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法教育研究会第7回会議議事概要

1  日時

平成16年1月19日(月)午後2時01分から午後3時47分

2  場所

法務省大会議室(地下1階)

3  出席者

(委員,敬称略・50音順)
安藤和津,江口勇治,大杉昭英,唐津恵一,絹川泰毅,鈴木啓文,高橋文郎,館 潤二,土井真一,永野 薫,西山卓爾,橋本康弘,山根香織
(事務局:法務省大臣官房司法法制部)
大谷晃大司法法制課長,丸山嘉代部付

4  議題

(1) 「法教育」に関する基本的な考え方の整理についての意見交換
(2) 法教育の教材例・指導例の作成についての意見交換
(3) 最終報告書に盛り込むべき論点についての意見交換

5  配布資料

6  議事

(1) 「法教育」に関する基本的な考え方の整理についての意見交換
 座長から
ア  法教育の内容・対象を整理する上で,いくつかのキーコンセプトを掲げていってはどうか。特に中学校の段階のように法に関する基本的な考え方を理解させる際には有用ではないか。
イ  法教育における「裁判」の位置付けをどう考えるか。例えば「法的議論」を考える際のモデルは何か。
ウ  私法分野について,特に重点的に検討する必要性について
 といった意見が出された。
・  キーコンセプトの設定は,どの程度の広がりを前提にするかで異なる。社会をまとめていく概念としては「平等」「公正」「参加」「責任」などが考えられ,社会における共生としての概念としては,さらに「自由」「プライバシー」などが考えられる。いずれにしても「自由とは何か」「公正とは何か」ということを議論する場を用意するような教材作成は絶対に必要である。
・  法教育の中で,(1)何かの問題を解決する際には,答は一つではなく,複数あることを前提に,いかに,適正な手続で結論を出すかということ,(2)近代の民主主義国家の中で,コアになる「法の支配」というのがあることを子供たちに教えていかないといけない。
・  「自由と責任」「権利と義務」といった概念も必要であろう。
 といった意見が出された。
 イについて,委員から
・  裁判を表に中心としすぎると知識に陥りやすいので,いかがなものかと思う。一番欠落しているのは問題の分析能力,議論を行う能力だと考えており,この力を付けることによって紛争は解決される。
・  裁判を中心にするという議論は避けるべきだが,裁判がなぜ必要なのかということは何らかの形で教えるべきだと思う。
・  生徒たちを見ていると,裁判に興味があるので,法教育の中で取り上げていく必要があると思う。
・  犯罪や紛争に対してそれをどう社会が正しく解決しているかということを,子供たちに分かりやすく示すことは必要である。
 といった意見が出された。
 ウについて,委員から
・  民法の基本的考え方に私的自治があり,この考え方は契約のみならず,民事裁判でも貫徹されているが,このような基本にある考え方を学校の先生に教えてもらい,そのための教材作り,カリキュラム作りが必要がある。
・  多重債務被害を見ていても,もう少し法律の基本的なことを知っていたら防ぐことができることも多いと感じるので,身近な素材を加えながら,基本的なことを理解させる教育が必要である。
 といった意見が出された。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(2) 法教育の教材例・指導例の作成についての意見交換
・   教材例・指導例作成に当たって,本研究会の教育関係者5委員(江口委員,大杉委員,館委員,橋本委員,永野委員)に第1次的に調査検討を委託することが合意された。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(3) 最終報告書に盛り込むべき論点についての意見交換
・   学校だけで子供たちを育てることは困難な時代に来ており,地域社会等との連携が必要であり,法教育についても例外ではない。
・   総合的な学習の時間の取組みにおいては,地域の人材等を活用しており,法教育もそういった形で地域社会との連携を図ることが可能ではないか。
・   カリキュラムについては,画一的なものではなく,地域地域に応じた柔軟性を持ちうるようなものとすべきである。
※  詳しくは,近日掲載予定の議事録をご覧下さい。
(4) 今後の開催予定
 第8回会議 平成16年2月23日(月)午後2時開催

 なお,次回は,「学校教育における法教育と家庭,地域社会との連携について」の意見交換のほか,論点整理についてのパブリックコメントの一部結果報告を行う予定です。
(以上)

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