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シンポジウム「法整備支援へのいざない」を開催しました

法務総合研究所国際協力部は、令和4年5月28日に公益財団法人国際民商事法センター(ICCLC)、名古屋大学大学院法学研究科・法政国際教育協力研究センター(CALE)、慶應義塾大学大学院法務研究科との共催により「法整備支援へのいざない」を開催しました。

このシンポジウムは、大学生や法科大学院生、若手の法律家などを対象に、法律分野の国際協力である法整備支援について、どんな人が関わっているのか、どんな活動をしているのか等を知っていただくために毎年開催しているものです。

シンポジウムの概要

まずは、国際協力部の教官と専門官から、法整備支援とはどのような活動を行っているのか、どのような体制で実施されているのか等の説明を行いました。

続いて、JICA長期派遣専門家や弁護士、大学職員、国連など様々な立場で法整備支援に携わっている方をお招きし、パネルディスカッション「法整備支援への携わり方」を行いました。パネリストの方々には、どうしたら法整備支援に携わることができるかや、法整備支援に求められる能力やスキルなど参加者の皆さんからの様々な疑問にお答えいただきました。パネリストの一人からは、「大学で留学生の生活などを支援することも法整備支援であり、参加者の皆さんも実はすぐに法整備支援に携わることができる」といったコメントがあり、大変印象的でした。

そして、ラオスでJICA長期派遣専門家として法整備支援活動に従事した国際協力部副部長の講演と、日本の法整備支援に関わったラオスの方々との対談が行われました。ラオスの方々からは日本の法整備支援活動によって、活動に参加したラオス側メンバーや法律実務家の法律に関する知識や能力が向上したという話や、これまでの活動による成果物が各機関の研修や教育において活用されているというお話がありました。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子
(上段:左からJICAインドネシア長期派遣専門家の西尾さん、
UNODC東南アジア大洋州地域事務所の田中さん
下段:左から司会である当部の川野教官、弁護士でJICA特別嘱託の澤井さん、
前慶應グローバル法研究所研究員の深沢さん)

ラオスの方々との対談の様子

ラオスの方々との対談の様子
(左から国立司法研修所副所長のペッサマイ・サイモンクンさん、
中部高等人民検察院民事事件検討課課長のラッタナポーン・パパックディさん)

参加者からの感想

参加者からは「法整備支援の具体的な関わり方を知ることが出来ました。また、大学生でも関わることが出来ると分かって良かったです。」、「学部2年生で将来の進路に迷っていましたが、法整備支援に関わっている方々のお話を聞くことで、国際関係の仕事に就きたいという自分の気持ちを再確認できました。」などの感想をいただきました。

終わりに

この記事を読んでシンポジウムの内容に興味を持たれた方は、ICCLC NEWSに詳細が掲載されていますのでぜひご覧いただけたらと思います。また、法整備支援へのいざないは来年も開催する予定ですので、法律分野の国際協力をしてみたいという方々のご参加をお待ちしています。