CONTENTS

保護司国際研修を開催しました。

保護司国際研修とは?

「国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI、アジ研)」は、昭和37年に国連と日本政府の協定に基づいて設立された機関で、法務省法務総合研究所が運営しています。アジ研では、主な業務として、世界の刑事司法の実務家を対象とした国際研修やセミナーを実施していますが、一部の国際研修内において保護司国際研修というものを実施しています。

本研修は、日本の保護司に諸外国における犯罪者処遇の状況などについて知っていただくとともに、海外から参加している研修参加者には、保護司との対話等を通じて、日本の保護司制度や保護司の活動等について理解を深めていただくことを目的としており、昭和60年に本研修を開始して以降、オブザーバー参加も含めこれまで698人の保護司が参加しています。

アジ研での保護司国際研修の再開

新型コロナウイルスの世界的流行の影響を受け、アジ研での国際研修は令和5年5月までのおよそ3年間にわたって実施できず、その間はオンラインやJICA東京での研修を行っておりました。保護司国際研修もその間、同様にオンラインやJICA東京で行っておりましたが、今年度の研修からようやくアジ研での対面実施を再開しました。

今年度の保護司国際研修について

今年度は、第182回国際研修期間中の9月19日・20日の2日間行い、オブザーバー参加も含め7人の保護司が参加しました。

1日目は、客員専門家であるサブン・オー氏(NGOプリズンフェローシップカンボジア代表)による講義「カンボジアにおける官民連携による刑務所出所者の社会復帰支援について」を聴講しました。

客員専門家の講義を聴講する保護司の方々

客員専門家の講義を聴講する保護司の方々

2日目は、グループに分かれ、保護司からは実際に担当した保護観察事件の事例や、「社会を明るくする運動」などの保護司活動を紹介し、海外研修参加者からの質問やコメントなどに答える形で意見交換を行いました。

保護司活動紹介・意見交換の様子

保護司活動紹介・意見交換の様子

地域ボランティアとして犯罪や非行をした人たちの立ち直りを支える活動や、地域での犯罪予防活動に日々熱心に取り組んでいる保護司の活動には、多くの海外研修参加者から高い関心と称賛のコメントが寄せられ、活発な意見交換となりました。

また、参加した保護司からは、普段の保護司活動では触れることのない海外の犯罪者処遇に関する実情や、保護司活動に対して海外研修参加者から様々な質問やコメントをいただくことで、自身の保護司活動への新たな気付きを得る機会ともなったとの声も聞くことができました。

今後とも、より実りのある研修となるよう、努めていきたいと思います。

集合写真

集合写真