した新たな食糧給与事務規程の策定等に取り組み,また,八王子医療刑務所長としては,受刑中に終末期を迎える受刑者に対して,心身の痛みに配慮して全人的ケアを行う「緩和ケア」を導入した他,意欲が減退して閉じこもっている精神疾患患者の社会性を芽生えさせるため,治療や処遇を組織的かつ総合的に検討して精神科病棟の活性化等に取り組むなど,矯正医療の充実と発展に大きく貢献されています。

八王子医療刑務所大橋所長の画像

八王子医療刑務所大橋所長

授与式の画像

授与式の様子(八王子医療刑務所大橋所長)

○ 旭川保護観察所沼田駐在官事務所(沼田町就業支援センター)

沼田町就業支援センターでは,少年院を仮退院するなどして,保護観察を受けている男子青少年が,農業実習に取り組みながら,保護観察官の指導監督の下,将来の自立と更生に向けて生活しています。彼らは,沼田町の一員として地域に迎えられ,お祭りやスポーツ大会などに参加し,地域の方々と交流しています。

彼らの中には,複雑な家庭の事情を抱えている者が少なくありません。センターは,地域の方々や保護観察官との関わりを通じて,傷付いた自尊心や他者への不信感が緩和され,「自分が受け入れられ,大切にされる感覚」を持てる場です。農業を学べるだけでなく,人の温かさと感謝の気持ちを持って社会に旅立てる点もセンターの大きな魅力です。

受賞について,代表者の方からコメントをいただきました。

「この度の受賞は,沼田町就業支援センターを築き上げた関係者と沼田町の皆様の御尽力あってのものであり,心から感謝申し上げます。今後も地域と共に歩むセンターとして,職員一丸となり,少年たちの改善更生に一層尽力してまいります。」

職員の集合写真

沼田町就業支援センター職員

授与式の画像

授与式の様子(小笠原統括保護観察官)