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アジ研60周年記念行事を開催しました

国連アジア極東犯罪防止研修所(略称「アジ研」又は「UNAFEI(ユナフェイ)」)は、国際連合と日本国政府との協定に基づき、昭和37年に設立された国連の地域研修所です。アジ研は、60年の長きにわたって、途上国を始めとする各国の刑事司法実務家を対象とした国際研修及びセミナーの実施を中心として、国際社会に貢献してきました。これまでに、142の国及び地域から6,200人以上(令和4年9月30日現在)の刑事司法実務家がアジ研の研修等に参加して、それぞれの国や地域で活躍しています。

 

また、アジ研は、国連犯罪防止・刑事司法プログラム・ネットワーク機関(PNI)の中でも最も長い歴史と実績を持つ機関として、国連薬物・犯罪事務所(UNODC)及び他のPNIと緊密な連携を取りながら、国連の目指すグローバルな犯罪防止や犯罪者処遇に関する政策の立案・実施に協力し、持続可能な開発目標(SDGs)の推進に務めてきました。

 

本年、アジ研が創立60周年を迎えたことから、令和4年10月21日(金)、講演会及び式典が盛大に開催されました。

アジ研創立60周年記念講演会

アジ研創立60周年記念講演会は、「包摂的社会の構築に向けた再犯防止の取組(Creating Inclusive Societies: Approaches to Reducing Reoffending)」をテーマとして、会場(法務省大会議室)及びオンラインのハイブリッド形式で開催されました。以下の3名の専門家を講演者にお迎えし、それぞれ大変示唆に富む貴重な講演をしていただきました。

  1. タイ法務研究所特別顧問 マッティ・ヨッツェン博士
    「包摂的社会の構築:国連犯罪プログラムの観点から見た再犯防止」
  2. サモア最高裁判所・上席判事 クラレンス・ジョセフ・ネルソン氏
    「航海」
  3. アジア刑政財団国際理事 セヴェリーノ・ハント・ガーニャ・ジュニア氏
    「刑事司法の発展に向けたアジア刑政財団とフィリピン犯罪防止実務者連盟の国際協力」
世界中で活躍するアジ研の卒業生や刑事司法関係実務家の方々のみならず、包摂的社会の構築や犯罪防止に関心をお持ちの一般市民の方々にも大勢ご参加いただきました。

アジ研創立60周年記念式典

講演会後、全国町村会館で開催された式典では、葉梨康弘法務大臣(当時)、ガーダ・ワーリーUNODC事務局長、ピョートル・ホフマンスキー国際刑事裁判所(ICC)所長、堺徹最高裁判事、甲斐行夫検事総長等多くの皆様から、アジ研の長きにわたる国際社会への貢献に対しての祝辞やビデオメッセージをいただきました。

 

ご参加いただいた皆様、開催に当たってご協力いただいた皆様に対し、心より感謝申し上げます。これからも、アジ研は国際社会における犯罪防止やより良い犯罪者処遇の実現のために一丸となって活動を続けていきます。

アジ研森永所長による開会挨拶

アジ研森永所長による開会挨拶

ピョートル・ホフマンスキー国際刑事裁判所(ICC)所長による祝辞

ピョートル・ホフマンスキー国際刑事裁判所(ICC)所長による祝辞

ガーダ・ワーリー国連薬物・犯罪事務所(UNODC)事務局長によるビデオメッセージ

ガーダ・ワーリー国連薬物・犯罪事務所(UNODC)事務局長によるビデオメッセージ